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清水 亮 ryo_shimizu 新潟県長岡市生まれ。1990年代よりプログラマーとしてゲーム業界、モバイル業界などで数社の立ち上げに関わる。現在も現役のプログラマーとして日夜AI開発に情熱を捧げている。 Tweet 小規模でも高性能なLLMがたくさん出てくるようになり、LLMのファインチューニング手法もこなれてきた。かつては、QLoRAなどのファインチューニングでは語尾やフォーマットしか学習できないと言われたり、下手にファインチューニングするとそれまでの知識を忘れてしまう問題などがあった。 現在は、継続的事前学習(CPT;Continual Pre-Training)を用いて性能の劣化を防ぎながら新しい知識を学習することができるようになってきた。 また、LLMの扱えるコンテキスト長も、一年ほど前は4000〜8000と言うかなり小規模なものだったが、今は12万から26万、ものによっては10
今こそ「弁護士国家」米国は「エンジニア国家」中国に学ぶべきなのか? Updated by yomoyomo on September 19, 2025, 06:30 am JST yomoyomo yomoyomo 雑文書き/翻訳者。1973年生まれ。著書に『情報共有の未来』(達人出版会)、訳書に『デジタル音楽の行方』(翔泳社)、『Wiki Way』(ソフトバンク クリエイティブ)、『ウェブログ・ハンドブック』(毎日コミュニケーションズ)がある。ネットを中心にコラムから翻訳まで横断的に執筆活動を続ける。 Tweet 前回の文章でも名前を出した政治学者のヘンリー・ファレルが、アブラハム・ニューマンと『武器化する経済 アメリカはいかにして世界経済を脅しの道具にしたのか』の続編というべき「武器化された世界経済」という文章をフォーリン・アフェアーズ誌に寄稿しています。 これは、中国の台頭により、米
地方銀行で支店長・部長・役員クラスを対象にAIハッカソンをやってきた Updated by 清水 亮 on September 16, 2025, 10:28 am JST 清水 亮 ryo_shimizu 新潟県長岡市生まれ。1990年代よりプログラマーとしてゲーム業界、モバイル業界などで数社の立ち上げに関わる。現在も現役のプログラマーとして日夜AI開発に情熱を捧げている。 Tweet 一年ほど前、元NTT docomoの栄藤さんの誘いで軽井沢で開催されていた初島会議というのに出てきた。 その初島会議の席で面白い人と知り合った。長野の大手地銀である八十二銀行の浅井会長(当時)だった。 妙に人懐っこい人で、いっぺんで彼を好きになった。僕が昨年女性の友人たち9人を集めて行った「女子限定初心者AIハッカソン」に大いに刺激を受けたとのことで、それから何度かメールのやりとりをして、「ぜひ長野でハッ
光回路AI。消費電力ほぼゼロ、なのに画像生成できる「物体」が登場!いずれ電力ゼロのLLMも? Updated by 清水 亮 on September 3, 2025, 15:30 pm JST 清水 亮 ryo_shimizu 新潟県長岡市生まれ。1990年代よりプログラマーとしてゲーム業界、モバイル業界などで数社の立ち上げに関わる。現在も現役のプログラマーとして日夜AI開発に情熱を捧げている。 Tweet これまでもAIの「民主化」や「社会実装」の重要性について語ってきた。その観点から見ると、現在のGPUやTPUを多用するデジタル生成モデルによって年々増加する消費電力の懸念は、まさに喫緊の課題だ。 そんな中、まさにこれらの課題を根本から覆す可能性を秘めた論文が現れた。それが「光回路AI(Optical Neural Network)」だ。これは、デジタル生成モデル、特に拡散モデルにイン
AIもメタクソ化の道を辿るのか、あるいは「普通の技術」に落ち着くか Updated by yomoyomo on August 19, 2025, 18:24 pm JST yomoyomo yomoyomo 雑文書き/翻訳者。1973年生まれ。著書に『情報共有の未来』(達人出版会)、訳書に『デジタル音楽の行方』(翔泳社)、『Wiki Way』(ソフトバンク クリエイティブ)、『ウェブログ・ハンドブック』(毎日コミュニケーションズ)がある。ネットを中心にコラムから翻訳まで横断的に執筆活動を続ける。 Tweet およそ一年前に「ティム・オライリーとシリコンバレーの贖罪」という文章を書いたのですが、当時既にオライリーが経済学者のイーラン・ストラウスと手がけていたAI Disclosures Projectのことはあまり注目していませんでした。 これは文字通り、AIに関する情報開示を求めるプロジ
エージェンティックAI時代の仕事と会社-僕が社長をやらない理由 2025.07.19 Updated by Ryo Shimizu on July 19, 2025, 08:21 am JST やはり予想した通りChatGPT Agentが肩透かしなものになった。どのように肩透かしになったのかは筆者の個人ブログを参照されたい(ChatGPT Agentの特徴と問題点)。 「エージェント」とか「AIエージェント」という言葉が濫用されたせいで、最近のLLMを使い本格的なエージェンティック訓練を受けたAIを「エージェンティックAI」と呼ぶのが昨年から西海岸で流行っている。 「エージェンティックAI」と昔ながらの「AIエージェント」の違いは、「AIエージェント」が中身がないか、もしくはごく典型的なLLMに外部アクセス機能を組み合わせて「エージェント風」にしているのに対し、「エージェンティックAI」
「AIファースト」と「人間ファースト」は両立しうるか? 2025.07.15 Updated by yomoyomo on July 15, 2025, 17:33 pm JST The rules are changed, it's not the same It's all new players in a whole new ball game (Donald Fagen, "The Goodbye Look") 数年前、ピーター・バラカンが、ラジオだったか文章だったかで(それを思い出せないところが老化……)ドナルド・フェイゲンの"The Goodbye Look"について、「この曲の語り手はおそらく殺されるのですが」みたいに述べていて、驚いた覚えがあります。 ワタシはドナルド・フェイゲンのアルバム『The Nightfly』、そしてその収録曲である"The Goodbye Look
MCPが後押しするAIじかけのウェブ、AIが後押しするオープンなウェブの空洞化 2025.06.09 Updated by yomoyomo on June 9, 2025, 16:30 pm JST この連載でも何度か名前を引き合いに出しているオライリー・メディアのマイク・ルキダスが、重要ないし興味深いテクノロジーやビジネスのトレンドをリストアップするRadar Trendsシリーズは、ワタシも毎月必ずチェックしています。 ルキダスはこの連載を5年ばかり続けており、2020年はCOVID-19がトップの話題になることが多かったですが、2021年以降は現在まで、トップの話題は一度の例外もなく人工知能(AI)だったりします。その後にプログラミング、サイバーセキュリティ、ソーシャルメディア、メタバース、Web3、バーチャル・リアリティ、ロボット、量子コンピューティングといったトピックが続くわけ
「AIシステム」の時代の到来 AIはここからが面白い 2025.06.07 Updated by Ryo Shimizu on June 7, 2025, 06:44 am JST AIはついに民主化された。 このことにまだ多くの人が気づいていない。 気づいていない理由は二つある。第一に、民主化されたAIを動かすためのハードウェアがまだ少し高価なこと。第二に、民主化されたことを実感するにはまだ多少はプログラミングの知識やスキルがいること。 しかし、その二つを満たした人々、たとえばGOROmanとして知られる近藤義仁氏は気づいている。 このことについて彼と話をしたわけではない。だがたぶん気づいている。なぜか? GOROmanは512GBのRAMを搭載したMacStudioを持ち歩いているからだ。ストレージを最大限ケチっても150万円はするこのマシン、コンパクトであるが持ち歩くようには設計され
つながりのテクノロジーはまたしても我々を引き裂く 2025.05.21 Updated by yomoyomo on May 21, 2025, 14:51 pm JST 歴史家のダニエル・イマーヴァールが、ニューヨーカー誌に寄稿した「テクノロジーによる「注意力の危機」を煽る“エリート”たちの本音」に書くように、ニコラス・カーの『The Shallows: What the Internet Is Doing to Our Brains』(邦訳は『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』)は、インターネットが我々の集中力と熟考する能力を奪っている、つまりは「インターネットが我々の能力を退化させる」ことを正面から論じた最初期の本です。 発表当時、この主張には多くの反論が寄せられました。これは『The Shallows』の前段にあたるアトランティック誌への寄稿文のタイトル「
検索から生成へ から2年 2025.05.12 Updated by Ryo Shimizu on May 12, 2025, 17:21 pm JST 二年前に上梓した「検索から生成へ」が再び身の回りで話題になっている。 当時はピンと来なかった人も、最近のAIの進歩でようやくわかってくれるようになったらしい。 本書は能天気なまでにAIの進歩を前提としているが、その直感がほとんど全く間違っていなかったことをただ確認する二年間だった。 AIにできることは本書の中で想定した通り増えているが、できないことは変わっていない。 最近、いろいろな動画生成AIが出てきているが、それももちろん本書の中で予言している。それらがオープンソースになることも。 オープンソース(またはオープンウェイト)のAIは、あとからファインチューニングという処理をかけることで、本来知らないものや苦手なことをやらせることができる
人間と人間でないものを分かつ一線、そして「エンパシー」について 2025.04.22 Updated by yomoyomo on April 22, 2025, 12:13 pm JST 『利己的な遺伝子』や『神は妄想である』などの著作で知られる進化生物学者のリチャード・ドーキンスが、AIの意識に関してChatGPTと行った対話を少し前に公開しています。 ChatGPTはチューリング・テストに合格しているにもかかわらず、自身に意識があるのを否定するが、チューリング・テストは無効な基準なのか? とドーキンスがまずジャブを繰り出すと、チューリング・テストは飽くまで会話能力や機能的知能を評価するものであって意識のテストではない、とChatGPTは卒なく答えます。たとえチューリング・テストに合格できても、AIには主観的な経験や感情、人間のような自己認識はないというのです。 ドーキンスとChatG
初回の車検時、ブレーキとドアに異音がすることを伝えると、部品を交換してもらえることになりました。部品を取り寄せてもらい、交換のため1日入院する間、提案された代車が同じ三菱自動車の「ミニキャブバン」でした。 「宅配などで使うような車なのですが、よろしいでしょうか?」というディーラーの担当者の言葉に、ちょっとだけ考えて「いいですよ」と返事をしました。今考えると、この言葉がちょっとした冒険の始まりだったのだと思います。旅の途中で偶然見付けた見知らぬ乗り物に乗るような気持ちで、割とワクワクしながら、車の入院当日を待ちわびていました。 見た目オートマ、中身マニュアルという衝撃 当日の朝、アウトランダーPHEVを預け、代車について軽く説明を受けます。お借りしたミニキャブバンは、恐らく「6代目」で日本郵政が配達に使っているEV軽バン「ミニキャブMiEV」のベースにもなっている車です。 面白いことにシフト
いま、物理的な本を売る価値 2025.04.09 Updated by Ryo Shimizu on April 9, 2025, 17:02 pm JST 昼飯を食べに神田まで足を伸ばしたついでに、神保町まで行くことにした。 実は、神保町でひとつ本屋をやっている。 といっても、僕の「店」は、本棚の棚一つ分しかない。 ちょうど在庫が切れ始めていたので、ここいらで在庫を補充しておこうと思った。 ここはPassage by All Reviewという店。一つ一つの棚を月額で会員に貸し出している。 古本もあれば新刊もある。 新刊を注文して売ることもできる(から本屋といえば本屋)が、自分の手元にある古本を売ることもできる。 なんなら、同人誌も置ける。 自由なのだ。 今年の僕は、二ヶ月に一冊程度のペースで同人誌の新刊を出すことを目標にしている。 既に4月だが、こないだ新刊を上梓したので、いまのところ
80点の文章の書き方 2025.04.03 Updated by Ryo Shimizu on April 3, 2025, 09:47 am JST 最近、よく知らない人から「文章うまいですね」と言われる。 それはサッカー選手に「サッカー上手いですね」と言うようなものだ。僕は16歳の頃から商業誌で文章を書いてる。散々鍛えられたし、普通の人とは異なる訓練を積んできた。 大概、そう言うことを言ってくる人は、自分で同人誌を書いているか、Webのライターをやっているかで、要は文章に多少なりとも気を使って生きているひとだろう。ただ、何も僕のメインのフィールドと関わることがなかったので、僕が売文業を始めてもう35年のキャリアであることを知らないのだろう。35年もやってりゃ、上手くならないほうが難しい。 だが、今は媒体にそう言うタイプの「ライターを育てる力」そのものが喪失してきている。昔は、編集者とい
ポイント・オブ・ノーリターン:プログラミング、AGI、アメリカ 2025.03.26 Updated by yomoyomo on March 26, 2025, 00:00 am JST オライリー・メディアのコンテンツ戦略担当バイスプレジデントを務めるマイク・ルキダスは、以前よりプログラミングの未来について文章を書いており、ワタシもそれをフォローしてきました。 2019年5月には、プログラミング・ツールに関し、我々は未だ「パンチカード」を使っているようなものだと不満を表明した上で、「配管工」にたとえられる「ブルーカラー」のプログラマーにとってのプログラミングが、もっと視覚的なものになるべきと論じていますが、その背景には人工知能のコード作成機能がそうしたグラフィカル化を実現してくれるのではという期待がありました。 そして、この年の末には、ソフトウエアはニューラルネットワークの重み付けとし
教育とは、「人類の未来を設計すること」である 2025.03.15 Updated by Ryo Shimizu on March 15, 2025, 12:43 pm JST 筆者はよく「子供たちへのプログラミング教育に熱心ですね。お子さんが好きなんですね」と誤解されることが多い。 実際には基本的に子供は苦手だ。直接子供と話をするとあたまがクラクラするし疲れる。子供の相手はできるだけAIにやってもらいたいと考えている。 なぜ子供向けのプログラミング教育にエネルギーを割いているのかと言うと、それが人類の未来に直接的に関与する唯一の方法だからだ。 筆者は自分の人生に興味がない。自分はもうやりたいことはやった。これから先もやりたいことをやり続けていくつもりだが、その「やりたいこと」のうち最大のものが、「人類の未来の設計」なのだ。 人類の未来に関与しないことなどどうでもいい。 贅沢な食事をとるこ
Vibeコーディングの時代 / コードを一切書かずにプログラミングする 2025.03.12 Updated by Ryo Shimizu on March 12, 2025, 11:44 am JST vibe coding(バイブ・コーディング)という用語が初めて世間に広く認識されたのは、2025年2月のことだ。多くの業界関係者がAIによるコード生成の可能性に驚嘆する中、筆者が注目したのは、著名なAI研究者でありかつ元Tesla AIディレクターであるAndrej Karpathy氏が、SNS上で「vibe coding」と銘打った発言であった。Karpathy氏は、従来の一行ずつコードを書く開発手法に対し、自然言語による指示でAIが必要なコードを即座に生成する―まさに音楽の即興演奏のような「共鳴」する開発スタイルを提唱している。 https://x.com/karpathy/stat
やはりSakanaは釣りだった!?Sakana.aiが発表した論文が海外のAI研究者コミュニティで炎上 2025.02.21 Updated by Ryo Shimizu on February 21, 2025, 15:59 pm JST ついにやらかしてしまったか。 数多くの日本企業から高い評価を受け、資金調達をしてきたSakana.aiは、登場した当時はヒーローだった。 まるで学術的な意味のない面白論文と面白実装を次々と発表する様は、「ロックだなー」と、ある種、ファンの目線で彼らをみていた。 「面白い論文」と「学術的に価値や評価が高い」論文というのは全く違って、最初、Sakana.aiが進化計算の論文を出した時は、クールなジョーク論文だと思っていた。 論文偏重主義に一石を投じ、中身の読めない人をからかうかのような姿勢はトリックスター的な面白さがあった。 唸るような大金を集めておきなが
生成されたAIビジネス、OpenAIと「AGIというナラティブ」 2025.02.18 Updated by yomoyomo on February 18, 2025, 11:40 am JST AI Now Instituteは、マイクロソフトリサーチの主席研究者だったケイト・クロフォードと、Googleに所属していたメレディス・ウィテカーによって2017年に設立された、人工知能の社会的な影響を研究し、政策戦略を策定する研究機関です。ここは、ティムニット・ゲブルが設立したDAIR Institute、ダナ・ボイドが設立したData & Societyといった他の研究機関とも提携していますが、これらの研究機関の創始者が軒並み女性というところに、「先鋭化する大富豪の白人男性たち、警告する女性たち」で書いた構図が見てとれるように思います。 さて、そのAI Nowには、「テクノ楽観主義者からラ
日本酒xAIハッカソン 優勝チームのメインプログラマーは女子中学生【磯田メソッド】 2025.02.17 Updated by Ryo Shimizu on February 17, 2025, 11:57 am JST 2/15、16は、長岡市にて「日本酒xAIハッカソン」を開催していました。 協力は酒造メーカーの吉乃川、主催は長岡市。賞金5万円を競うハッカソンで、集客に苦戦した昨年と比べ、あっという間に定員に達した人気イベントとなった。 まずは吉乃川の本社がある摂田屋の醸蔵(じょうぐら)で日本酒について学ぶ 吉乃川株式会社の峰政社長自らが日本酒の歴史や構造、ペアリングなどについて解説し、参加者たちは日本酒とAIを絡めたアプリ開発の構想を膨らませた。 そこから24時間かけて、4チームでアプリ開発に取り掛かる。 翌日は、全国小中学生プログラミング大会と全国高等学校プログラミング大会の最終審
ホワイトカラーの仕事は全てハッカソン型へ移行する 2025.02.13 Updated by Ryo Shimizu on February 13, 2025, 09:31 am JST AIはもはや十分進歩してきた。これからのホワイトカラーは、ハッカソン型の仕事へ切り替えることを早晩要求されるようになるだろう。 それは仕事のプロセスがより創造的になることを意味する。創造性を持てない人は、ホワイトカラーではいられなくなる。 なぜなら、これまでのホワイトカラーの仕事の大部分は、AIで十二分に置き換え可能なものだからだ。 オフィスにおける、非創造的な仕事を列挙してみよう。 メールの整理、議事録のまとめ、契約の締結、役所との対応、給与計算、家賃の支払い、あらゆるルーティンワークと呼ばれるものに、創造性はない。 逆に創造的な仕事を考えてみると、企画や制作という仕事がある。実は接客、接遇も創造的であ
人類はAIを使いこなすことができるのか?これからの人間に最も必要な資質 2025.02.06 Updated by Ryo Shimizu on February 6, 2025, 09:05 am JST o3-miniが衝撃的である。 o1 pro modeもなかなかすごかったが、o3-miniの衝撃はそれを上回る。DeepSeekが霞むほどだ。まあすぐにキャッチアップしてくれると思うが。 o3-miniの凄さというのは、人智を超えるところにある。 例えば、超立方体という概念がある。これは、三次元の立方体という概念を四次元に拡張したものだ。 超立方体の描画は、ちょっとしたプログラマーなら誰でも書くことができる。これを書けない人を一人前のプログラマーとは呼びにくい。 超立方体はハイパーキューブとも言う。 さて、とはいえ四次元の立方体を回転させようとすると、回転軸が二軸あることに驚く。三次
DeepSeek狂奏曲 2025.01.30 Updated by Ryo Shimizu on January 30, 2025, 08:35 am JST DeepSeekという中国製のモデルが世界を席巻している。 OpenAIが有償で提供するo1より高性能だとか、OpenAIの規約に違反した方法で学習されているとか、色々あるのだが、それを噂する人々が不正確な情報に基づいてピーチクパーチクやっているだけなので基本的にメディアにはほぼ出鱈目な情報しか出ていない。 まず、整理しておきたいのは、DeepSeek(特にV3とR1)とは何か、ということだ。 DeepSeek-V3は、GPT-4o相当のAIであり、オープンウェイト(AIの学習結果=重みが公開されている)で公開されている。オープンソースではない。 DeepSeek-R1は、o1相当のAIであり、こちらもオープンウェイトで公開されてい
アーカイブの危機とメンテナンスの大事さ 2025.01.15 Updated by yomoyomo on January 15, 2025, 13:09 pm JST 無駄に長くネットで文章を書いていると、自分の中にあるネットに関する常識が、時代に合わなくなっているのに気付くことがあります。 例えば、こうした技術コラムを書くのであれば、(Googleと名前を出すたびにGoogleのトップページにリンクをはるようなやり方は過剰としても)必要に応じて他のサイトのページにリンクすべきであり、参照リンクがウェブにおける説明責任を担保し、元の文章の主張を補強するのが当然のように考えてきました。 昨年末、某セキュリティベンダーの技術ブログがいつの間にかパパ活ブログに変わっていたのに驚く投稿をしたところ、意図せずバズり、結果やじうまの杜やITmedia NEWSに取り上げられました。これはいわゆる「ド
最近、AIが長年の悩みを次々と解決してしまう 2025.01.12 Updated by Ryo Shimizu on January 12, 2025, 09:12 am JST 今日は特に強いメッセージとかはない。 ただ、正月休みの次に来た連休で、特に休んですることもない。まあすることがあるとすれば仕事くらいだ。 今日はこの後シラスの特別講義の仕事があるが、まあそれも半分は趣味みたいなもので、もっと真剣に取り組むべき仕事もいくつか抱えている。これは休みという概念がないのでまあ置いておく。 ただ、最近、OpenAI o1の正式版が出て、さらにo1 pro modeとかが出てきてしまったことで、僕の長年の悩みがどんどんなくなっていく現状について語っておきたい。 長年の悩みというと大袈裟だが、「こういうプログラムがあれば便利なのに」と思っていたようなことが、o1 pro modeに頼むと、次
フルスタックAIユーザーとAI社員で人間の仕事で残るのは社長くらいしかない 2024.12.15 Updated by Ryo Shimizu on December 15, 2024, 17:04 pm JST 予想通り、今月に入ってOpenAIが怒涛のように新製品を発表し、それに呼応するかのようにGoogleがGeminiを、Tencentが動画生成AIのオープンソースを相次いで発表している。OpenAIの発表はクリスマスまで平日は毎日あるらしいので、それを追いかけるだけでも大変だ。 このまま行くと、OpenAI版ComputerUseは、おそらくAI社員のようになるだろう。月額2000ドルという噂もあるが、2000ドルとなると、経営者はいよいよ人間かAIのどちらかを選ぶという選択を迫られる。 OpenAIの作り出すAI製品群は、どれもそのほかの製品を霞ませてしまう。この領域で戦おうと
沈鬱な黒い毒と小さな希望 2024.12.13 Updated by yomoyomo on December 13, 2024, 21:49 pm JST 11月2日にニューヨーク・タイムズ紙は、わずか1パラグラフ、110ワードからなる社説を掲載しました。「あなたはドナルド・トランプを知っている。彼は指導者として不適格だ」という直截な文章で始まるその意図は極めて明快で、ドナルド・トランプはアメリカ合衆国の大統領として適任ではないのだから、彼の時代を終わらせるべく投票しよう、と訴えるものです。 この社説の特徴は、ベテランブロガーのジェイソン・コトキーが指摘するようにその平易な言葉遣いと情報密度の高さにあります。この簡潔な社説は、過去数カ月に公開されているニューヨーク・タイムズ紙の27本もの論説記事をリンクしており、それを辿ってその27本の記事をじっくり読み、社説の主張の正しさを確かめること
日本の勝ち筋は大企業信仰にある 2024.12.03 Updated by Ryo Shimizu on December 3, 2024, 08:19 am JST 先週末は軽井沢で過ごした。 と言うと、いかにも優雅に聞こえてしまうかもしれないが、仕事である。 いや、仕事であったらどれほど救われただろうか。 仕事どころではない。 「初島会議」という名前の、いかにも秘密結社めいた名前の会議が13年間行われているらしい。 その13回目の「初島会議」に登壇して欲しいと、かつてお世話になった大阪大学の栄藤先生からお声がかかり、よく話を聞かずに引き受けてしまった。 この初島会議、参加費は12万円するらしい。登壇する場合、その12万円が免除され、往復の交通費とホテル、食事などがタダになる。 スタートアップ業界でいえば、いわゆるICC方式というやつだ。 ICCは属性の近い人が集まるからまだ楽しいから良
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