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ゴダールの『軽蔑』の原作者として知ったモラヴィアだが、何となくうろついていた古本屋で結構見掛けることもあり、読むのはこれで3作目。これがモラヴィア独特の語り口なのか、それともイタリア文学全般に言える雰囲気なのかは知らないが、とにかくくどい。しつこい。作品は主人公ディーノの一人称で語られるのであるが、こってりした肉料理を食べた後のような気分になる。ああ、そのままイタリア料理か。間違いじゃないな。しかし、慣れない雰囲気なので読んでると疲れる。物語自体はシンプルなのだが、ディーノの独白がそのヴォリュームを三倍以上にしている…… ディーノは金持ちの母親を持っている。普通に言えば、彼は富裕層である。だが、彼はその<金持ちである自分>を否定するように、母の元を去り、古いアパートの一室にアトリエを構えて貧乏画家として暮らしている。彼は、世界のあらゆる物事が自分とは何の関わり合いもない存在だと思い、その価
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