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大谷翔平
ayua.jp
3月 大混乱の会社を出て自転車で帰宅した夜、余震がひっきりなしに起こる中、私は車に避難して一人震えていた。寒さでも恐怖でもない。これがあの、いつか来ると言われていた宮城県沖地震か。 生き延びたんだ…生き延びられたんだなぁ…。 すべてのライフラインは止まっており携帯電話の充電もなかったので、何が起こっているのか分からなかった。ガソリンの残量を考えるとカーラジオをつける気にもなれなかった。登山のための装備が揃っていたので、まぁ大丈夫だろうと楽観的に考えていた。連絡のとれなかった同居人はずいぶん遅くなってから帰ってきた。 部屋はぐちゃぐちゃ。 食器棚もクローゼットも、扉が開いて中のものが吹っ飛んでいた。 床は小麦粉と調味料とコーヒーで粉だらけ。 うさぎは無事だった。落ち着かせるのに苦労した。 小売店は頑張ってくれたと思う。ありがたかった。 隣の市に住む親に連絡したのは29日。 世間には絆という言
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