日本人であれば、人に迷惑をかけてはダメ、と言われ続けて育った人が殆どではないかと思う。 だから、隣人をはじめ、公共の場での見知らぬ人々に対して、日本人はとても気を遣う。 道端で座り込んではいけないし、駅のホームでは電車を行儀よく整列して待たねばならない。 道にごみを捨ててはならないし、エレベーターの中で大声でしゃべってもいけない。 もちろん恥知らずも少なからずいるが、こうした「暗黙の了解」は、ほとんどの日本人のマインドに深く根付いており、外に出れば、眉を顰められないように、気を遣って過ごさねばならないと考えている人が殆どだろう。 しかし、上のような「マナー」程度の話であれば問題はないが、それが高じて「決して人に迷惑をかけてはならない」が行き過ぎれば、弊害がある。 それは端的に言えば、「お互いが、お互いを頼らなくなる」ということだ。 人は頼り、頼られてこそ、絆が強くなる。 実際には、人には、