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大谷翔平
dkt-house.com
ああ そうか… このトーストは 焼く前から 失敗していたんだ… 世には”食漫画”がはびこっている。 B級の店、料理を楽しむ、小さく孤独な世界を実に活き活きと描いた名作、『孤独のグルメ』。 「食べる」という快楽を、官能的なまでにデフォルメ(もしくは忠実)に描く、『花のずぼら飯』。 果てには、刑務所内で「一番旨そうな話をしたやつが勝ち」という勝負が始まる、形を持った飯が登場しない漫画さえある。土山しげるの『極道めし』だ。 孤独のグルメ (扶桑社文庫) posted with ヨメレバ 久住 昌之,谷口 ジロー 扶桑社 2000-02 Amazon 楽天ブックス honto ブックオフ e-hon 花のズボラ飯 posted with ヨメレバ 久住 昌之,水沢 悦子 秋田書店 2010-12-20 Amazon 楽天ブックス honto ブックオフ e-hon 極道めし 1 (アクションコミッ
苦節九年、ついに自分の野糞跡にアンモニア菌が生えた。私のウンコがキノコによって分解された、まぎれもない証拠だ。とうとうやった!! タイトルからして強烈な『くう・ねる・のぐそ』。 追い打ちをかけるように「糞土師」という肩書きが金色の光を放っています。 野糞を始めて35年、21世紀に入ってからは一度もトイレで大便をしたことがないという著者が、熱く野糞の魅力について語り尽くすエッセイです。 これだけだと、”趣味としての野糞”といったキワモノ感を覚えかねませんが、実はその根底には「人が自然に返せるのはウンコだけ」という自然愛があります。(とはいえ、実に気持ち良さそうに野糞をしているのだけれど) 著者はもともと、キノコやコケを専門に撮る写真家。 写真家としてのキノコ関連の本も出版していますが、今は野糞の良さを啓蒙する糞土師として活躍されています。 コケの世界 (科学のアルバム) posted wit
私はこのとき、緑色というだけでみさかいなく群れで襲ってくるバッタの貪欲さに恐怖を覚えたとともに、ある感情が芽生えた。 「自分もバッタに食べられたい」 何かに熱狂している人の語る、”何か”についての話は、めっぽう面白い。 AKB48、サッカー、陶器、ファッション。 なんでもいいのですが、何かに心奪われてしまった人の語りには強く惹かれてしまうものです。 まず、語る姿そのものが興味深い。 愛するものへの思い、知識、意見が止まることなく溢れ出る。 その姿自体にどこかおかしみや、羨ましさを覚えてしまうものです。 しかし、何といっても醍醐味はその語る内容の深さ。 自分の知らなかった世界、いや、興味を示さずに捨て置いてしまっていた世界に、こんなにも面白いことがつまっていたのか!、と驚いてしまいます。 知的好奇心が刺激され、お話をねだる子どものように「もっともっと!」と続きが聞きたくなってしまいます。 本
村上春樹好きの店主さんが付けた書店名ですが、雪がまだまだ残る今、時宜を得た名前ですね。 古書と新刊、合わせて2500冊を有し、「なるべく広く浅く」をコンセプトにされてるそうです。 同時に「自分の好きなものだけしか置かない」というスタンスで、村上春樹やカレーの本が多めだそう。 書店というのは新規参入が難しく、取り次ぎとも契約できなかったそうですが、「村上春樹の一節を書店名にしてるのに村上春樹が置いてなきゃ意味がない」ということで出版社に直談判をして本を買取という形で卸してもらっているそうです(一般的に書店は売れなかった本を出版社に返品することができます)。 幅さんはSNOW SHOVELINGを「いい本屋です」とおっしゃり、そのまま「ではいい本屋とは何か」という話になりました。 印象的だったのは、「店主の顔が見える本屋がいい本屋」という言葉でした。本を選ぶという行為にどこまで自分を出せるか。
「いつか自分だけの本屋を持つのもいい」、第4回目の講義を担当したのは、BOOK TRUCKを切り盛りする三田修平さんでした。 BOOK TRUCKは、車に本を積んで様々な土地で本屋を開く、移動式書店です。今回は、実際に使われているトラックで講義会場である東京芸術学舎まで来ていただいので、聴講生たちで観察。 小さな空間に本の香りが立ちこめていて、なんだか贅沢に思えました。 今年2月に出たHUgEの本屋特集でもBOOK TRUCKが取り上げられています。 HUgE (ヒュージ) 2013年 02月号 [雑誌] posted with カエレバ 講談社 2012-12-24 三田さんの講義は、今までの講義とは毛色が違うものでした。 終始「本屋で食べていくためにはどうすればいいか」という問題にフォーカスされていました。 どちらかというと、今までの講義は本の持つ新しい可能性を見ていくような、「美しい
このマンガの印税は、全額ニコルソンの生活費になります。 ユーモアは、悲劇に対する数少ない対抗手段です。 ユーモアは私たちを一瞬どこか別の世界へと連れていきます。目の前の現実と離れた、暖かいフィクションの中へと逃げ込めます。 ユーモアとは、目の前の現実から目を逸らす、一種の現実逃避の役割を持っているのです。 しかし、その現実逃避は”嘘”ではあれ、“間違い”ではありません。 辛い現実から一時的に逃れるからこそ、人はその現実に打ちのめされることなく歩を進めることができます。 『サラエボ旅行案内』——絶望への反撃 ユーモアや知性や「労働」は本来、抑制をうける種類のものだが、人びとにとっては「生き延びる」ための大切ななにかだった。 夜と霧 ユーモアへの意志、ものごとをなんとか洒落のめそうとする試みは、いわばまやかしだ。だとしても、それは生きるためのまやかしだ。苦しみの大小は問題でないということをふま
東京芸術学舎によるアートカレッジ「いつか自分だけの本屋を持つのもいい」。初回はブックディレクターの幅允孝さんでした。 いつか自分だけの本屋を持つのもいい〜幅允孝〜 第二弾は、本屋ユトレヒトの江口さんとschooの中西さんが登壇し、nomazonについて話されました。 ユトレヒト スクー nomazonは「amazonにない本」をテーマに、各所から独特な本たちを集めています。 以前にも当ブログでご紹介したことがあります。 nomazon—片隅が集まる場所 実は、nomazonの誕生には今僕がインターンしているSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS が関わっていました。 講座でその事実を知りました… SHIBUYA PUBLISHING&BOOKSELLERS 以前僕と同じようにSPBSでインターンをしていた中西さんは、江口さんにSPBSのメルマガに寄稿してくれないか
書評で人と本をつなげるブログ|ブックハウス 人と本をつなげたい。そんな思いでつづる書評ブログ。マンガから一般図書、学術書まで幅広く様々な本をレビューしていきます。 プラネテスは、僕の最も大切な本の1つです。 思いが強すぎてうまく紹介できない、という好きな異性を前にした中学生のような心境です。 ということで、今回は変化球でプラネテスをご紹介するとともに、「マンガの翻訳」とはどういうものか、を見ていこうと思います。 プラネテスは、近未来の宇宙を巡る話です。子どもが生まれたら必ずプラネテスは読ませよう、と心に誓っているくらい、入れ込んでしまっている作品です。 縁あって、僕はフィンランド語で描かれたプラネテスの第3巻を持っています。もちろん、日本語で書かれた原作がフィンランドに翻訳されたものです。 読んでいくと、単純に言葉が入れ替わるだけでなく、小さな違いがいくつもあることが分かりました。 では、
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=Y6geEC5-p44[/youtube] とても、口当たりの良い映画だった。 ともに白髪をなびかせる老夫婦。木立に囲まれた家に住まい、手間暇かけられた一品一品が食卓に並ぶ。何十年も愛用の台所用具を使い続け、付き合いある人への手紙を毎日したためる。映画の冒頭、海苔をコンロで炙るシーンは、彼らの暮らしを象徴する一コマだ。 「これぞ、”丁寧な暮らし”だな」 そんな平凡な感想を抱かせて、映画は始まった。 しかし、時間が進むにつれ、どうも様子が変わってくる。 ふたりの暮らしぶりが変わったわけでもない。口当たりの良さもそのままだ。ただ、どうも簡単には飲み込めない、ずしんとした重量が口の中に生まれてきたのだ。
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