なんといってもソウル・ファンク・ジャズに接近した音作りで、これがまたケンドリックのフローにバチっとフィットしていて強烈にかっこいい。そして前作と同じく「良い子」としてたくさんの問題に向き合っています。 それでは、長いですがご覧ください。 ハードな社会情勢の中でケンドリックに求められていた役割 ケンドリックがこのアルバムを制作していたであろう2014年は、アメリカのファーガソンで黒人男性が白人警官に殺され、それが法によって裁かれなかったことに端を発する「Black Lives Matter(黒人の命も大切)」というムーブメントが巻き起こった年です。 前作「Good Kid, m.A.A.d City」において、地元コンプトンで生まれ育つという現実と、それを死ぬような思いで引き受けレップ(Represent)する自分自身を表現したケンドリックには、それこそ「All Eyez On Me」って感