サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
都知事選
gotch.info
まずは率直に30万筆を超える署名が集まったことを、賛同者の一人として感謝します。ありがとうございました。 この署名を拡散するにあたって、いろいろな意見を目にしました。実際にTwitterでリプライもいただきました。もう少し噛み砕いて自分の想いを言葉にするべきだと思って、このブログに文章を書くことにしました。 いろいろなことを書かなければなりませんが、まずは、僕たちの現場の状況から話させてください。 ミュージシャンは、もはやコンサートを行うだけで、新型コロナウイルスを拡散してしまう可能性が極めて高い状況に身を置くことになります。誰かの命を奪うきっかけになるかもしれない。人々の命あっての音楽ですから、現在は自粛以外に選択肢がないと、僕は考えています。 僕としては、この間のコンサート活動とその収入がなくなることに対しては、仕方がないことだと納得しています(極端な例ですが、未来永劫に渡って「コンサ
国政選挙が行われる度に、とても陰鬱な気分になる。 俺はひとりの市民として、よりよい社会を将来の世代に手渡すことを今を生きる人々の義務だと思って、様々な場所で意見を表明している。もちろん、それは過ぎ去った時代を生きた人たちから手渡された社会や課題でもある。受け取って手渡す。ふたつを役割を俺たちは担っている。 ミュージシャンとして人気があるかどうかよりも、そうしたバトンを今を生きる一人の市民(国民と書かないのは、同じ社会に暮らしている日本国籍を持たない人たちも仲間だからだ)として握っている事実のほうが、俺にとっては大事なことだ。 誰とも交わらずに音楽を作ることは不可能だ。たったひとりベッドルームでコンピューターを叩いても、そのコピューターは人の手で作られ、様々な人々の手を介して目の前にあるのだから。そうした意味で、音楽は社会と無関係ではいられない。より良い社会など知ったことか!とは言えない。
Childish Gambino / This Is America ※意訳のアップから数日が経って、いろいろな分析記事がアップされています。合わせて読んでみてください。 http://fnmnl.tv/2018/05/08/52314 https://newreel.jp/reel/2551 ※翻訳家/映像作家の友人Nに協力してもらって訳詞と注釈を作りました。 <意訳> 行け あっち行け 行け あっち行け 行け あっち行け 行け あっち行け ただパーティーがしたい 君のためのパーティーだよ ただお金が欲しい 君のためのお金さ パーティーしたいんだよね 僕のためのパーティー ガール、踊っちゃうよ 踊って 体を揺すって(※1) これがアメリカ 油断すんじゃねえ 油断すんな 俺が用意したもんを見ろ(※2) これがアメリカだよ 油断すんじゃねえ 油断すんな 俺が用意したもんを見ろよ これがアメリ
最近はライブ会場で未就学や小学生の児童を見かけることが増えました。 ASIAN KUNG-FU GENERATIONのメジャー・レーベルでの活動も10年を超えているので、ともすれば中高生のときに俺たちを知った子が、誰かの親になっている可能性もあると思います。 ドイツのケルンでFoo Fightersのコンサートに行ったとき、思っていた以上に親子連れが多くて驚きました。もちろん、結構遅くからの公演だったので、中学生くらいの子たちが最年少だったように感じたけれど、ロックが幅広い年齢層に行き届いている様が羨ましいと思いました(ビールでベラベラに酔っ払ったお父さんが、娘さんとそのボーイフレンドにウザがられていたりして面白かった)。 だから、バンドとしては、子どもたちのコンサートへの参加は基本的にウェルカムだということをまずは記します。できれば、年齢制限を設けたくないというのが俺たちの意見です。 一
TOBIU CAMPから戻って考えたこと 今年も北海道の白老(シラオイ)で行われたTOBIU CAMPに出演した。 北海道にはアイヌ語由来の地名がとてもたくさんあるのだけれど、ここ白老はアイヌ語で「アブの多いところ」という意味らしい。ちなみに札幌は「乾燥した広いところ」というような意味があるとのこと。北海道だけでなく、本州にもアイヌ語が由来と思われる地名がたくさんあって、興味深い。 白老という地名についての由来を聞いたときには驚いて、アブに刺されたらどうしようと虫除けスプレーを買い込むなどして参加したけれど、初出演から4回目のこの日も、アブに刺されることはなかった。というか、アブを見かけたことがない。 TOBIU CAMPは地元のアートコミュニティの人たちが、廃校となった小学校と付近の森を少しずつ切りひらき、整備しながら、じわじわと根を張るように広がっているアートフェスティバルだ。ステージ
悪夢を見ては忘れ、淫夢を見ては忘れ、年中しょうもない夢ばかり見ては起きた瞬間に忘れている俺ですが、2017年に見たひとつの夢は今でも鮮明に覚えています。 それは『Apple Vinegar Award(アップルビネガーアワード)』という新人賞を創設する夢でした。 何がなんだかわからないけれども、これは天啓のようなものではないのかと思ったので、新人賞を作ることにしました。文学の新人賞は数あれど、音楽はないですものね、新人賞って(いくつかあるけど「ない」と見做す。笑)。「音楽」と言っても、ポップ・ミュージックの新人賞です。 とはいえ、ひとりでコンセプトを練っているので、はじめからバキっと固めるのは難しい。そのあたり、やりながらアップデートしていこうかなと思っています。 <今のところの考えている第一回の概要> ・賞金10万円(俺の自腹) ・2017年に発売されたアルバムとミニアルバムが対象 ・1
朝青龍と琴光喜 大晦日から元旦にかけて、元横綱の朝青龍に相撲で勝ったら1000万円もらえるという番組をインターネットTVで観た。 穏やかなナレーションで大相撲を楽しむことに慣れているため、ボクシングや総合格闘技のような派手な演出には違和感があったけれど、現役最強のまま引退した朝青龍の相撲をもう一度観れたことがとても嬉しかった。 [[MORE]]「やんちゃ」なイメージだった朝青龍が相撲にまつわる礼...
今から思えば、ライブハウスでコンスタントに20人くらいの観客が呼べるようになったのは、ようやくメジャーデビューが決まる頃だった。 そこまでの奮闘というのは、自分の人生のなかでも最も暗澹たる時期というか、みんなで働いて時間が全然合わなくなったり、気持ちもバラバラになったり、思い切って脱サラしたらお金が本格的になくなったり、まったく人気がなかったり、とにかく散々だった。平日の下北沢や正月明けの渋谷で、全バンド合わせて5人にも満たない観客の前でライブをして、一体何の時間だったのだろうかと途方に暮れたこともあった。はっきり言って、俺の青春はライブハウスと共にあった。 下北沢のライブハウスの昼間のオーディションでは、ブッキング担当から音楽性に対する説教を食らった。チケットノルマを取られて説教食らうなんて馬鹿らしいと思った。シェルター以外は二度と出るかと思った(西村さんは説教しなかった。そして、結局、
憲法記念日に思うこと 北朝鮮からミサイルが飛んできたときに憲法9条は守ってくれるのか。と聞かれたら、普通に考えて、何らかの条文が国会の辺りからメキメキと合体ロボのように立ち上がって、飛んでくるミサイルをガシリと握り潰したりはしない。 だから、まあ、そういう聞かれ方をするならば、守るのは無理だと思う。ただ、問いの立て方が子供っぽいような気もする(ちなみに金政権はミサイルを他国に撃ち込むとどういう結...
3年に一回くらいライブ会場やフェスのマナー問題に巻き込まれて、というか自ら衝突するかのように巻きついていって、SNSに野暮なことを呟いているような気がする。こういった性分をどうにかしたいと常々思っているのだけれど、どうもダメみたいだ。 はっきり最初に言えば、観客たちの楽しみ方はそれぞれのものであって、俺たち演奏者の側から「あーでもないこーでもない」と伝えたいことはない。もちろん、怪我しないでねとか、そういった安全を確保するうえでのあれやこれやはあるけれど、そういう問題はコンサートを運営する人たちに任せている。 そういった安全面でのあれやこれやを抜きにすれば、「自由に楽しんでくださいね」としか言いようがないのだ。 けれども、SNSなどを眺めれば、やれ合唱がうるさいだの、スタンディングエリアにバッグ持ってくるなだの、髪の毛は団子で結べだの、自分の楽しみを侵害された人たちの呪詛のような言葉を食ら
最近は20代の若いグループの音源のMIXとマスタリング、30代後半のバンドの録音を手伝っている。そして、これから一緒に仕事を始めるバンドの楽曲についてもあれこれ考えている。そのバンドは俺と同じ世代だ。 ここのところ、よく考えるのは「やめなくてもいい音楽」について、だ。 大体のバンドとかミュージシャンは売れない場合、解散とか廃業ということになってしまう。彼ら自身がそれを選択していたとしても、どこかしら産業や社会の構造から要請されているようにも感じる。でも、これは、これまでの音楽のあり方、というかここ数十年の音楽のあり方のひとつだった「だけ」なのではないかと俺は思う。 新人として若い子たちがメディアやレーベルからフックアップされて、(ヒットという意味で)売れなければ放り出されて、ともすると彼らは音楽をやめてしまう。メディアやレーベルはあまり変化せずに、作り手たちだけが入れ替わって行く。中には売
写真:山川哲矢 「自分の買ったものを他人に売ろうが、破いて捨てようが、私の自由ではないか」みたいなことを言われると、確かにそうかも知らんと思う。 けれども、組織ぐるみでゴソっと購入して転売サイトで売り飛ばしたり、個人が副業として人気公演のチケットを高額転売している様子をネットなどで見ると、なんとも言えない気持ちになる人は、ステージに立つ側にもそれを楽しむ側にもそれなりにいるのではないかと思う。俺は率直にそういう奴らを嫌悪している。 そもそも、チケットの販売についてはいろいろ思うところがあって、問題は転売だけなのかと考えてしまう。 例えば、チケットの購入と発券までにやたらと手数料を取られるのはどういうわけか。こちらがいくら頑張って「高校生以下500円キャッシュバック」を行って若い子たちにお金を戻しても、500円くらいの金額は手数料で脇腹をえぐられるようにワシワシと2回くらい取られてしまう。「
まったく自分に向けられていないツイートに反射的にリプライしてしまったことから(申し訳ない)、コピー・コントロール・ディスク(以下、CCCD)について、我々のアティチュードに対する悪辣なデマが流布されているので、ここに記そうと思いました。 別に放っておけばいいじゃないかと言う人もいるだろうけれど、ノエル・ギャラガーとの逸話よろしく、放っておくと何度でも復活して誇張されてしまいます。こういうときには、スルーしないで直ぐに反論すべきだと俺は考えているんです。俺だけでなく、仲間たちの名誉にも関わることなので、なおさら。 CCCDが導入されようとしていたとき、俺たちはドの付く新人でした。ミでも構いません。「崩壊アンプリファー」という作品をキューンというソニー・ミュージック・エンタテインメント(以下SME)内のレーベルが買い上げて再リリースされ、ファーストアルバムの録音を進めているところでした。当時の
Whitney / No Matter Where We Go 僕たちはこの先もなんとかやってゆけるよ ダーリン だってその行方を見失わないように君を手に入れたのさ 孤独だなんて思う必要はないってわかってほしい 僕は君を連れ出すことができる 君と車を乗り回すんだ 窓を開けっ放しにして 一晩中走り回るんだ 歩き回っても孤独な君を見つけられなかったけれど ゴミみたいなツーシートの車を買ってから気がついたんだ だから、どこへ行こうとも孤独だなんて思わないで 君を連れ出したい 車を乗り回すんだ 君と一緒に窓を開けっ放しにして 一晩中走り回るんだ ねえ、ママ 遅れちゃうよ 君を連れ出したい 車を乗り回すんだ 君と一緒に窓を開けっ放しにして 一晩中走り回るんだ 「ねえ、ママ」のくだりで一気に可愛いらしさが溢れ出て、胸がキューンとする。「遅れちゃうよ」と書いたけれど、「もたもたしないで」みたいな意味かな
フジロックと政治についてツイートしたら、「Yahoo!ニュース」などに取り上げられて、いろいろな角度から、いろいろな言葉が飛んできている。参ったなぁとか思いつつも、種を蒔いたのは自分なので仕方がない。 俺のツイートは以下。誤字もあるけれど、原文のママ。 フジロックに政治を持ち込むなって、フジロックのこと知らない人が言ってるよね。これまでいくつものNGOやアーティストがさまざまな主張をステージて繰り返してきたわけだし。ただ、ちゃんと真顔で「うるさいよ、馬鹿」くらいは言い返しておかないと、ちょっとだけ何らかの自由が削られる気がする。 「読経に宗教性を持ち込まないでください」みたいな言説だよね。フジロックと政治について。まあでも、「音楽に政治性を持ち込むな」みたいな意見は、リスナーは自由に言っていいと思う。そういう意見に忖度するかどうかも、作り手の自由。俺はまあ、書きたいことを書く。ってのがフェ
2010年の「SWANLIGHT」以来、ずっと待ち続けていたANTONY AND THE JOHNSONSの新譜(ANOHNIという名義だけど)が発売になった。ライブ盤とライブDVDがリリースされはしたけれども、新作としては6年ぶりということになるだろうか。海外のアーティストとしては珍しくないペースなのかもしれないけれど、それでもかなり待たされたように感じる。 先週くらいから、チラホラとSNS上にも「ANOHNIが素晴らしい」という感想文が上がるようになった。主に、フォローしている音楽関係者の投稿だった。傑作「SWANLIGHT」の頃は一部の人しか騒いでおらず、自分のレーベルのサイトにレコメンド記事を書いて拡散に努めていた身としては、ちょっと嬉しくて、ちょっとだけ誰かになんらかの領域を侵犯されたような気分になる。まったく中学2年か、という話だけれども。 待ちに待ったアルバム「Hopeles
後藤正文。1976年静岡県生まれ。 ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル&ギター。新しい時代とこれからの社会を考える新聞『THE FUTURE TIMES』の編集長を務める。インディーズレーベル『only in dreams』主宰。 <Web Shop> http://www.spm-store.com/shopbrand/Gotch/ Keep reading
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Gotch / 後藤正文 / ASIAN KUNG-FU GENERATION / ゴッチ』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く