サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
gaiax-blockchain.com
DID(分散型ID) – 中央集権的な管理主体に依存しないアイデンティティ DID(分散型ID)とはGoogleやFacebookといった私たちが日々利用する世界的なウェブサービスでは、ユーザー情報の漏洩が繰り返され、必要以上の情報が収集されることも問題になっています。これは巨大IT企業のサービスに限ったことではなく、さまざまな中央集権型のサービスに言えることです。このような中ブロックチェーン分野ではユーザーのデータをユーザー自身の手に取り戻そうと古くから議論が重ねられてきました。 ブロックチェーンが浸透し、2021年頃からは一般でもWeb3について語られ始めるようになり、分散型IDやDID(Decentralized Identifier)、SSI(Self-sovereign ID)が注目を集めていて、分散型IDはDAOなどとともに2022年に注目したいブロックチェーン関連の技術の一つ
自律分散型組織(DAO)の作成・運用を支援するAragon DAOとAragonブロックチェーンや分散型社会のあり方に興味のある人はDecentralized Autonomous Organizationの頭文字をとったDAO(ダオ)、日本語にすると自律分散型組織について聞いたことがあるかもしれません。中央集権的な管理者なく、参加者による投票に基づいて、プログラムによって自律的に運営される組織のことです。 ※ DAOについて詳しくは本ブログの記事「自律分散型組織DAOとは」を参考にしてください。 このように書くと、はるか未来のSFの世界のことのようですが、すでにDAOは存在します。たとえば、BitcoinもDAOで、ネットワークが自律分散的に動いているだけでなく、その開発・運用のプロセスも自律分散的に機能しています。Bitcoinの開発はコミュニティーで進められ、機能を変更したり追加した
Dev Protocol(デブ・プロトコル)− 日本発、クリエーターの挑戦を支援 本ブログでは先日オープンウェブプロジェクトを支援するGitcoinについて説明しました。オープンソースソフトウェア開発をはじめとするオープンウェブプロジェクトの支援を目指すのはGitcoinだけではありません。本記事では東京のスタートアップFRAME00(フレームダブルオー)が開発を進めるDev ProtocolとStakes.socialを見ていきましょう。 Dev ProtocolとはDev Protocol(デブ・プロトコル)は、DeFi要素のあるブロックチェーンベースのクリエーター支援プロトコルで、東京のスタートアップFRAME00(フレームダブルオー)株式会社が開発を進めています。 Dev Protocolフレームダブルオー株式会社Dev Protocolはその名前の通りプロトコルで、このプロトコル
Polygon(旧Matic)-Ethereum互換の高速で手軽なブロックチェーン PolygonとはEthereumネットワークの処理能力や、高騰するガス代は、サービス提供者にとってもユーザーにとっても大きな問題です。Polygonによると、さまざまなプロジェクトでEthereumと互換性のある高性能のブロックチェーンの利用が検討されているといいます。Polygonは、このようなEthereumと互換性のあるブロックチェーンや、そのようなブロックチェーンを簡単に構築し、Ethereumやその他のブロックチェーンネットワークと相互運用するためのプロトコルとフレームワークを提供しようというプロジェクトです。 Home – Polygon | Ethereum’s Internet of Blockchains Polygonの前身のMaticは、2017年10月にJaynti Kanani氏
2019年6月18日、ERC1155がイーサリアムのトークン標準として正式に認められました。ERC1155はマルチトークンスタンダードと呼ばれており、1つのコントラクトで複数のトークンを扱える標準となっています。 ERC1155とはイーサリアムの代表的なトークン規格としてERC20とERC721があります。ERC1155を説明する前に簡単にそれぞれの規格を説明すると、ERC20とはイーサリアム上で通貨としてのトークンを発行するための標準で、REC721とはトークンに様々な情報を付け加えることにより唯一無二の価値を持ったトークンを発行するための標準になります。 ERC20とERC721に関しては、以前の記事で詳しく紹介していますのでこちらもご参照ください。 ERC20 ERC721 そして、ERC1155はこれら2つの規格の特徴を合わせ持ったハイブリットな規格とも言われ、1つのコントラクトか
ブロックチェーンの応用のひとつとしてDAOがあります。DAOはDecentralized Autonomous Organizationの頭文字をとった単語で「ダオ」と読みます。日本語では「自律分散型組織」と訳され、英語のまま「DAO」と表記されることも少なくありません。文字通り、DAOとは分散型で自律的に機能する組織のことです。従来の組織では、中央に意思決定をする組織や人がいて、その決定したがい組織が雲煙されていました。これに対してDAOでは、中央の組織の代わりとしてルールが存在ます。このルールに基づいて活動を行い、中央の組織が無くても自動化された運営ができます。ただし、自動化されつつも、意思決定や実装、利用にあたっては人間が関与し、ルールに基づいた合議のも活動は進められます。ブロックチェーンベースのDAOの実装は、このルールをプログラムとして記述し、そのプログラムはオープンソースのスマ
分散型クラウドコンピューティングプラットフォームDFINITY DFINITYとはDFINITYは、ブロックチェーンを使って分散型のクラウドコンピューティングプラットフォームを提供しようというプロジェクトです。 DFINITY Foundation | Internet Computer DFINITY上では、現在私たちが利用しているようなウェブサイトやウェブサービス、API、企業・業界システム、昨今注目を集めるDeFiサービス(分散型金融サービス)などありとあらゆるインターネットサービスが稼働することが想定されています。 DFINITYは、提供するクラウドコンピューティングプラットフォームを、安全で止められない「インターネットコンピュータ」(Internet Computer)と表現しています。初めて聞くと、直観的にイメージしにくいですが、分散型のAWS(Amazon Web Servi
ERC721とは?NFT(代替不可能で唯一無二なトークン)を作る標準 ERC20、ERC223、ERC721現在もっとも利用されているEthereumベースのトークンの標準としてERC20があります。ERC20のほかには、ERC20の誤送金の課題を解決するERC223も提案されています。 Ethereumベースのトークンの標準ERC20 – Gaiax Blockchain BizERC20の送金失敗の課題解決に挑戦するERC223– Gaiax Blockchain Bizここで「標準」とはトークンの動作をきめるスマートコントラクトの共通の仕様を定めたもので、個々のトークン発行者がこの仕様に基づいてトークンを実装します。標準に基づくトークンであれば、トークンを扱うウォレットや取引所といったアプリケーションではトークンごとに個別の処理を書くことなく、インターフェイスに従う共通の処理でトーク
ブロックチェーンハブとなるか、ドイツの首都ベルリン ドイツの首都ベルリンは昨今ヨーロッパのスタートアップハブとして注目を集め、ブロックチェーンや仮想通貨に関するプロジェクトもベルリンに拠点を置くようになり、ブロックチェーンハブとしても頭角を現しつつあります。本記事では現地ドイツからスタートアップハブ、ブロックチェーンハブとして成長するベルリンについて紹介します。 アーティストの街からヨーロッパのスタートアップハブへドイツ北東部に位置する首都ベルリン(画像: Google Mapsより) ドイツの首都ベルリンの人口は350万人ほどで、東京と比べると人口密度は低く、高い建物も少なく、日本から初めて訪れると拍子抜けするかもしれません。数年前までは先進国の首都とは思えないほど特に家賃が安く、食品や日用雑貨の価格が手頃なこともあり、6-7万円の住居を数人でシェアすれば1ヶ月10万円で十分暮らせると言
ブロックチェーンが生み出す「トークンコミュニティ」 第1回~トークンコミュニティとは~ このシリーズでは、博報堂DYホールディングス マーケティング・テクノロジー・センター 上席研究員 伊藤佑介 様から寄稿いただき、ブロックチェーンが生み出す「トークンコミュニティ」について、特集していきます。今回は、第1回目として、トークンコミュニティについて解説いただきました。 ブロックチェーンが生み出す「トークンコミュニティ」 第1回~トークンコミュニティとは~ 博報堂DYホールディングス マーケティング・テクノロジー・センター 上席研究員 伊藤佑介 私は博報堂DYホールディングスのマーケティング・テクノロジー・センターの研究員として、2016年からブロックチェーンについて研究をしています。 2016年にサトシ・ナカモト氏の論文を読んで衝撃を受けて、その後、マーケティングの世界がブロックチェーンによっ
「Winding Tree」ブロックチェーンで旅行業界の変革を目指す 旅行業界ではオンライン化が進んだものの、オンライン旅行市場は仲介企業数社による寡占状態で、システムは古く、効率化されているとはいいがたい状態です。本記事では、このような旅行業界の現状を、パブリックなブロックチェーンを利用して打破しようとする「Winding Tree」(ワインディング・ツリー)について解説します。 Winding Treeとは旅行というと以前は旅行代理店に電話をして航空券を予約したり、直接店舗を訪れてパッケージツアーを予約したりすることがほとんどだった時代がありました。インターネットの普及とともにオンラインで航空券やホテルを予約するようになった、自分で旅行を計画するようになったという人も少なくないでしょう。 旅行予約のオンライン化が進み、競争原理によって旅行市場は最適化されたかに見えますが、実はそうではな
秘密鍵とは、公開鍵暗号において公開鍵と対になる鍵です。ビットコインにおいては、送金時などで署名を行うために使われます。 秘密鍵は自分以外に教えてはいけない、自分だけが保持している鍵です。もし、他人に知られてしまうと、ブロックチェーン上のすべての権限を奪われたことになってしまいます。 公開鍵とは、秘密鍵から生成された秘密鍵と対になる鍵で、公開鍵暗号方式において第三者に公開する鍵です。 すなわち世界中に教えても問題ない、誰でも取得できるオープンな鍵です。 この秘密鍵と公開鍵を使った公開鍵暗号方式を使えば、データを復号できるのは秘密鍵を持っている受信者だけなので、第三者に暗号化したデータを盗まれてしまったとしても復号される心配がないことはない、というメリットがあります。 また、復号するために必要な情報を相手に送ることなく暗号通信をすることができるため、通信傍受による鍵の流出も防ぐことができます。
ハッシュの概要ハッシュとは、あるデータを変換して得られる固定長のデータのことです。またハッシュを得るための関数をハッシュ関数といいます。ハッシュ関数は数値やドキュメントのような文字列など、どんな値でも指定の長さの数値に変換できます。 暗号関数はデータを暗号化したり復号できるのに対し、ハッシュ関数はあるデータを一方向にしか変換できないのが特徴で、ハッシュ化されたデータを元のデータに戻すことは基本的に不可能です。また、元のデータを一文字でも変更すると、ハッシュ化された結果は全く違うものとなり、ハッシュ化された結果から元データを推測することも不可能にしています。 よくハッシュが使われる場所として、ウェブサイトなどのパスワードの保存があげられます。ウェブサービスではパスワードをハッシュ化してデータベースに保存することがよくあります。フォームから入力されたパスワードのハッシュ値を取ったものと、データ
プルーフ・オブ・インポータンス (PoI) 〜富の偏りの解決を目指すコンセンサスアルゴリズム〜 ブロックチェーンにおける合意形成のアルゴリズムは、ビットコインでのプルーフ・オブ・ワークを筆頭に、様々なものが開発されています。ここまで、二つのコンセンサスアルゴリズムを紹介してきました。 分散ネットワークでの合意を可能にしたコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ワーク」 Proof of Workの欠点を克服させた合意形成アルゴリズム「プルーフ・オブ・ステーク」 今回は、プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work:以下「PoW」)やプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake:以下「PoS」)で問題視されていた、マイニングに伴う富の偏りを防ぐことに重点をおいて開発されたアルゴリズムである、プルーフ・オブ・インポータンス(Proof of Importance:以下「PoI
ブロックチェーンを利用してこれまで国家が担ってきたサービスを提供し、地理的な制約のない新しい国家の形を提案するBitnationを紹介します。 Bitnationとは「日本」と聞いて「アジアの東の端にある日本列島や島々」と地理的に国をイメージする人は少なくないと思います。実際、領土を含む領域は国家の要件のひとつで、現状の国家は領域と強く結びつき、そのサービスの多くはその国の国民やその国に住んでいる人を対象に提供されます。これに対して、Bitnationはブロックチェーンを使って分散型の国境を越えたバーチャルな国家を作れるようにしようという野心的なプロジェクトです。 BITNATION: Governance 2.0 Bitnationをスタートさせたスザンネ・ターコウスキ・テンペルホーフ氏はポーランド人の父とフランス人の母のもと移民2世としてスウェーデンで育ちました。父に10年間市民権がな
「ERC20とは?」Ethereumベースのトークンの標準 EIP20とERC20EthereumにはEIP(Ethereum Improvement Proposal)と呼ばれるシステム改善提案の仕組みがあり、BitcoinのBIP(Bitcoin Improvement Proposal)と同様、システム改善の草案が提出され議論が行われます。Ethereumベースのトークンのインターフェースの標準「ERC20」を提案したEIP20はFabian Vogelsteller氏とVitalik Buterin氏によって2015年11月に提出され、2017年9月に採用が決定しました。EIP20についてはGitHubのEIPのリポジトリで公開されています。 EIPs/eip-20-token-standard.md at master · ethereum/EIPs · GitHub ERC20
「Block Height(ブロックの高さ)」ブロックの番号を表す指標 ブロックチェーンは、一定期間の取引データまとめてブロックとして保存します。そのブロックは、時系列で前後のブロックとつながりを持っています。よって、ブロックチェーンは最初から最新時点までブロックがひとつながりにつながっています。これを縦に積み上げていると考え、ブロックに番号をつけ、その高さを表す単位を「Block Height」と言います。 Block Heightとはブロックは1つ前のブロックの値を参照しているため、ブロックが積み上がるように記録されていきます。Block Heightという単位はこの積み上がったブロックの高さとイメージすると分かりやすいでしょう。また、一番最初に生成されたブロックを0として、対象とするブロックが何番目のブロックとして積み上がっているのかを指しています。 例えばビットコインのブロックチェ
コンソーシアム型ブロックチェーンで使用できる合意形成アルゴリズム「PBFT」 ブロックチェーンという分散システムにおいて合意形成は非常に重要な要素です。また、ここでは様々な合意形成のアルゴリズムを紹介してきました。 分散ネットワークでの合意を可能にしたコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ワーク」 Proof of Workの欠点を克服させた合意形成アルゴリズム「プルーフ・オブ・ステーク」 富の偏りの解決を目指すコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・インポータンス」 今回は特に一部の組織内のみで利用するブロックチェーン体系であるコンソーシアム型のブロックチェーンにおいて頻繁に用いられる合意形成アルゴリズムである「PBTF(Practical Byzantine Fault Tolerance)」について紹介します。 複数の管理主体により共同で運用されるブロックチェーン「コンソーシア
ブロックチェーンは、各ブロックが鎖(チェーン)のように繋がることでデータを連続的に保管する台帳技術です。さらに各ブロックには、多くのトランザクション(取引)データが格納されています。ブロックチェーンでは、その多くの取引データを「マークルツリー」という技術を利用することでブロックヘッダに要約して書き込んでいます。今回は、マークルツリーについて見ていきましょう。 マークルツリーとはマークルツリーは、公開鍵暗号の開発者の一人であるラルフ・マークルによって1979年に発明されました。マークルツリーとは、ファイルのような大きなデータを要約した結果を格納するツリー構造の一種です。主に大きなデータの要約と検証を行う際に使用されます。その計算にはハッシュ関数が利用されていることから、ハッシュ木とも呼ばれています。 ブロックチェーンに必要不可欠な機能「ハッシュ」 まず、マークルツリーの基本形は2つのデータを
「Solidity」チューリング完全なコントラクト記述言語 2013年後半にビットコインコミュニティーの若きプログラマーVitalik Buterin氏から生み出されたEthereum(イーサリアム)は、誰もが簡単かつ自由にスマートコントラクトを記述・実行ができ、そしてその実行結果を記録できるブロックチェーンとして一躍有名になりました。 分散アプリケーションプラットフォームを目指すブロックチェーンEthereum(イーサリアム) そのEthereumのスマートコントラクトを記述するときに主に使用されている言語は「Solidity」です。今回はこのSolidityについて紹介します。 EthereumとSolidityEthereumの自由度の高さは、Ethereumネットワーク上のEVM(Ethereum Virtual Machine:Ethereum仮想マシン)と呼ばれる実行環境によっ
「ライトニングネットワーク」少額支払いを可能にするソリューション ビットコインという仮想通貨は、中央管理者のいないにもかかわらず、個人間の送金を可能にしたシステムという点で革新的なサービスです。さらに、ビットコインは非常に少額な送金や決済を行うことができるように設計されています。このようなマイクロペイメント(小額決済)をもっと便利にする技術の一つとして「ライトニングネットワーク」というものがあります。今回はライトニングネットワークについて見ていきましょう。 マイクロペイメントとはまずはマイクロペイメントについて簡単に触れておきます。。マイクロペイメント(micropayment)という言葉は、microという単位は1000分の1を指すため、本来は1000分の1ドルの支払いを意味しているのですが、そのような少額単位の支払いを効率的に実現する支払いシステム全般を含めたものの総称として使われてい
パブリックブロックチェーンにおける情報は、誰もが閲覧できることから、その秘匿性を担保することは非常に重要とされています。特にビットコインのようなお金に関わる情報の中身が簡単に分かってしまうことは避けなければなりません。それらの情報の暗号化のために公開鍵暗号方式を利用していることは、何度か述べています。そこで今回は、秘密鍵と公開鍵を結びつける重要な技術である「楕円曲線」を用いた暗号技術に関して紹介します。 秘密鍵・公開鍵まず前提として秘密鍵と公開鍵について知っておく必要があります。秘密鍵は本人にしか分からない鍵で、公開鍵は秘密鍵と対になる一般公開される鍵です。ブロックチェーン技術においては、公開鍵暗号方式における秘密鍵と公開鍵を、「電子署名」と呼ばれるデータ送信者を確認するための方法として使用します。 ブロックチェーンのセキュリティに必要不可欠な鍵「秘密鍵・公開鍵」 ブロックチェーンの送金を
「ファイナリティー」ブロックチェーンのおいて確定を意味する言葉 ブロックチェーンを生み出したビットコインにおいて、画期的なことは特定の第三者の存在のない分散システムにおいて決済システムが機能していることです。ブロックチェーンが様々な分野で使われたり検討されていますが、特に決済システムとしてブロックチェーンを利用する際には「ファイナリティー」が重要になります。そこで今回はファイナリティーについて紹介します。 ファイナリティーとはファイナリティという概念はビットコインを始めとしたブロックチェーンや仮想通貨に限ったものではなく、決済システムを持つ通貨や取引全般に対して使用される言葉で、元々は金融業界の用語で「決済の確定」を意味します。日銀のサイトによると、「ファイナリティーのある決済」を「それによって期待どおりの金額が確実に手に入るような決済」と表現しています。 具体的には、用いられる決済手段に
ユーザーがコンテンツを投稿したり、投票したりすることで報酬を得られるブロックチェーンを使ったソーシャルメディアプラットフォームSteemとそのアプリケーションSteemitについて紹介します。 ブロックチェーンを使ったソーシャルメディアSteemitSteemit, Inc.はNed Scott氏とBitSharesを開発したDaniel Larimer氏が2016年に創業したアメリカ・ニューヨークに本拠地をおくスタートアップで、社名と同名のサービスSteemitは、同社のソーシャルメディアプラットフォームSteemを利用したブログサービスのようなソーシャルメディアです。 SteemSteemit従来の中央集権的なソーシャルメディアやSNSではユーザーが自身の投稿したコンテンツから直接見返りを得る術がなかったのに対し、Steemitのユーザーは他のユーザーから評価される質のよい記事を投稿し
エスクローとは、取引において買い手と売り手の間にエスクローエージェントと呼ばれる第三者が介在し、代金と商品の安全な交換を保証するサービスです。本記事ではエスクローについて解説し、ブロックチェーンでどう実現できるのか、その応用もあわせて解説します。 エスクローとは実店舗で日用品を購入するような場合、支払いと商品の受け取りはほぼ同時に行われるため、買い手側が商品を受け取れない、売り手側が代金を受け取れないといったトラブルが発生することは稀です。 エスクローの代表的な利用例としてアメリカでの不動産の売買が挙げられますが、より身近なところではインターネット上での取引があります。インターネットオークションやフリマアプリ、クラウドソーシングサイトでエスクローを利用したという方もいるかもしれません。 エスクローの流れをステップを追って見てみましょう。買い手は注文した商品の代金をエスクローエージェントに預
Project Stella:日本銀行・欧州中央銀行の共同調査からブロックチェーンの可能性を知る 2017年9月6日、日本銀行と欧州中央銀行は、ブロックチェーン技術に関する共同調査プロジェクト「Project Stella」の調査結果を公表し、複数のコンピューターで共通のデータを管理するブロックチェーン技術が、中央銀行が運用する決済システムに適用できるかを実験しました。決済処理の多い時でも、日銀が現在運用する決済システムと同じ速度で処理できることを確認している一方で、日銀ネットなど中央銀行の処理システムは大規模なため、現時点でのブロックチェーンの応用は適さないとも指摘しています。 概要日本銀行と欧州中央銀行は2016年12月に、金融市場インフラへのブロックチェーン技術(DLT)の応用可能性を調査するための共同調査プロジェクト「Project Stella」を立ち上げています。 日本銀行と欧
あらゆるものがインターネットにつながり相互作用するモノのインターネットIoT。IoTを想定した仮想通貨IOTAと独自の分散台帳技術Tangleについて紹介します。 IOTAの生い立ちIOTAはIoT(Internet of Things、モノのインターネット)のバックボーンとなる仮想通貨とそのネットワークの開発を目的として2015年に始まったプロジェクトです。 IOTA – Next Generation Blockchain IoTとは、携帯電話やパソコンのみならず、あらゆるものがインターネットにつながり、モノ同士が相互作用する様子を表す概念で、IOTAはこのようなネットワークでやりとりされる仮想通貨となることを想定しています。車を駐車する際に、車が駐車料金を駐車場に自動的にIOTAで支払うといったユースケースを考えてみるとイメージしやすいと思います。 IOTAは2015年12月にICO
Coco Framework – Microsoftが提供するエンタープライズ向けブロックチェーンプラットフォーム エンタープライズ向けのブロックチェーン推進に取り組んでいるMicrosoftは2017年8月10日、ブロックチェーンアプリケーションの統合的な開発環境を提供するオープンフレームワークを実装するミドルウェア「Coco Framework」を発表しました。 Coco FrameworkではEthereumのような既存ブロックチェーンのネットワーク上で、コンソーシアム型の企業間でなされる機密性の高い取引が可能になり、特にコンソーシアムブロックチェーン上で課題とされる問題を解決することを目的としています。 概要Microsoftは2015年11月9日に、Ethereumのブロックチェーン環境を提供するサービス「Blockchain as a Service(BaaS)」を発表し、クラ
「採掘難易度(ディフィカルティー)」マイニングの難易度を示す指標 ブロックチェーンを支える分散合意アルゴリズムをこれまでいくつか紹介してきました。 分散ネットワークでの合意を可能にしたコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ワーク」Proof of Workの欠点を克服させた合意形成アルゴリズム「プルーフ・オブ・ステーク」富の偏りの解決を目指すコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・インポータンス」これらの中でも、プルーフ・オブ・ワーク(以下「PoW」)やプルーフ・オブ・ステーク(以下「PoS」)では、マイニングという大量の「計算」を行うことでシステムの安全性が保たれています。この計算の難易度を表すのが「採掘難易度」という概念です。 採掘難易度(Difficulty)の概要採掘難易度とは、Difficulty(ディフィカルティー。英語で「難易度」)とも呼ばれ、マイニングによりブロックを
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ブロックチェーンの情報ならBlockchain Biz【Gaiax】』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く