本は少し読むけどweb小説はほとんど読まない。魔法や異世界設定の話が多そうなイメージがあって、没入できそうにない。 ただ、web小説を甘く見てはいない。魔法でも異世界でも、小説づくりは、自分が書きたい設定や世界背景を定めただけではうまくいかないことを、さらに、その設定が筆者と同じ熱量で読書に伝わるとは限らないことを、僕は知っている。 設定を現実世界からすっ飛ばし、異世界にリアリティを与えようと筆を走らせると「知識のお披露目が鼻につくだけで何が言いたいのかよくわからない何か」ができあがってしまう。だからといって、異世界の説明や風景描写を飛ばしすぎると「登場人物だけでなく筆者自身もあちらの世界に行っちゃってるのではないか、というくらい何が言いたいのかよくわからない何か」ができあがってしまう。 ならばと現実世界を事細かに書いても、こちらの分野は競合作家が多く読者もスレていて、ちょっとやそっとの事