全微分形式 理想気体の圧力,体積,温度を結びつける式については前に であるとした.つまり,,の内の 2 つの量が決まれば,残りの 1 つは自動的に決まってしまうということだ.そこで,体積は温度と圧力の関数であると考えて,次のような式を作ることが出来る. なぜこのような表現が出来るかについてきちんと説明しておこう.軽々しく納得していいところではない. 温度と圧力がわずかに変化することで,体積がわずかに変化したとする.その変化は次のように書ける. これを変形してやれば, と書けるが,とについて無限小の極限を考えれば,分数で表した部分は微分の定義式そのものである.ただし高校で習う 1 変数のみの微分とは少しだけ違っていて,初めの項の中の分数の部分はの値を固定したままでのによる微分を表しており,2 項目の分数の部分はの値を固定したままでのによる微分になっている. このように他の変数を固定して行う微