経済学における為替レートの決定要因 私は大学で為替レートの決定理論について研究していました。本稿では、経済学的知見から今後の為替動向を予測します。 近代経済学では、アセットアプローチと呼ばれるモデルで、2国間の金利差により為替レートが決定するとしています。 また、IS-LM分析を拡張したDD-AAモデルと呼ばれる分析においては、経常収支により為替レートが決定するとしています。 国際経済学の理論には、複雑な説明を要する理論もありますが、本稿では、実践的で使える材料のみにより分析を行います。 金利による予測 まず、私がドル円為替レートの決定要因を研究した結果、ファンダメンタルズでは説明できない要因が最も大きく、次に、米国の金利動向が為替動向の行方を握っていることがわかりました。 結論から言うと、プラザ合意後におけるドル円レートの為替動向は、米国の政治経済にほぼ依存してきたといえます。 1995