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QB「少しくらい、本当の奇跡が起こってもいいじゃないか」
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QB「少しくらい、本当の奇跡が起こってもいいじゃないか」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/26(日) 18:10:53.72 ID:xWxN8pHX0 ある病室... 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/26(日) 18:10:53.72 ID:xWxN8pHX0 ある病室のベッドに、一人の少女が眠っていた。 正確には眠っているわけじゃない。 意識はちゃんとあって、色々なことを考えていた。 でも彼女は頭に大きな怪我を負っていて、動くことも感じることも、殆ど出来なかったんだ。 目も、耳も聞こえず……真っ暗闇の中。 風が体を撫でる感覚と、その匂い。 彼女を死体だと勘違いしたハエが体を這う感触。 一日一回、看護師が体の位置を直していく感覚。 その手を握る者ももう居ない彼女にとっては、それが世界のすべてだった。 彼女は途方も無い、退屈な時間の中で……ただ夢を見ていた。 共に戦う仲間、生きる目的、大切な家族。 そのすべてがある世界を…… ……つまり幸せな日常を、彼女は夢想していた。 闇の中、一人孤独に……ずーっと。 ―――――――