経済学者は如何に理論からデータにシフトしたか - himaginary’s diary

1/11エントリでは、今年の全米経済学会に出席したジャスティン・フォックスがそこで見い出した傾向として、格差問題に関する経済学者の取り組みの変化について書いたブルームバーグ論説を紹介した。表題のブルームバーグ論説（原題は「How Economics Went From Theory to Data」）でフォックスは、彼が全米経済学会で見い出したもう一つ傾向、即ち、理論からデータへの重心の移行について書いている。それによると、昼食会での講演者といった栄えある役割はエリック・マスキンやジャン・ティロールやベングト・ホルムストロムといった古参の理論家が担っていたものの、実際の研究発表では実証系が活況だったとの由。 フォックスが引用したテキサス大学のダニエル・ハマーメッシュ*1の2013年のJournal of Economic Literature論文によると、主要誌に掲載された理論系論文の割合

[augsUK]

物理でいうPhysical Review Lettersみたいな硬派な理論もしっかり載せる雑誌と、Science, natureみたいなインパクト重視の両方に権威があればいいと思うけど。片方では理念的か即物的かに寄りすぎるだろうし。

[santo]

モデルかデータか、と言った議論。まあ、パラメータ多すぎる世界だと、どこからモデルというのか分からない。

[gruza03]

フォックスは、今日の経済学者はミッチェルほど理論を敬遠してはおらず、データに見い出したトレンドや相関の説明の試みも行っているが、その多くは仮説の域を出ていない、と書いている。

[paravola]

米国の経済学界は1920年代から30年代に掛けても実証分析の全盛期を迎えたことがあった。しかし、データを十分に収集すれば経済の謎は解明される、というミッチェルの目論見は外れ、大恐慌は彼を困惑させた

[toraba]

理論が局所・先鋭化しすぎて現実と乖離しすぎた感があったから妥当な流れでは？需要と供給のような基礎を軽視して極めて限定的な経済理論を財界がビジネスとして我田引水してるのも是正されてほしい

[yasudayasu]

明らかな理由の一つはパソコンの普及。その後のネット時代の到来と資料デジタル化によって、公表データをそのまま使うのでなく独自にデータを加工した研究が増え、それが1993年以降の実証系研究増加の殆どであった。

[sasakisasao]

コンピュータとインターネットの普及により、データの供給が圧倒的に増え、またアクセスするコストも下がった。しかし、理論とデータは排他の関係にはない。データは理論を検証するためのもの。

[ytn]

よく分かってないんだけど、マクロ経済（学）というGrand Theoryから中範囲の理論へという理解で正しい？

[daybeforeyesterday]

うーむ

[osaan]

数理経済学は美しい。カクタニの不動点などは芸術と呼んでもいいだろう。だが、人は美の中には棲めないのだ。

[maeda_a]

「あらゆることについて殆ど何も分かっていないという現実にも関わらず、他分野を軽蔑したり、さらなる科学的正当性という馬鹿げた主張をしていた経済学者」