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金卵フクロウ - ちるろぐ
村はずれの裏道をひとりの女が歩いていた。 腰はフラつき、手は震え、はぁはぁと喘ぐ口のなかはカラカラ... 村はずれの裏道をひとりの女が歩いていた。 腰はフラつき、手は震え、はぁはぁと喘ぐ口のなかはカラカラに干上がっている。しかし、女の進む先には、草木は一本も見当たらず、沢には水も流れていない、不毛の土地であった。 どれくらい歩いただろう。 螺旋のような迷路の果て、小高い斜面を下ると、すり鉢状の砂地にたどり着いた。 繊棒(せんぼう)の群生地であった。 その平らな砂地の一角には、地面から、奇妙な棒状の物体が生えていた。それは、生物とも植物ともつかぬ、白いわた毛に包まれた、棒状の有機物であった。 大小さまざまな繊棒は、あるものはしぼんで倒れ、また、あるものはビクビクと脈打ち、そしてまたあるものは、パンパンに膨れあがり、ひと撫でで爆発してしまいそうであった。 女は、その中でも、ひときわ見事に反りかえった、空を押し上げて屹立する繊棒を見つけると、着物が汚れるのも厭わず、一目散に駆け寄って、地面へ這いつく
2016/09/20 リンク