奈良市の平城宮跡から出土した8世紀の木簡に、ペルシャ人とみられる人物が役人として働いていたことを示す記述があることがわかりました。調査した奈良文化財研究所は「平城京が国際色豊かな都だったことを示す、貴重な資料だ」としています。 奈良文化財研究所によりますと、50年前の発掘調査で見つかった木簡を、ことし、赤外線を使って調べたところ、「破斯清通」(はし・きよみち)という人名が記されていることがわかりました。 「破斯」という名字は、ペルシャを意味する漢字「波斯」と読み方が同じことから、木簡に記された人物はペルシャ人とみられるということです。 また、この木簡は役人を養成する役所、「大学寮」の宿直勤務の記録だったことから、この人物が平城京の役人だったこともわかったということです。 古代の歴史書「続日本紀」には、736年、遣唐使が連れ帰ったペルシャ人が聖武天皇と面会し、その後、位を授けられたという記述