『古民家で生きよう』

もはや地球の資源を活用し、新しいものを発掘、開発をする時代は終わった。すでに、先人たちが築き上げてきたものを踏襲し、磨き、価値を高め、また次代に継いでいく精神が求められている。人々が人生と宣う「家」についても同じ。ケミカル系の新素材をこねくりまわして、工場で作られた工業・化学製品は、既に自然に戻すことができない程、物質が分解され、再利用もままならないものを益々大量生産している。新築物件はそれは気分は良いかも知れない。しかし、それらを30年後に建て替えで壊すことになった時、その廃材はどうずるのか？燃やされ埋められた環境廃棄物は、100年経っても土に還ることはできない。そのような近視眼的に生きることに何も抵抗がないという人は、究極のエゴイストだ。自然には素朴なまま使える素材がある。新しい木を切り倒さずとも、古民家の梁（はり）を再利用すれば良いではないか。服もそうだ。車もそう。なぜ、計画的陳腐化