サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
katsumushi.hatenadiary.com
確率は人間が定義すること。確率的なことが述べられていたら何を見ようとしてその確率が定義されているのかに注意しないといけない。確率を定義したその人の意図が背後に必ずある。これを確率の主観性と考えよう。すると、そもそも確率が言われているときすべてに主観性があるということで、それ自体もう何も議論することはない。あるのは、主観的に定めた確率的構造を複数比較してみて比較するということで、そうしてはじめて相互主観的(=客観的)なコミュニケーションが成立する。 注意すべきは、この確率の主観性とベイズ統計学の入門的場面でよく言われる主観確率は別物であるということである。筆者も最初は混同してしまっていた。「頻度主義は客観確率で、ベイズ主義は主観確率を扱う」という対立図式が跋扈しているが、この図式を捨てて明瞭になった*1。ベイズ主義の主観確率はベイズ統計学を理解するのに必要ないと思う。ベイズ法に対する主観確率
このプレプリントで、カイカムリにサイズの異なる三つのスポンジを与えて、どのサイズを気に入るかテストしています。その解析部分をここで解説してみます。それぞれの選択肢を選ぶ確率が身体の大きさと脚の欠損度合いとどのような関係にあるか、統計モデルをつくって推定してみようと思います。また、この選択行動に個体差があると考えてそれがどれくらいか推定してみます。個性を考慮しないモデルも適用しWAICをつかったモデルの評価もしていますが、ここでは省略します。興味のあるかたは論文とコードを参照してください。 コードはこちら:https://gist.github.com/kagaya/3188dd0a4571b068e501aeef9863e255 松浦氏のStanとRでベイズ統計モデリング、階層ベイズモデルとWAICに多くを負っています。 データ CSV file for Harada and Kagaya
ニュースにもなっているカブトムシのツノ形成論文。とりあつかっている現象は面白いのだが、少し批判的な指摘をしたい。タイトルは、次のように、 Complex furrows in a 2D epithelial sheet code the 3D structure of a beetle horn | Scientific Reports If a specific 2D 'codes' 3D structure, other types of 2D cannot code that types of 3D. I consider that this point is not tested in this study. 2017/10/25 14:15 「2Dが3Dを 'code' する」とあるのだが、'code' することは検証されているだろうか? また、イントロにも、 In this r
発端は、Wiredのこの記事だった。 「自由意志」は存在する(ただし、ほんの0.2秒間だけ):研究結果|WIRED.jp この紹介記事は、次の論文発表が元になっている。 The point of no return in vetoing self-initiated movements そして、自発行動に先行する脳活動、準備活動がらみで、RIKIKENさんと会話になった。提示された疑問は次。 実は学生の頃から、準備電位の話が自由意志の話として語られるのが、どうしても納得できないのです。。。準備電位や拒否電位が自由意志の話と関係しないとは思いませんが、自由意志についての本質と思えないのです。。。 — RIKIKEN (@Mujinaclass) 2016年6月13日 この問題に関する会話は上のリンクから参照していただきたい。 さて、自由意志に関する考えはそれぞれの人の世界観に深く根差している
ピンセット研磨セット 砥石はアーカンサスストーンの荒いものから半透明のもっとも目の細かいものまでいくつかと、アルミナ系人工砥石(ゴム板の上)、オイルはメタルケアーというスプレー缶のものを使用している。 #ピンセット調整 pic.twitter.com/x3RHXNFbAd — NAGASHIMA, Seidai (@calisius) 2016, 1月 18 ピンセット研磨セット2 砥石を使わなくても耐水ペーパーでも研磨は可能だ。2000以上の番手には「ラッピング」フィルムと呼ばれるものがある。いずれも水でなくてオイルをつけながら研いだ方が研ぎ味がなめらかでよろしい。 #ピンセット調整 pic.twitter.com/amk5nCN7Mz — NAGASHIMA, Seidai (@calisius) 2016, 1月 18 オイルは適当な機械油でOKだけど、私は「エバーズメタルケアー」と
巣づくり行動 ボスいわく、「野外で撮ったとしたらこれまで見たものの中で最高の出来。」です。「勤勉な」巣づくりの様子が実によく撮影されています。 Mantis Shrimp "Ma forteresse" (mantis shrimp ... 近況 今年も10月に入りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は何とかシャコパンチの論文を出そうと取り組んでいます。遅い!その遅筆は何とかならんのか!というお叱りを最近研究仲間から受けたばかりですが、シャコ研究を始めて、最初の一本、大きい所には発表しない、というかできない小さい一歩ですが、何とかなりそうです。 さて、5月に一度帰国、6月にアメリカに戻って、7月から8月にかけて再度帰国する機会がありました。それは、来年の春以降に身分が危うくなりそうなんで、就職活動というわけです。学振に2年支援していただいて、その後今年から来年の春ま
シャコとヒトには一見共通点がなさそうが、シャコもヒトも体のバネを利用した高速運動が出来る動物なのだ*1 シャコは高速パンチ、ヒトは高速ピッチングである。現代のヒトではその能力は一部のアスリートのみが利用している。たとえば、野球のピッチャー、槍投げ選手たちだ。シャコはものは投げないが、貝を叩き割ったり、素早い獲物を突き刺したりしている。シャコの高速パンチについては、今いるラボで追究中であるが、ヒトの高速投擲・ピッチングについては、次の Nature 論文で紹介されている。 Elastic energy storage in the shoulder and the evolution of high-speed throwing in Homo Neil T. Roach, Madhusudhan Venkadesan, Michael J. Rainbow & Daniel E. Lieb
シャコの身体は全体的に柔らかい。だけど、尻尾はゴツゴツ、トゲトゲしている。実はこの尻尾はサンドバッグになる。ケンカになった時、強烈パンチをここで受ける。他のところに当たったら死んでしまうからだ。 本当にあの強烈パンチをうけられるのか、シャコに鉄球を落として評価した論文がこちら。Ritualized fighting and biological armor: the impact mechanics of the mantis shrimp’s telson | The Patek Lab これ見た時、なんてマッドなことを真面目にやっているんだこのラボは、と思ったものだった。
第4回ニコニコ学会βシンポジウム@ニコニコ超会議2[DAY1] - 2013/04/27 10:40開始 - ニコニコ生放送 のうち、「むしむし生放送」は、ずっと気になっていたのだけれど、なかなか時間がとれなくて見ていなかった。同世代の虫博士たちの活動を見て、おおいに刺激された。とくにクマムシ博士、バッタ博士の二人は知的エンターテイナーとして突出していた。彼らはクラウドファンディングや、書籍の出版、メールマガジンの発行など、さまざまな取組で研究活動費を集めている。そういう行動する姿を見てるとこっちもやる気がふつふつと。 一方、第5回のほうで見たセッションのうち、 第5回ニコニコ学会βシンポジウム ~生命の境界~ - 2013/12/21 14:20開始 - ニコニコ生放送 では、「いきものマテリアル」がとくに面白かった。生き物はやわらかいし弾力がある。固い金属でできたロボットとは違う仕組み
シャコには二種類あって、パンチならぬ、アタックをするシャコがいる。 次のは、まだ小さい。一円玉程度の大きさ。 どうだろう、このハイスピード・リーチング&フェッチング。彼らは、スピアラー(つきさすもの)という。ちなみに、パンチするのはスマッシャーという。同じ身体メカニズムでこれらの動きを繰り出す。だが、使い方はこのように違う。これら超高速運動はどのように進化してきたのか?
アメリカに来て一番増えたと感じるのは、英会話よりも英文を読み書きする時間だ。とくにメール。ほとんどメールでやりとりが行われる。書き方がまずいと、やってほしいこともやってもらえないし、伝えたいことも伝わらない。なかなかうまくいかない。ネイティブの英文読み書きに比べて時間もかかってしまう。修行、修行である。
ミシシッピから、同僚が送ってきた小さめのスピアラー シャコたちを水槽に放したら、穴掘りはじめた。くるっとひっくり返るところが、個人的にはツボ。 別の角度から。
僕にはかっこいいスピアラーシャコですが、人によっては気持ち悪いかも。 UVあてると、蛍光を発します。
動物の仕組みを支配する法則を考えるとき、現在の生物学はどちらかというと化学的世界が中心です。たとえば、DNAやRNA、タンパク質、酵素、酸素、水や塩などなど。一方、物理法則も当然重要です。反応、拡散速度や熱伝導の速さ、力や運動量の伝達、構造物の強さや柔らかさ、運動力学などなどがいろいろ決めてるわけす。 いずれにしても、生物学としては化学的制約と物理的制約をどのようなデザインで利用してきているか、と考えるのが面白い。 シャコパンチ研究でも、超強力パンチの打撃に耐えるウデ(付属肢)の材料化学的な側面と同時に、物理法則との関わりのほうの仕事があります。現ラボがやってきているのは主に物理のほう。外骨格のバネ、パワーを増幅するリンケージ、流体の中での高速運動で生じるキャビテーションです。 外骨格のバネといいましたが、あのパンチの速さは、筋肉が出せる速度を超えています。どうやっているかというと、弓やア
今、シャコを手に入れるために、メールを書きまくってます。買うか、あるいは、とってくることになるわけですが、まずは、買うという選択肢でがんばってます。とってくるという選択肢については、パナマとかハワイとかからとってくることになります。今、ラボにいるのは、ラボメイトがパナマからとってきたシャコたちばかりです。5種くらいのシャコがいます。小さいのから大きいのまで。自分の研究は、まずは一種で仕事をすすめたいので、今いるやつらでは足りないです。しかも、貝を割らないでブラインシュリンプなどを食べてばかりの連中なので、なまけものです。これは困る。打ってくれないと。はぁ。
ザリガニの研究で博士になりました。今度は、アメリカで、シャコの素早いパンチの研究をはじめました。とりあえず、見てください。シャコパンチ。 Mantis Shrimp Smashes Clam Shell こんなパンチが打てるのは、なぜ? 最大でシャコの体重の2500倍のパンチらしいけど、なんで後ろにふっとばないの? そんな強いパンチでウデ壊れないの?*1 と、疑問はつきないわけですが、自分はアメリカに来て、「このパンチはどうやってコントロールされてるの?」という問題に取り組んでます。 ながーい表現だと、「このパンチは神経、筋肉の処理速度を圧倒的に超えて速いから、動き始める前に動きの準備しとかないとダメ。そして、動きをコントロールするには学習された記憶の読み出しに基づいた運動計画がシャコの脳の中で進んでいるはず。それはどうやって学習され、記憶が "どう" 読み出されて "どう" 動きが実現す
残念ながら死んでしまったシャコが続出してしまった。こりゃ貴重な機会と、解剖してみることにした。 まず、神経系を体につなげたまま見えるようにした。下が頭。腹部に中央に白いすじといくつかのカタマリが見えるはずだ。白いすじは、カタマリになっている神経節を縦につないでいるので縦連合と言う。 次のは、さっきと上下逆になってしまうが、上が頭で、神経系だけを取り出してみたもの。これは別の個体。目だけくっつけたままにしてある。 脳を露出させたところを拡大したもの。 かなり大きな食道下神経節。 腹部最終神経節。お尻のところ。
PseuDoctorの科学とニセ科学、それと趣味: 科学報道に望むこと 分かる必要なんてない。紹介できればいい。論文そのものを読み込むことができなくても、例えば、ScienceやNatureならば、商業誌なのだし、Editorが紹介文を書いている。そういうセクションを読めばよい。タイトルとアブストラクトだけでもよいと思う。 あくまで自分の経験だけれども、記者は電話で取材だけすればよいというような発想が丸見えだった。論文を読んだ気配はなし。そして、「何に役立つんですか?」「我々の生活にどのように関わるのですか?」という誰でもできる一般的な質問しかしてこなかった。研究の重要性について、記事にするかどうかは別にして、聞いてくれてもよかったのに。 分からない単語が出てくれば、インターネットで検索すればいいのに、それに、著者の名前で検索でもすれば、関連情報なんていくらでも手に入るのに、そういうことも
赤池弘次氏が「応用数理」という学術誌に書かれた三本の論文へのリンクと、一部引用、筆者の覚書をつけ加えました。以下に挙げたものだけではなく、はっとするような磨かかれた言葉がたくさん書かれています。また、統計学を学びはじめてしばらくしてその意味が心に染み込んでくるようになってきました。 統計的思考と応用数理 ー 前提となるモデル化の技 1999 年 9 巻 1 号 p. 66-68 https://doi.org/10.11540/bjsiam.9.1_66 応用と言う以上、そこには数理の外に実在する対象の存在が前提される。対象についての適切なモデル化がなくては、数理の適用は不可能である。このモデル化には対象についての体感的な深い理解に基づく「技」が求められる。モデル化の技との結び付きが無くては、応用数理の展開はありえない。 ここで言われる「適切なモデル」の適切さを予測の観点で測る指標のひとつ
どのガイドでもアメリカは車社会であると書いてある。実際、来てみてここはそうだと思った。大都市ならば車がなくても公共交通機関だけでなんとかなるかもしれないが、ここはマサチューセッツ州の西部である。はっきり言えば、田舎である。たしかに、無料バスが大学を中心に走っていて便利である。しかし、あくまで通勤、通学用だ。 車を買わねば。ということで、ラボの学生とかに「どんな車がいい?」と聞いてみた。「アメ車はやめとけ。6万マイルも走ると必ず壊れる。日本車がいい。」(アメリカ人なのに) それで、日本車を探そうと、まずClaigslistの西部マサチューセッツ州のサイトで検索してみる。そういえば、師匠はその昔1000ドルで車を買ったと言っていた。円高だし3000ドルくらいで検索してみよう。で、こういう車が売ってるんですよ、Claigslistには。 いくら自由な売買で、日本のような車検制度がないと言っても、
http://hakase.g.hatena.ne.jp/katsumushi/20090711/1247324076よりコピペ.ピンセットの研ぎ方を紹介します. Step 0. 道具を揃える Step 1. 曲ってしまった先端を荒い砥石でつぶす Step 2. アーカンサス・オイル・ストーンで内側を研ぐ準備 Step 3. 平らなストーンに対して内側の面を密着させて研ぐ Step 4. 側面を研ぐ この時点で先端は,角張ってはいるものの,内側は平らに,先端のおおまかな形状ができあがる. Step 5. テープあるいは輪ゴムでピンセットをとめて先端の仕上げをする 仕上がりをビノキュラーの下で観るとこんな感じ. ここまででだいたい40分くらい.1時間くらいかけてもっとシャープにすると,ピンセットに遮られる視界を狭くできます.
Scienceに投稿していた論文が、アクセプトされました。 実は少し前に一度返答をもらっていました。 レビュアのコメントには新たな実験の要求もなく 以前我々が公表している論文の内容で答えられる質問しか含まれていませんでした。 あれやこれやといくつもつっこまれるとヤバいなーというところがあって こうきたら、あー答えよう などと想定質問をいくつも用意してあったのですが 痛いところはつつかれずに、やや拍子抜けしてました。 でも、もしや次から、もっとつっこまれるのかと半信半疑だったのですが とくに何も言われることなくアクセプトになりました。 大学4年生の卒業研究のころから9年越しの結果がお蔵入りせず こういうかたちで実って、ほっとしています。 昨秋にラッキーなデータがとれなかったら、まとまらなかった論文でした。 なかなかデータがとれなくて苦しかったり これでは博士とれないぞ ということで外堀うめる
ユタ州ソルトレイクシティにて行われたSICBを終えて,札幌に帰ってきました.だんだんと頭の中は英語になってきていたので,最後は帰るのがおしかった.今後,またアメリカに戻ってきて研究ができるかどうかは,お金しだいです.そうでなければ,失業するわけですが,なんとか食いつなぎつつ,データも論文も出して実績をつんでいかなければなりません.ポスドクの人ならみなさんがやっていることです.あきらめません.日本ではシャコを使った新しい研究をできそうなところはありませんが,アメリカでならできそうです.基礎科学の予算は減らされており,厳しいのは日本と同じようですが,すべての応用科学に先行する基礎科学でぼくがやりたいことに共感してくれる人がいる,その確信を持てたことが今回の短期間の渡米の一番の収穫でした. これは学会会場だったコンベンションセンター.入口の円錐形の建物は,とくに機能はなさそうでした. ぐるっとコ
アメリカのシャコ研究者に会うために,SICB*1に参加します.それで,初めてアメリカに上陸しました.サンフランシスコを経由して,ソルトレイクシティに来ています.-9 ℃ということで,札幌よりも寒いです.New Year Day ということで,街中で外を歩いている人達はほとんどいなくて,何かを食べようと外へ出て後悔しました.で,結局ホテルにもどってルームサービスに.食べきれないほどデカいハンバーガーが届けられました. - http://static.panoramio.com/photos/large/657142.jpg:image:w500 実際の学会は,月曜日から.学会会場はすぐに隣りの建物の Salt Palace Convention Center.近くて道に迷ってしまうというようなことはなさそうというのは,楽ではあるもののちょっとつまらないような気もする.日曜日にちょっと出歩いて
こう,ある先生はおっしゃった. 「重要なことを明らかにする」のがサイエンスであると.それが重要であると.でも,重要であるというのは,これでは結局何なのか分からない.われわれには決められない,ということだろうか.明らかの内容にヒントがあるだろうか. 「明らか」という言葉はよく使う.似た言葉にはいろいろある.たとえば,明解というと,はっきり解るということ.重点は受け手にある.別の言葉で明晰というのもある.明晰は,情報の発信者に重きがある.そして明解と明晰は現象の解釈,意見について言っている.一意な意味,他の解釈が成立しないような解釈,意見.一方,明確という言葉がある.こちらは,事実について言っている.もっと言えば,客観的事実. 自然科学の学術雑誌は,事実を述べるResultsのセクションと意見を述べるDiscussionのセクション中核をなす.まず,Resultsありきで,そこで事実を主観を混
得るに値しない面白くないことは,出あったときにすぐに捨てられる. 好奇心というのは,「持っている知識と次に得る知識をつなげて, どのくらい面白いものと見なすか」という重みづけの能力だ. だから,好奇心の強い人は,ふつうの人がどうでもいいことでも, どんどん吸収し,さらにそれが新しい知識を”呼びよせる”ように見える. そうはいっても,知識は忘れたり,引きだせなくなったりする. しかし,見方をかえれば,どうでもいいことは忘れることによって, 新たな面白い知識が増える度合いが頭打ちにならないのかもしれない. それはよく分からないが,とにかく, 頭打ちになってくると感じるなら,自分の場合は不幸になる.
今ちょうどドクター論文になる予定の投稿論文を投稿、そして再投稿のための作業をしている。そんな作業の合間に、ちらっとはてなの人気記事を眺めていたら、 半世紀議論が遅い>『日本語が亡びるとき』 - かたつむりは電子図書館の夢をみるかや、むしろこれから起こるのはネイティブイングリッシュの破壊であるとか - かたつむりは電子図書館の夢をみるかで、どの言語が使われていて、どれを使うかのがいいかということで盛り上がっていたようだ。 どういう言語を使うか、で、僕自身の話だが、幼少期(7年)はタイで育った。幼稚園のころは日本人、タイ人、中国人、アメリカ人なんかが混じったところにいて、各言語圏の人間がいて、先生は英語だった。それで基本的には英語だったが、タイ語もけっこう使って話していたらしい。ところが、悲しいことに、今となっては僕はまったくタイ語が使えなくなってしまった。 それは、単純に言語を使わなくなった
僕は運動制御ということに執着をもっている。小さい頃から水泳をやっていて、「同じトレーニングメニューなのになぜ速く泳げるやつとそうでないやつがいるのだろう?」という思いが原体験になっている。これが今やっている運動制御にかんする研究の問いにつながろうとは思いもしなかった。 ところで、制御とはいっても、どちらかというと工学的関心ではなくて、生物学的関心をもっている。“なぜ生き物は物事をコントロールするのか?”という問題だ。こういう問題を生物学ではふたつの問いに分けて考えることがある。 “どうやってコントロールするのか?”というメカニズムに対する問いと、 “コントロールするようになったのはなぜか?”という進化的問いだ。 これを生物学では「至近要因・究極要因を問う」と言ったりもする。現在の研究状況ではぜんぜん究極要因に対する答えまで及んでいない。生理学としてメカニズムを問うている。それで研究はいっぱ
書類を整理していたら出てきました。かつて水泳部の練習メニューの一部に先輩が掲載していたものです。 1則 正しいトレーニングによって体を作れ。体を作ることを忘れて、いたずらに技巧の習得を努めても決してタイムは上がらない。 2則 体と泳ぎとを作ることを目的とする基礎練習と、レース前の調子を作ることを目的とする練習とを混同してはならぬ。レース前になって、むやみにタイムばかり取る様な練習は最も悪い練習である。肉体的にも精神的にも、いたずらに精力を消耗するだけのことである。 3則 むやみに力泳するよりは、水に乗る調子を体得することが何よりも大切である。 4則 スタートとターニングとの練習は、泳ぎそのものの練習より大事だと思わなければならぬ。 5則 一つ一つのストロークを失敗しないように泳ぐことが、最も良いタイムを得る方法である。 6則 レース前の練習に当たっては、毎夕毎朝、体重を測れ。もし朝の計量に
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『katsumushiの日記』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く