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大谷翔平
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2014年の夏期アニメで最も楽しめたのが本シリーズで、初代メンバーを描いた『小説 少年ハリウッド 完全版』も読了した。各話感想を書かなかったので、ここでは長めの文章で“アイドル”という曖昧模糊な概念に挑んだシリーズの特異性について述べることで総感に代えたい。 小説 少年ハリウッド 完全版 (小学館文庫) 作者: 橋口いくよ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/06/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る 本シリーズは、アイドルものらしくキャラクターに明確な個性が与えられているので、主要登場人物から論じてみる。 風見颯(カケル)〜「未来BOX」担当 穏やかな性格と何でも受け入れる柔軟性は美点でありながら、それゆえに周囲の変化を真に受けてしまう脆さがある。また、意欲が前面に出にくいことから周囲を苛立たせることも。恋愛ゲーム原作もののようなマルチキャラクターアニメの主
Twitter等での好評に触発されて一念発起、公開翌日のスピード鑑賞は自分でも記憶がない。 『たまこラブストーリー』公式サイト http://tamakolovestory.com/ 公式サイト以上のあらすじネタバレには可能なかぎり触れないようにしたつもりだけど、部分的には核心を匂わせる書き方になってしまうので、念のために隠しておきます。 (以下感想) テレビシリーズを知らない人でも楽しめるつくりでありながら、キャラクターの内面にはテレビシリーズにおけるエピソードがしっかりと下地になっているのが感じられた。たまこともち蔵の関係はもちろんのこと、みどりのたまこへの感情、豆大とひなこの馴れ初め、そしてたまこが抱きつづけるひなことの想い出、などなど。 前半部はキャラクターの対置が効果的だった。「お尻もち」と「オッパイもち」でデラとたまこをシンクロさせるところからスタートし、体育館の外で騒いだ悪友
今期新作のOPで大のお気に入りになった『BROTHERS CONFLICT』。楽曲『BELOVED×SURVIVAL』に合わせた歯切れのいいコンテワークがスタイリッシュでありながら爽やかな印象を残す。原作媒体はいっさい未体験なので、アニメ2話までと公式サイトのキャラクター紹介を手掛かりに、OP映像が意図するところを妄想込みで自分なりに紐解いてみた。 TVアニメ『BROTHERS CONFLICT(ブラザーズ コンフリクト)』 公式サイト OPスタッフ オープニングアニメーション 絵コンテ・演出:松本淳(監督) 作画監督:石井久美(キャラクターデザイン・総作画監督) オープニングテーマ 『BELOVED×SURVIVAL』 歌:Gero 作詞:六ツ見純代 作曲:HoneyWorks 編曲:HoneyWorks 主人公の絵麻から伸びていく「赤い糸」が縦軸となるモチーフ。兄弟たちにとってみれば「
OP映像については先日エントリ(下記リンク)したとおり気に入っているけど、それに負けず劣らず初期(4話まで)のED映像が印象深いものだったので、その魅力を書き残しておきたい。 参考記事: 「アザレア」の花言葉からみた『俺ガイル』のOP映像 実写を加工したと思しき画像を淡々と流していく非常に渋いコンセプトなのだけど、モノクロに近いほど彩度を落としたトーンが、ED曲『Hello Alone』の歌詞サウンドアレンジ理両面における演出効果もあいまって、ダウナーでありながら清楚かつ開放的という、シリーズ本編にも通じる絶妙なアンビバレンツが表現できていると思う。 雨が降ってきそうにも晴れ間が差しそうにも見える曇天を高く舞う鳥は、しがらみから解き放たれて自由になりたいと願う、登場人物たちの内面そのものに思える。 スピーカーや風向計のローター*1など、生活に密着しているはずなのに生活感を覚え難い無機的な構
今期新作のダークホースどころか五指に入るほど気に入っている、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』。OPとEDいずれも映像、楽曲ともにエレガントな表現がすばらしくて、何度も観返している。ここのところOP曲の『ユキトキ』を愛聴しているのだけど、その歌詞に出てくるツツジ科の園芸植物「アザレア」がOP映像中にもあしらわれており、キャラクターによってその花色を変える演出がとても印象的なので、自分なりにその意図するところを考えてみた。 アザレア - Wikipedia 花に込められた想いと言えば「花言葉」が定番。アザレアの花言葉は諸説あるらしいが、 「あなたに愛されて幸せ」 「愛の楽しみ、恋の喜び」 「禁酒」 「節制」 が主なもので、以下2番目のリンクを参照すると、赤い花が「節制」で、白い花は「あなたに愛されて幸せ」となっているので、これを前提に見ていきたい。 花言葉事典: アザレア(西洋ツツ
はじめに 『ジョジョの奇妙な冒険』ED曲にYESの『ROUNDABOUT』が採用されて、ウン十年来の洋楽ロックファンとしては勝手に盛り上がっているのだけど、今までのアニメに採用された洋楽曲を思い起こすと片手で数えられるくらいしか出てこない。なので、自分が本格的にアニメを観始めた2000年以降に限定して、洋楽曲が採用されたアニメをピックアップしてみた。なお、便宜上「洋楽」としているので、日本のミュージシャンが英語詞を歌っているもの(後述)、主題歌が洋楽ミュージシャンであることが当然と考えられる海外制作アニメは対象外とさせていただいた。 (追記)ブコメ、コメント、twitterでリストアップ漏れしたものについてご指摘をいただきました。ありがとうございます。しかしながら全てを網羅する意図はなかったのでご了承ください。 作品タイトルと楽曲/アーティスト名 表記はオンエアの時系列順。いろいろ障りがあ
NHK総合 クローズアップ現代「アニメを旅する若者たち “聖地巡礼の舞台裏”」(2012年3月7日オンエア)を観た。 以前(2009年12月2日)に同番組で秋田県羽後町の萌えイラストによる地域興しを取り上げたことがあったけど、そんな動きが全国的に飛び火しているというのが今回の大まかな内容。番組そのものよりも、twitterの実況とフォロワーのその後の見解を拝見するのがとても興味深く有意義だった。 当然のことながら、アニメ自体のすばらしさがあってこそ背景が生きてきて「聖地」が魅力を帯びてくると思うので、『輪廻のラグランジェ』みたいに企画段階から自治体が関与しているシリーズについては、違和感を覚えたのが正直なところ。聖地巡礼の先達である大河ドラマでは、世界遺産よろしく各都道府県が何年もかけて誘致活動することが当たり前で、自分の地元でも『太平記』(旧い)効果で観光客が増えたりしたけれど、それも一
4話まで視聴した。で、概ね下記リンクに同意。 ツイプレッション : 「パパのいうことを聞きなさい!」で考えるブヒとシリアスの匙加減 以下私見を少しだけ。 年少の子供3人の扶養を大学1年生に担わせるというプロットの有り得なさから、“主人公は現代日本の学生”というラノベの不文律みたいなものがそもそもの齟齬の元じゃないかなあという気がする。ラノベのメインターゲットは中高生だろうから、本シリーズの主眼は父娘関係にかこつけた男子主人公と年下少女たちのラブコメなんだろうと思う(OP映像が象徴しているとおり)。ただ、少女たちの両親の死という重たい十字架をいきなり立てたことで、描きたい主眼とのどうしようもないアンバランスが出来上がったのではなかろうか、と。 作り手が前述のような指摘を覆すためには、上記リンクにある通り、主人公の金銭感覚や少女たちの態度にしかるべきリアリティを積み上げる必要があるんだろうが、
続いて私的ED10選。 『君を守りたい』(フリージング) 作詞:稲葉エミ & フリージングプロジェクト 作曲・編曲:YOW-ROW 歌:小林愛香 絵コンテ・演出:渡部高志 原画・作画監督:渡辺真由美 バブル時代を思い出さずにはいられない、ゴージャス&チープなハイ・エナジー風ダンスビートはおっさん世代には垂涎もの。キャラクター名をネオン管にあしらったセンスも、昔のB級アメリカ映画みたいレトロさでたまらない。OP以上に作り手のこだわりが感じられる。 『ユメとキボーとアシタのアタシ』(夢喰いメリー) 作曲・編曲:ARM(IOSYS) 作詞:はかせ(IOSYS) 歌:メリー・ナイトメア(佐倉綾音) 絵コンテ・演出:山内重保 作画監督:藤井昌宏 キュートな歌詞がキュートなエレポップに乗っかる春にピッタリな爽やかな曲。ヒロインの身体から花びらとも血糊ともつかない赤いものが剥離していくパターンは、『B
たまゆら~hitotose~第1巻 [Blu-ray] 出版社/メーカー: SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)発売日: 2011/12/21メディア: Blu-ray購入: 5人 クリック: 31回この商品を含むブログ (53件) を見る はじめに 最近はラノベ原作物を中心として、斬新あるいは難解な設定を繰り広げる作品が多くなっている気がする。それはフィクションの素材やパターンが出尽くした結果、少しでも刺激的な要素で視聴者の耳目を引き付けないと他作品に埋没してしまう、という作り手の苦心の表れなのだろうと想像している。自分としては出来るだけ幅広いジャンルの作品を体験したいと思っているので、手当たり次第に観てはいるのだけど、設定先行タイプの作品にはやや辟易し始めているところでもある。 そんな状況にあって、本作はとても楽しめただけでなく、いろんな示唆も与えてくれた。OVAシリーズの
はじめに 白梅梅でギブアップした者として私見を残しておこうかと。 『ベン・トー』の白梅梅ちゃんというキャラが嫌われ過ぎなんだが・・・|やらおん! ベン・トー ?【初回限定特典:耐水ミニピンナップ&おかずカード付き】 [Blu-ray] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2011/12/21メディア: Blu-ray クリック: 11回この商品を含むブログ (39件) を見る 上記リンクタイトルにある「嫌い」という言葉は、ネガティヴな反応の中で最もシンプルかつ直裁的なものだと思う。かく言う私も暴力ヒロイン(ここでいう「ヒロイン」とは主役級に限らず二次元創作に出てくる女性キャラクター全般を指す。私見はこちら)へのあからさまな不快感を書き散らしてしまうことが多い。また、他の感想ブログを拝見しても、キャラクター(デザイン含む)や諸設定などに不快感を露わにしているエントリをよく目にする。
ちひろのお土産が“よこすか海軍カレー”のレトルトだった件、相変わらず細かい描写に嬉しくなってしまった。本作の舞台・竹原に近い呉にも海軍カレーのお店があるのだけど、こと地域おこしに関しては横須賀に水を開けられてしまった感がある。 閑話休題。友達の友達複数に紹介されるというシチュエーションの、あの独特のぎこちなさが上手く表現されていたけれど、最終的には仲良く収めてしまうあたり、安心して観ていられるのがいい。ちひろに近い性格としては楓もそうだけど、麻音の存在が地味に大きくて、ここは前話の当番回が効いているように思った。 OVAシリーズでもあったけど、お友達のガキ大将的なお姉ちゃんに連れられて、田舎道をダラダラ歩いて山に登る…という、商業アニメらしからぬ何でもないシチュエーションに尺を割くのが、この作品の懐の深さ。“何でもない”からこそ、地方の風景とともに観る者それぞれの原体験に共鳴する。それが本
シバッチさんの下記エントリに共感したので、常日頃思っていることを書いてみる。 シバッチの世間話:著作権に対する意識の低さ - livedoor Blog(ブログ) コメント欄で誤解している人がいるようだけど、著作権云々以前に「作り手」への敬意と感謝が疎かになっている、というメッセージだと思う。 アニメファンって、知人もそうだけど感想ブログを巡回するだけでも色んなタイプがあって、毎月万単位の出費をしてBD/DVDやCDや原作を購入する人もいれば、オンエアやネット配信の視聴オンリーという人もいる(もっともブログやtwitterで得られる情報で判断するしかないんだが)。自分も、『戦う司書』の原作を集めたり、『シュタインズ・ゲート』のBDマラソンを始めたり、感銘を受けた作品には出費することで最大限の敬意と感謝を払うようにしている(そうできる環境にあることに感謝しなければならないが、それはまた別の話
備忘録的なもの。対象は主に2004年以降の作品の視聴中に、予備知識が無い場合は別の役者と勘違いしてしまったか、ある場合は別の役者を連想してしまった例に限る。 熱心なファンからは、「お前の耳は節穴か」「耳鼻科行ってこい」などと石が飛んできそうだが、あくまでも極私的な印象なのでご容赦を。ただし、双方の役者さんの芝居にある程度触れていて脳内再生できるくらいでないと勘違いしないので、『ストライクウィッチーズ』一期と二期で坂本少佐を担当した千葉紗子さんと世戸さおりさんのような例は除外(他作品での世戸さんの芝居を全く認識していないので。申し訳ない)。あと作中で勘違いしたり連想してしまったりすることはないが、言われてみれば確かに似てるかも…という例も除外(ex.緑川光/小野大輔、朴ロ美/本田貴子、根谷美智子/三石琴乃、釘宮理恵/藤村歩 etc…)。 印象に残るほど聴き込んでいない役者さんは、そもそも似て
あまり言及する人もいないようなので書きとめておこうかと。 プロフィール欄にも書いているけれど、私がアニメを熱心に観始めたのが2004年頃から、そしてラノベや漫画はほとんど読まないから、かなり偏った知識からの文章であることをあらかじめ断っておきます。 アニメ作品では「大人(中年)の男性×少女」という主人公ペアは珍しくない。 『SPEED GRAPHER』(雑賀辰巳×天王洲神楽) 『ガン×ソード』(ヴァン×ウェンディ・ギャレット) 『SoltyRei』(ロイ・レバント×ソルティ・レバント) 『無限の住人』(万次×浅野凛) 『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』(黒<ヘイ>×蘇芳<スオウ>)etc… しかしながら、その逆「大人(中年)の女性×少年」というパターンはほとんど無いのではないか。 大人の女性が主人公の作品は少ないながらも『ナジカ電撃作戦』、『ウィッチブレイド』、『Mne
『聖剣の刀鍛冶』第7話で主人公セシリー(女)がルーク(男)をメイド姿を褒められたにもかかわらず殴り飛ばしたシーンに、基本的に好感を持っているセシリーの人格がスポイルされた気分になってしまいました。 これを機会につらつらと思う事を書いてみます。 この日記でもしばしば書いているけれど、私はマンガやアニメにおけるギャグ系暴力がもっぱら女性キャラから男性キャラに対して行われていることが基本的に不快です。 10代に連載を読んでいた『ハイスクール!奇面組』での宇留千絵が奇面組の連中に対して行う制裁や、『CITY HUNTER』での槇村香の100tハンマーにかなり不快な思いをさせられた事が原点でしょうか(笑)。 まあ、冴羽獠や、『うる星やつら』の諸星あたるや、『アキカン!』の大地カケルみたいに、懲りもせず浮気性だったりドスケベだったり女の子にちょっかい出したりと制裁されてもやむなし、というキャラクターで
ここ最近、『セキレイ〜Pure Engagement〜』のOP曲がヘヴィ・ローテーションになっていて、iTunesに落として第1期OP曲と続けて聴いている。特に2期のほうはフェミニンなサウンドと曲調(あくまでも私個人の印象)で気に入っているのだが、耳馴染みになってくると、女性から(おそらく男性への)の二人称「君」が、この歌世界に、そしてアニメ本編の世界観にも似合っていないのではと思うようになった。そもそも女性たちはいつ頃から「君」と歌うようになったのだろうか。 私は中学時代から洋楽ロックばかり聴いてウン十年近く経ち、2004年頃からアニメの楽しさを知りアニソンにも親しむようになったので、それ以前のアニソンやJ-POP(ようは日本語で歌われるポップスやロック)についてはとんと疎いことをエクスキューズしておく。なので、全くの見当違いがあるかもしれないが、そこは平にご容赦を…。 まず、「女性+歌
『そらのおとしもの』もそうだったけれど、角川では美少女アニメでのバトル描写に力を入れるという方針でもあるのだろうか。 前半の喫茶店での緋鞠とくえすの前哨戦が効いていた。自分との約束を忘れていた優人にショックを受けたくえすの孤独感の演出が強烈。それを支えた芝居作画と松岡由貴さんの演技もさすがという他ない。このシーンは何度も観返してしまいました。 幼少の頃から優人を見守ってきた緋鞠と、神宮寺家のために泥水をすすってきたくえすの埋め難い溝が痛々しい。そんなお互いの想いを乗せたバトルが、作画スタッフやキャストの頑張りもあってしっかり必然性を持っているのが素晴しい。ベタベタなエロコメであっても、キャラクターをしっかりと真面目に作り込んでいるのは好印象。視聴者はちゃんと観てますよ。 余所様では、「これ以上シリアスなバトルは不要」などという感想をチラホラ拝見するけれど、決してそんなことはないと思う。 ★
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