5人に2人が孤独を感じている――。政府が3月に公表した調査結果だ。 16歳以上の2万人を対象にした調査で、孤独感が「しばしば・常にある」と回答した人は4・8%、「ときどき」「たまに」と合わせると39・3%に上った。 人とのつながりが少ないこと(社会的孤立)、孤独を感じることはいずれも心身に悪影響を及ぼす。新型コロナウイルス感染拡大の中で顕在化、深刻化したが、流行が収束に向かうだけで解決する問題ではない。 単身世帯の増加が続き、誰もが他人とのつながりが少ない状況に置かれる可能性はある。そうした中でも、心身ともに健康に暮らすことはできないのか。 筑波大医学医療系の太刀川弘和教授(精神医学)らの研究チームは、国内の20歳以上の3315人を対象にオンライン調査を実施。孤立している状況、孤独感のようなネガティブな感情を持つことなどが、気分の落ち込みや気力の喪失といった「抑うつ症状」とどういう関係があ