パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘を巡り、イスラエルのガンツ前国防相は9日、戦時内閣から離脱すると発表した。ガンツ氏は先月、ガザでの戦闘終結後の統治計画をまとめ、承認することをネタニヤフ政権に求めていた。中道右派野党を率いるガンツ氏が戦時内閣から離脱しても、政権は国会の過半数を維持したままだが、政権運営の不安定化は避けられそうにない。 ガンツ氏は、昨年10月のイスラム組織ハマスとの戦闘開始を受けて、戦闘の対応を議論する挙国一致の戦時内閣に参加。将来のガザ統治に関し、パレスチナやアラブ諸国、欧米からなる統治機構の創設などを含む6項目の目標を実現するための計画を今月8日までに示すよう要求したが、ネタニヤフ首相は応じなかった。 国内では、支持率が低迷するネタニヤフ氏が政治生命存続のために戦闘を長引かせているとの批判がある。イスラエルメディアが先月、公表した世論調査では、ガンツ氏が「次の首相」にふさ