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ようやくモーツァルトのクラリネット五重奏曲の登場です。 「これほどの名曲がどうしてブログ開始から6年も経つまで登場しなかったのか!」と問われそうですが、それはさておき早速記事に参りましょう。 モーツァルトが”ウイーンの最初のクラリネット名演奏家”と称賛されたアントン・シュタードラーと出会って、彼の為にあの傑作クラリネット協奏曲K622を贈ったことは有名ですが、この五重奏曲もやはりシュタードラーの為に書いた曲です。 楽器は独奏クラリネットに弦楽四重奏(第1、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)という編成で、曲の構成は以下の通りです。 第1楽章 アレグロ 第2楽章 ラルゲット 第3楽章 メヌエット 第4楽章 アレグレット・コン・ヴァリジオーニ 特に充実した聴きどころは第1楽章と第4楽章ですが、第2楽章ラルゲットは真に素晴らしい演奏で聴いた場合には、それ以上に感動的だと思います。ただ、そういう演
モーツァルトが亡くなる一か月前に完成させた「クラリネット協奏曲イ長調K622」は、数々の名作が並ぶ彼の協奏曲の中の最後の作品です。そして、この曲を最高傑作に上げる人も決して少なくは無いと思います。 この曲には良く言われるように、既に天国に旅立ってしまったかのような、現世から解脱した雰囲気が漂っています。正に「彼岸の音楽」に他なりません。 若い頃の作品にも、天国的な曲は幾つも有りましたが、この曲の第2楽章は自分が黄泉の国へ旅立つことをはっきりと予感して、”去りゆく自分自身のためのレクイエム”として書いたことは間違いないでしょう。まるで秋の青空のように澄み渡った音楽は、そこに何とも深い哀しみをたたえています。モーツァルトが愛する家族や友人たち、それに音楽活動に別れを告げねばならない、この世の無常さを感じていたからでしょう。 クラリネットは木管楽器としては比較的歴史が新しいので、モーツァルトがザ
イギリスの作曲家は、他のヨーロッパの国々の作曲家たちと比べて地味で、有名な作曲家と言ってもせいぜいエルガー、ヴォーン・ウィリアムズ、ホルスト、ブリテンなどと少々気の毒な程です。まぁ、ビートルズが居たから良いか?(笑) けれどもコアな英国音楽ファンに人気の高いフレデリック・ディーリアスを忘れてはなりませぬ。 ディーリアスは1862年に裕福な商人の家に生まれますが、音楽をたしなむ家族だったので幼少から音楽に親しみます。やがて羊毛の商売の為にアメリカ、ドイツ、フランスなどに行かされますが、音楽の方にずっと熱心でした。そのうちに彼の父親も諦めて作曲家としての道を進むことになります。 若い頃には「フロリダ組曲」「丘を越えて遥かに」といった初期の名作を書いていますが、これらはまだ従来の伝統的な音楽要素が強いです。やがて20世紀に移った頃の円熟期には「ブリッグの定期市」「夏の庭で」「春初めてのカッコウの
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