「幕末外交と開国」加藤 祐三 著

黒船来航から日米和親条約に至るプロセスを「（１）無能な幕府が（２）強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、（３）極端な不平等条約を結んだ」（P257）と理解する見方が強まったのは明治十年以降だという。明治政府は一連の条約改正を政治課題に掲げて前政権である幕府の無能無策を強く主張するキャンペーンを張り、これが通説として長く信じられるようになった。しかし、史料を丹念に追うと、このような幕府無能説、軍事的圧力説、日米和親条約の不平等条約説はどうにも当てはまらない。では黒船来航はどのような過程をたどったのかをコンパクトかつ丁寧に解説したのが本書である。 まず、黒船来航は幕府にとって青天の霹靂、であったとはとても言えない。前々から幕府は周到な準備を行っていた。まず、前提としてアヘン戦争を契機に海軍をもたないことから諸外国より劣勢にあるという認識の下で、外国船に対し強硬に武力で追い払うとしていた文政令（18

[TequilaBancho]

幕府が無能というのは明治10年以降の政府のキャンペーン。薩長に騙されちゃダメですね。

[ystt]

「黒船来航から日米和親条約に至るプロセスを『（１）無能な幕府が（２）強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、（３）極端な不平等条約を結んだ』（P257）と理解する見方が強まったのは明治十年以降だという。」

[inamem9999]

オランダと関係結んでるのにいきなり黒船が来てビックリもないだろうと思っていたがそうなんだ……って思いながらポチった

[lucifer_af]

「明治政府は一連の条約改正を政治課題に掲げて前政権である幕府の無能無策を強く主張するキャンペーンを張り、これが通説として長く信じられるようになった」

[uunfo]

幕末観が完全に変わる

[kaos2009]

“黒船来航から日米和親条約に至るプロセスを「（１）無能な幕府が（２）強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、（３）極端な不平等条約を結んだ」（P257）と理解する見方が強まったのは明治十年以降”

[gryphon]

日米修好通商条約には「アヘン禁止」の条文があった - 　- https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/20150611/p2　　　　　と連動する話。なお「風雲児たち」も幾つか齟齬はあるが、だいたいこのへんのことは押さえてた

[kuwasina]

“大統領の与党ホイッグ党は議会内少数派で、宣戦布告権限は議会に属するから、いざ対日開戦となれば、議会の突き上げで大統領の首が飛ぶことになりかねない。というわけで、派遣に際し、フィルモア大統領は発砲厳禁

[py0n]

最近このサイトが「逆説の日本史」みたいで好き。あっちのはどーなったんだろう。

[u-chan]

近年、幕末の研究はすごい勢いで進んでいるのでこれを読んだら色々と他にも手を出してみることをおすすめする--なんとなく、やっぱそうだったかという話が多い。このあたりの本まとめて読みたい。

[u_eichi]

明治政府の色眼鏡を外して見た、江戸幕府末期の姿。「正史」的には、幕府は悪でないとね。｜同じ意味で、幕末の志士や新政府も手放しで英雄視はできない。尊王攘夷思想の先に新政府→大日本帝国があるわけで。

[clonicluv]

"有名な「泰平の眠りをさます上喜撰たつた四はいで夜も眠れず」という狂歌が当時歌われたとされるが、実はこの狂歌、史料上確認できるのは明治時代になってからで、どうも黒船来航時のものではなく、後世の創作らし

[sea_side]

分不相応な外交成果を求めて、何も得られず自滅するよりは余程っていう。

[a1ot]

「米国は日本への開国要請に際し、日本と交戦状態となることは最も避けなければならない。なぜなら、中国に展開する英国が日本の側につくなら、米国船は英国支配下の諸港に寄港できなくなり、物資が絶たれてしまう」

[morimori_68]

加藤祐三『幕末外交と開国』など多数

[hobbling]

幕末の幕府を見ると優秀な人はいっぱいいたけど、それを重要なポストに付かせるシステムは非常に乏しかった。外交部門はマシだが軍事部門は酷い。長州征伐・鳥羽伏見の戦いの幕府上層部は無能の見本市だよ。

[shortcut3]

面白そうなので深掘りたい。

[hidea]

条約が当時としてはさほど不平等と言うほどのモノじゃ無いって話は、最近、他でもみたな。。

[daybeforeyesterday]

うーむ

[wata300]

《幕府は無能ではなくかなり優秀な外交手腕を見せていた。一方で人間の集団であるから無謬ではない。相互の利害があり、各々の国内でも対立があり、…》