1. 不正の性質 個人の逸脱か組織の構造か 表面的には「一職員による改ざん」と片付けられている。しかし、私が入手した資料が指摘するように、警察不祥事は個人の資質に還元できるものではない。 沈黙の規範: 内部で不正を見ても見ぬふりをする文化 責任構造の不透明さ :上層部が監督責任を回避できる仕組み 業績プレッシャー :科学捜査研究所においても「成果を出す」圧力が不正を誘発した可能性 すなわち、この不正は「個人の逸脱」に仮託された「組織的失策」だ。 2. 警察庁の対応 ― 特別監察の狙い 警察庁は10月8日から特別監察を行うと発表した。形式上は「信頼回復」が目的だが、真の狙いは二つ。 火消しと統制 : 世論の批判が拡大する前に「外部チェック」を装い、統制を強化する。 全国警察への見せしめ :佐賀県警だけでなく、他県警の鑑定実務への警告効果を狙う。 過去の公安警察による情報監視問題でも、国家賠償