サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
iPhone 17
waitingfrofresong.blog.fc2.com
優しさを抱き締めて 向かい風の向こうへ 1年前、ストレイライトという新たなユニットが鮮烈なデビューを果たし、徐々に描かれる世界の解像度と、そこに生きるアイドルたちの切実さは鋭利さを増すように磨き上げられてきた。 イルミネーションスターズ。放課後クライマックスガールズ。アルストロメリア。 各ユニットがその在り方を揺さぶられ、惑い、その果てに自らの再定義を果たすかのような、傑作エピソードが連発されてきた中で、やってきたのは待望のアンティーカ。 結論から言えば、今までで最も「エグい」物語になっていたのではないだろうか。 「エグい」というのは、何も番組側の言動に容赦がない、ということではなくて、そもそもの物語構造の話。 今回アンティーカが挑戦するのはTV番組企画『グッドラフ・テラス』。「笑顔」が基本、「涙」はご法度の共同生活を送る彼女たちの模様を映しだす”リアリティ”・ショー。もう設定だけで最高に
世界を変えてしまうかもしれない 今のきみは笑うかもしれない 初めて触れた作品は『秒速5センチメートル』。美術には目を惹かれたものの、物語どうこう以前に延々と垂れ流されるモノローグにうんざりしてしまい、自己陶酔的な印象を強く受けました。 その印象を引きずって観た『言の葉の庭』は多少マイルドになっていて中々楽しめたし、押しも押されぬ大ヒット作となり監督の名前を世に知らしめた『君の名は。』は伏線も構成もカッチリした完成度の高いエンタメで素直に面白かったのでかなりビビったのを覚えています。 それでも、自分の中でそこまで評価の高い監督になるほどではありませんでした。 そして先日、満を持して公開された最新作『天気の子』を鑑賞した今、明確に私の気持ちは変わりました。 新海誠監督、めっちゃ好きです。 さて『天気の子』、前作である程度脱臭されたかに思えた自己陶酔的な雰囲気が再び舞い戻ってきた印象で、私はそれ
自由を忘れた 鳥籠の中から 飛び出す きっかけ 最大の特徴は実際の剣術流派の使い手としてデザインされた刀使と呼ばれるキャラクターたちの造形。3DCGによって再現された数々の剣技は、虚構の嘘で味付けされてはいても、アニメーションらしい外連味を抑えた独自の映像を演出しており、特に気合の入った話数での殺陣は他に類を見ない新鮮なインパクトを与えてくれました。動きが早すぎて目が追いつかないのが玉に瑕。 しかしその真価は、むしろキャタクター描写への貢献にあります。それぞれ割り振られた剣術流派は、構えから戦術に至るまで、見た目にもはっきりと違い、それが各々の性格を表したものになっています。たとえば、主人公・衛藤可奈美が使う柳生新陰流は、相手をよく見てあらゆる剣に対応するものであり、それが彼女自身の在り方に反映されています。 そういった性質から派生して、本作では剣の立ち会いを以て他者の理解のきっかけとする
作業用BGMはThe Who『Live at Leeds』で。 当然のように劇場に足を運び、翌日には原作を読破。そして2回目の劇場鑑賞と、ここまできてようやく自分の中で腑に落ちるものがあったので、何か書ければと記事を起こしました。 さらっと行きたい、さらっと。 耳の不自由な聾唖者の少女がヒロインを努めているので、障がい者との交流がテーマの作品とする向きもあるみたいですが、私から見るともっと普遍的なディスコミュニケーションが基底にある人間関係の話。学校という閉鎖空間、多感な時期にあるモラトリアムだからこそ強調されるものはあるけど、ただ人と人の関わり合いにおいて立ちはだかる断絶の壁とその前に立ちすくむ少年少女たちの姿が描かれます。 耳が聞こえる・聞こえない、ちゃんと喋れる・喋れない。硝子とその他の人間との間に描かれる「差異」が象徴的ですが、一方でそれがあくまで一番分かりやすい要素だっただけに過
誰も彼もリアリティ 昨日までを忘れて 優しさに憧れて また空を見て 虹を見た事があったのを 無理矢理掻き消していく さて、根底に流れる確かなテーマ性を軸に抽象性の高い作劇を繰り広げたこの作品、その性質ゆえにあらゆる解釈を許容する万華鏡のような多面性があります。もちろん、ともすれば矛盾すらも孕んでいるのですが、まあ世界ってそんなもんだよねと。 私も今回の再見の中で以前までとはまた違った観点から見ることができたと思うので、この機会にざっとまとめてみようと思います。 実はこれ2014年最初の記事にする予定だったんだけど、どうしてこうなった。 というか本当なら今日3月20日の0時に公開されて(ry 『輪るピングドラム』のテーマの一つとして、「過去の清算」というものがある。ここで言う「過去」とは、人間社会の構成員が半ば無意識的に忘れている決して遠くない過去であり、あるいは個々人がその人生の中で積み上
タイトルを「俺嫁語り」にしようか迷ったけどやめました。 ということでこの記事は私の個人的な嗜好を垂れ流したものになります。ご注意ください。 比呂美は情念に生きるという意味では、作中でおそらく最も女らしい女でした。眞一郎ママも非常に近い位置にいましたが、彼女はヒロインではないので。 一人の男性への強い恋情・愛情を秘め、嫉妬や焦燥、独占欲を発揮してあらゆる手段で近付く女を牽制し、妨害する。そしてそんな醜い一面を誰よりも自覚し、自己嫌悪するも前を向いて進んでいく。完全に私好みのヒロインでした。 彼女は物語開始当初から置かれた複雑な環境から、想い人である仲上眞一郎に素直な気持ちを晒すことができません。自分が仲上家に引き取られた身であること、彼女の母親への感情から眞一郎ママに辛く当たられていること、そして自分と眞一郎が兄妹かもしれないと聞かされたこと。 そういった事情から比呂美は眞一郎への想いを封印
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『waitingfrofresong.blog.fc2.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く