先月、Craig Venterが、化学的に合成したDNAだけを使って微生物のゲノムを構築し、DNAを取り除いた別種の微生物に移植することによって、(半)人工的な生物を作り上げることに成功した、というニュースが発表されました。SicenceもNatureもこのニュースをフロントベージでとりあげましたし、日本でもかなりの反響を呼びました。一般向けの宣伝文句は、人工的に生命を作った、というような感じです。5/27日号のNatureでは、多くの科学者が「これは人工生命とは言えない」という反応を示したこと、同時の生物兵器への応用、生命倫理における問題などを議論しています。それにしても同一の号のNatureのフロントページにこの研究に関する記事が、Editorials, News, Opinionという3つのセクションで取り上げられているという異常な関心の高さには驚かされます。その「識者」の意見に何ら