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大谷翔平
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日経新聞 2017年2月1日(水) P.19 マーケット総合2面 連載コラム『大機小機』 『直感では分かりにくい「真実」』 世の中には直感ではそう見えても実は間違っていることがある。 トランプ米大統領が声高に主張する「中国や日本との間の貿易収支赤字が米国の雇用を奪っている」という考え方はその典型だ。 直近の本紙でジョセフ・スティグリッツ教授も「2国間の交渉で米国の貿易赤字を減らそうとしても問題の解決にはならない」と明言している。 日米貿易摩擦が激化の一途をたどった共和党政権下の1980年代も同じだった。 いわゆる通商法スーパー301条で米国政府は日本を一方的に不公正貿易国に特定した。 これに対し89年4月、ポール・サミュエルソン、ロバート・ソロー両教授ら、40人の世界的経済学者が「スーパー301条に反対する声明」を発表した。 その考え方の骨子は、一国の対外収支は、海外の貿
日経新聞 2016年5月23日(月) P.5 企業面 連載コラム『経営の視点』=編集委員 塩田博之= 『同一労働同一賃金への道』=多様な人材生かす制度= 政府が「ニッポン一億総活躍プラン」で「同一労働同一賃金」の実現を目指す方針を打ち出した。 同じ仕事なら同じ賃金を支払うべきだとの考え方だ。 この考え方を物差しとして、多様な人材の力を引き出す賃金制度をつくれるかが企業の課題になる。 りそな銀行で4月、「スマート社員」と呼ぶ限定正社員が誕生した。 グループの主要3行合計で約160人おり、大半が女性。 無期雇用だが、業務範囲などが限定されており、正規社員と非正規社員の中間的な雇用形態といえる。 雇用形態は3種類だが、基本給に「同一労働同一賃金」の考え方を取り入れているのが特徴だ。 同行は2008年、正規社員と非正規社員の共通の制度を導入。 仕事の難易度などで分けた職務等級
2014年8月15日(金) P.25 経済教室面 連載コラム『風』=編集委員 前田裕之= 『ピケティ理論と日本、議論に熱』 フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏が「21世紀の資本論」で示した「資本主義社会では富と所得の格差が広がる」とする仮説は正しいのか。 同書を巡る議論が、日本でも活発になってきた。 キャノングローバル戦略研究所などが7月半ばに開いたシンポジウムでも同書が話題になった。 セバスチャン・ルシュバリエ・パリ社会科学高等研究院准教授は「米国での長期にわたる格差拡大の原因を、株式などによる資本収益率は経済成長率を上回るという関係式で解明した」と高く評価した。 そのうえで、日本で米国ほど格差が広がらなかった原因を「ピケット理論では説明しきれない」と問題を提起した。 会場では、日本では資本と労働の分配率の関係よりも最近の労働者間の格差の広がりの方が問題とみる論者が大勢
日経新聞 2013年12月14日(土) P.15 マーケット総合2面 コラム『大機小機』 『誰のための社会保障改革か』 日本の人口ピラミッドをみると、団塊世代(1947〜49年生まれ)と団塊ジュニア世代(71〜74年生まれ)が、それぞれ200万人前後の大きなでっぱりになっている。 両者の間にはくぼみがあり、その下の年少人口(15歳未満)は下に行くほどすぼんでいる形だ。 少子高齢社会の典型的な人口構成である。 出生数(しゅっしょうすう)は年100万人強で推移しており、これは団塊ジュニア世代の女性の出産が中心だ。 彼ら彼女らが年をとっていくことを考えると、今後の大幅な出生率上昇は期待できない。 年間の出生数も先細りしていく可能性が高い。 総務省によると、子育て世帯(30代)の所得分布は1997年には年収500〜699万円の層が最も多かったが、2007年は300万円台が最多にな
日経新聞 2013年8月17日(土) P.11 企業2面 特集連載『@ネット』 『ネットの功罪 子どもたち学ぶ』=匿名チャット「怖い」/アプリ制作「楽しい」= 小中学生を対象にしたネット教育が盛んだ。 関連企業がネット上でのトラブルを回避するための安全教育や、スマートフォン(スマホ)用アプリ(応用ソフト)を作成するものづくり講座を積極的に開催。 ネット教育を授業に組み込む学校も増えている。 中学生の5人に1人がスマホを持つ時代。 ネット上でのトラブルは急増しており、早いうちから怖さと楽しさを教える必要が出てきている。 岐阜聖徳学園大学付属小学校(岐阜市)の6年生の授業をのぞくと、児童たちがタブレット(多機能携帯端末)のチャット機能でコメントをやりとりしていた。 匿名なので書き込みは徐々にエスカレート。 5分ほどで相手を誹謗(ひぼう)中傷する言葉が増え始めた。 そこで教
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