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かつて日本の勢力圏には、多くの書店が存在した。そうした「外地」書店と、そこへ書物を運んだ取次業者は、出版の中心たる内地と、他民族を含む外地の読者を結びつけ、流通網を形成した――。書店人の個人史を織り交ぜながら、帝国日本全域の取次・書店史を編み、人と知の移動を支えた文化的基盤の全貌を浮かび上がらせる。 凡例・参考地図 はじめに──外地書店からみえる帝国の人と知の風景 Ⅰ 書店網を見わたす──空間支配と知のインフラストラクチャ 第1章 帝国の書物ネットワークと空間支配──マリヤンの本を追って 第2章 外地への書店進出の歴史──書籍雑誌商組合史と小売書店の誕生から 第3章 帝国の書物取次──大阪屋号書店、東京堂、関西系・九州系取次など Ⅱ 近代東アジアの日本語書物流通──台湾、朝鮮、満洲、中国 第4章 新高堂と日本統治下の台湾書店史 第5章 朝鮮半島における日本語書店と書物取次ネットワーク 第6
植民地時代の台湾に生まれた胡太明は、中国文化をルーツに持ちながら、近代的な教育を受けて成長するが、故郷では日本人と同等に扱われず、新天地を求めて渡った日本や中国でも、決して同胞とは見なされない。植民統治下の台湾人が生きた矛盾と苦悩を克明に描き、戦後に日本語で発表された、台湾文学の古典的名作。[解説=山口守] 第一篇 苦棟(せんだん)の花の咲く頃 雲梯書院 古きもの新しきもの 濁流の中へ 久子 思慕たちがたく 故郷の山河 嵐の季節 彭秀才を葬う 愛と告白 青春の慟哭(どうこく ) 波濤を越え 第二篇 日本留学 異郷の花 ふたたび故国へ 救いなき人びと 阿玉の悲しみ 昏迷と彷徨(ほうこう) 新生活 流離転々 大陸の呼び声 第三篇 紫金山の見える家 淑春 その後に来るもの 愛情は回帰する 相剋 一夜 風暴の前 囚われの部屋 脱出 さらば大陸 第四篇 暗い故郷 戦いの陰に 強いられた征途 この悲惨
古代末期から中世にかけて、ヨーロッパでは、石やガラスのかけらを使ったモザイクが床や壁に作られた。ローマ帝国の版図を実感させる絵から、聖堂を訪れ救済を求める人々を見守ったイエス像まで、「永遠の絵」は今も私たちの心を捉えて離すことはない。本書では、多数のカラー図版とともに、宗教と歴史が交差する美の宇宙に迫る。 はじめに――泥まみれのモザイクから話は始まる 1 モザイクを見る 2 永遠の美術――モザイクとは何か 3 歴史をたずねて――古代からキリスト教へ 4 宗教、歴史、美術が交差するところ――ラヴェンナに行こう 5 モザイクをつくる 6 モザイクを壊す 7 聖母マリアの哀しみ 8 近代美術とモザイク 読書案内 おわりに 益田朋幸(ますだ・ともゆき) 1960年(昭和35年)埼玉県生まれ.早稲田大学第一文学部美術史専修卒業.同大学院文学研究科博士課程単位取得退学.現在,早稲田大学文学学術院教授.
文字・単語・文・文書からなる離散データをベイズ統計モデルでいかに学習するか。さまざまなテキストの統計的なモデル化の数理について一から説明し、ブラックボックスに頼らずとも自分の手で統計的分析を駆使できるようになることを目指す。分野を問わず自然言語処理の必要性が増加の一途をたどるなか、読者を基礎から導く好適書。 はじめに 本書の記法 1 テキストと言語のモデル化 1.1 言語とテキストの特徴 1.2 テキストの階層構造 1.3 教師あり学習と教師なし学習 1.4 統計的な方法とヒューリスティックな方法 1.5 本書の概要と読み方 1.6 本書の例と実装について 1章の文献案内 2 文字の統計モデル 2.1 文字の頻度と出現確率 2.2 文字の同時確率 2.3 同時確率の周辺化 2.4 文字の条件つき確率 2.4.1 確率の連鎖則 2.4.2 ベイズの定理 2.5 文字nグラムモデル 2.5.1
進化という現象はときに短期間で、しかも私たちのすぐそばで起こることがある。様々な事例を取り上げ、進化論の魅力を伝える。 ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 岩波科学ライブラリー 書籍 > 岩波科学ライブラリー > 生態・環境 日本十進分類 > 自然科学 > 生物学 シリーズ 岩波科学ライブラリー 通し番号 334 刊行日 2025/06/20 体裁 B6・並製・150頁 ISBN 9784000297349 Cコード 0345 在庫 在庫あり
もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす──。〈ケアをひらく〉の名編集者が一人ひとりの弱さをグッと後押し。自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 Ⅰ いかにして編集の先生に出会ったか 1 ケアとは 刹那的なケア リハビリの昼と夜 失禁と世界の回復 太陽と空気と地面とケア 2 べてるの家との出会い 意外に遠い福祉と医療 病院のにおい もうけている作業所 網走での出会い 自分自身で、共に 「反」ではなく「非」 戦わないでさっさと逃げる 3 編集の先生 試されている感じがしない 肯定と否定の外側で 「そこがいいね!」がなぜ通用するか 〈図〉は変えないで〈地〉を変える 「商業」という魔法 医学的編集とソーシャルワーク的編集 Ⅱ ズレて離れ
自己と対話し、他者を知る。世界を学び、未来をつくる。新しい何かを生み出す。きちんとした知識を得るためにも、あなたがあなたであることを妨げられないためにも、本を読んで考える営みを知ってほしい。新書、人文書、自然科学書、ノンフィクションなど、22人の識者が「小説・物語」以外の本を紹介する、新しい読書案内。 はじめに 自分・人間を知る 心を知る◎人生を生き延びるために 松本俊彦 身体を知る◎身体という他者 尹雄大 他者を知る◎日本の中の他者 斎藤真理子 社会を知る◎世界を変えるために 重田園江 世界を知る 自然・生きもの・環境◎科学の方法に目を向ける 盛口満 自然科学◎挑戦する科学の歴史と現在 青木薫 つながる世界の歴史◎世界商品、資本主義と人種 貴堂嘉之 人びとの歴史◎「なかったこと」にしないために 寺尾紗穂 旅する・冒険する◎体験から考える 荻田泰永 生きるために 貧困・格差◎苦しさの根源は
西洋なんて存在しなかった?──近代知の起源とされる「啓蒙思想」は、ヨーロッパ貴族のサロンではなく、じつはマダガスカルの海賊と女性たちの社会実験によって創造されたのではないか。海賊王国の知湧き心躍る「本当の」歴史をたどり直し、自由、国家、民主主義をめぐる無数の常識をくつがえす。グレーバー生前最後の著作。 序 文 (とびきり)ラディカルな啓蒙主義 第一部 マダガスカル北東部の海賊と偽王 海賊がマダガスカルにやってきた 掠奪品の問題 サントマリーの実体経済 実在のリバタリアⅠ──アンブナヴラ さらなる偽王、ジョン・プランタン 年代にかんするいくつかの問題 第二部 マダガスカル人の目に映った海賊の来訪 アブラハムの子孫たちに抗する性革命? 政治のコマとしての女性 女商人と魔法のお守り 家内の諸事象 軍事的権力と性的権力の対立について 第三部 海賊の啓蒙 発端の状況 最初の挑戦 大カバリ 誓約儀礼
生成文法とはどういう考え方で、なぜ経験主義と対立するのか。世界の言語研究者の間で白熱した議論を巻き起こした、生成文法の重鎮ホーンスティンのブログから、言語進化、人工知能(大規模言語モデル)、ニューラルネット、子どもの言語獲得、文法理論に関する記事を訳出。立場の異なる多彩な指定討論者が議論を深める。 第Ⅰ部 人間の言語能力とは何か イントロダクション……折田奈甫 藤井友比呂 小野 創 第1章 このブログを始めた理由 解説……藤井友比呂 第2章 ダーウィンの問題 【指定討論】 霊長類学の視点から人間の「言語」を考える……林 美里 解説……藤井友比呂 第Ⅱ部 言語能力は人工知能で解明できるか イントロダクション……折田奈甫 第3章 人工知能という分野が謙虚であったことなど一度もない 【指定討論1】 言語モデルは単純な学習則で複雑な推論を実現する……岡野原大輔 【指定討論2】 なぜ経験則は説明の論
数量の大まかな把握はヒトだけでなく多くの動物にもできるが、ヒトだけが正確に数え上げ計算する能力をもつ。その能力に必要なのが数の言葉だ。数学的思考の起源は言語にあるのだろうか。心理学・認知神経科学に加え、近年めざましく発展した機械学習技術による成果も用いて「我々ヒトにとって数学とは何か」を問う。 はじめに 1 概算する脳 数認知に関わる複数のシステム 概算システムとウェーバー=フェヒナーの法則 概算に影響する因子 動物の概算能力 赤ちゃんの概算能力 数認知に関わる脳領域 数認知に関わるニューロン 2 数字という発明 いち、に、さん、たくさん 基数原理の理解 マジカルナンバー「4」 対数から線形へ 数字に特化した脳領域 数字から取り出される数量情報 数字と数量の分離 3 数と空間の結びつき 心の中の数直線 数直線の向きは生得的か? 脳の左右差 足し算は右、引き算は左 対称性の認知 幾何学の言語
観光という近代的営為を通じて、満洲における「帝国の物語」はどのように紡がれ、満洲国崩壊後の「失われた帝国への郷愁」はどのように醸成されたのか。観光が生み出した欲望と記憶の背後に潜む政治的意図を解明し、個人と国家、そしてその間に立つ満鉄や在満県人会などさまざまな主体の思惑が絡み合う複雑な構造を明らかにする。 序 章 一 本書の主題 二 考察の舞台 三 先行研究の検討 四 分析視座と分析概念 五 用語の定義 六 方法と構成 第1章 戦地から旅行地へ――かきたてられる旅行欲 一 日露戦争の前夜までの満洲旅行 二 日露戦争中の観戦旅行と戦地視察 三 戦勝後の「利源調査」ブーム 四 「観戦鉄道」という見世物 五 小 結 第2章 満洲観光ツアーの誕生――「ロセッタ丸満韓巡遊」(一九〇六年夏) 一 メディア・イベントとしての満韓巡遊 二 旅行者の構成 三 軍への依存 四 在満有力団体の歓迎 五 二つの異
歴代中国王朝が鋳造した数千億枚に上る銅銭。世界史上極めてユニークなこの小額通貨は、やがて海を越え、日本を含む中世東アジアの政治・経済・社会に大きなインパクトをもたらした。銅銭はなぜ、各国政府の保証なしに商取引の回路を成り立たせてきたのか。貨幣システムの歴史を解明してきた著者が、東アジア貨幣史の謎に迫る。 はじめに――貨幣を選ぶ人々 第一章 渡来銭以前――一二世紀まで 銭の常識 還流しない通貨 原子通貨 溶かされる銅銭 良貨は駆逐されず 一一世紀、硫化銅製錬の革新性 二〇〇〇億枚の古銭 第二章 素材としての銅銭――一二世紀後半以降 布・米遣いの平安日本 過低評価される銅銭 異朝の銭 素材としての中国銭 紙幣に追い出される銅銭 絹の疋から銭の疋へ 元朝の「紙幣本位」制 海を越える銅銭 銅銭を溶かす利益 銭建て取引の普及から定期市へ 素材なのか貨幣なのか 函館志海苔の埋蔵銭 第三章 撰ばれる銅銭
詩人の谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。哲学者の谷川徹三先生を父として生まれ、70年以上詩を書きつづけてこられた、現代日本の「国民的」詩人です。 小社では、ご自身が精選された173篇を収めた『自選 谷川俊太郎詩集』のほか、「詩とは目で読むと同時に、耳で聴くもの」とおっしゃったように、自作の朗読を収録した電子書籍の配信にもたいへんなご助力を賜りました。また、現代詩人の詩集の編集や対談、児童書の翻訳にもご尽力いただきました。 心よりお悔やみを申し上げるとともに、ひとかたならぬお力添えをいただきましたことに厚くお礼を申し上げます。
概要 手を動かし、想像力を駆使して 創り出された、宮﨑駿の画業の魅力を、 美しい印刷であますことなく伝える! 宮﨑 駿(みやざき・はやお) アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。 代表作は「風の谷のナウシカ」(1984)、「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004) 、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)、最新監督作は「君たちはどう生きるか」(2023)。 「千と千尋の神隠し」で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012
数学の直観力は「何が根本的なことか」をイメージし、理解することから生まれる。ものごとを根本から考える地力があれば、想定外の問題にも対応できる幅が拡がる。無限や極限に対する感覚をまず磨いてから、「そもそも微分や積分は何をとらえようとしているか」に焦点を当ててゆったり解説。東大文科の人気講義の書籍化。【2色刷】 第1章 本書の目標 1.1 数学の概念の芯をつかむ 1.2 微分と積分は何をとらえているか 1.3 本書の内容 1.4 将来に役立つ思考力と吸収力を養うために 第2章 大きな数をとらえる 2.1 大きな数を感覚的にとらえる方法 2.1.1 大きさを時間に置き換える 2.1.2 1次元を3次元に置き換える 2.1.3 場合の数としてとらえる 2.2 フェルミ推定 2.2.1 桜の木の花びらの枚数と本数 2.2.2 日本で1年間に降る雨水の量と地球にある水の量 2.2.3 ガンジス河の砂の
論理的思考法は世界共通でも不変でもない。思考する目的をまず明確にして、その目的に合った思考法を選ぶ技術が要る。論理学・レトリック・科学・哲学の推論の型とその目的を押さえ、さらには、経済・政治・法技術・社会のそれぞれの価値に紐付けられた四つの思考法を使い分ける、多元的思考を説く。 はじめに──論理的思考はひとつなのか 序章 西洋の思考のパターン──四つの論理 1 論理学、レトリック、科学、哲学の論理と思考法の比較表 2 論理学の論理 3 説得(レトリック)の論理 4 科学的発見の論理 5 哲学的探究の論理 第一章 論理的思考の文化的側面 1 何が〈論理的〉だと感じさせるのか 2 論理と文化──価値の選択と優先順位 3 論理と合理性 4 経済・政治・法技術・社会のそれぞれの論理 第二章 「作文の型」と「論理の型」を決める暗黙の規範──四つの領域と四つの論理 1 求められる作文の型を知る 2 経
昭和天皇と側近たちとの詳細なやり取りを記録した「昭和天皇拝謁記」。貴重な史料からは、政局や社会情勢、戦争について饒舌に語る昭和天皇の等身大の姿が浮かび上がる。歴史上はじめて象徴天皇となった人物の言動とは、いったいどのようなものだったのか。私たちにとって「象徴」とは何なのか。第一人者による天皇論。 序 章 『昭和天皇拝謁記』とは何か あらわになった昭和天皇の肉声 「拝謁記」が書かれた時期 『拝謁記』の読みどころ 本書の構成 第1章 天皇観 退位もあり得ると考えていた 退位しないと再び立場を変える 「おことば」での決意表明 過剰な警備に対する批判 巡幸と一般参賀 天皇の象徴観 教育勅語はあったほうがよい 第2章 政治・軍事観 天皇の民主主義観 政党政治に対する不信感 保守政党の大同団結を提言 社会党右派への期待 議席ゼロになっても安心できない共産党 後期水戸学のキリスト教認識との類似点 朝鮮人
「仙人」のような研究者像は過去のもの。多岐にわたる業務、そして家事・育児や介護にと、リアルの研究者はずっと多様で忙しい。家族のケアを担う研究者たちは、どんな思いとともに、日常をどう回しているのか。現役世代と先達による経験談27編を収録。働きながらケアをする――未だ暗中模索の道を進む、すべての世代へ贈るエール。 はじめに 1 疾風怒濤の乳幼児期──育児編Ⅰ 国際遠距離を乗り越えて──研究者としてのキャリアと家庭生活……………渡辺悠樹(東京大学) 二児の母のワンオペ育児・研究クエスト……………髙橋由紀子(森林総合研究所) タイミングをめぐる私たちの選択──出産・育児と研究のはざまで……………大平和希子(東京外国語大学/ハーバード大学) 分担し、外注しながら研究する生活……………前田健太郎(東京大学) 研究者夫婦の常識的日常……………小澤知己(東北大学) 助けられて、助けられて、とにかく続ける…
子どもたちが本来の「学ぶ力」を学校で発揮できないのはなぜか。学力の躓きの原因を認知科学の知見から解明し、希望をひらく。 ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 教育 日本十進分類 > 社会科学 > 教育 通し番号 新赤版 2034 刊行日 2024/09/20 体裁 新書・330頁 ISBN 9784004320340 Cコード 0237 在庫 在庫あり 子どもたちが本来の「学ぶ力」を学校で発揮できないのはなぜか。学力の躓きの原因を認知科学の知見から解明し、回復への希望をひらく。 ■著者からのメッセージ 私の一番の専門分野は子どもの母語の言語習得である。……概念知識をほとんどもたない乳児が、いったいどのようにして言語を習得できるのかという謎にずっと挑み続けてきた。結論を言えば、言語の習得という偉業を達成できるのは、人間の子どもの推論の力、知識を学習する力の所以である。 「学ぶ力」は漢字二字で
野生生物を守るのは簡単ではありません。複雑な生態系のバランスを保ち、多様な生きものがいる豊かな自然環境を維持するために、ときには外来生物などを駆除するという、つらい選択をしなければならないこともあります。日々悩みながら命と向きあう現場の人たちを取材し、人と生きものとの共生のあり方を問いかけます。 はじめに――捕まる野生動物を「かわいそう」と感じる気持ちは大切だけど…… 第1章 人気者が広げた波紋 あのシカに会いに行く/「とにかくかわいそうだった」/昔は保護されていたのに/動物園で引き取れるか計算してみたら/守られるシカ、駆除されるシカ/海岸で見つかった瀕死のウミガメたち/漁師がカメを刺したわけ/世界も認める島の豊かさ/ソーダ色の海に浮かぶウミガメたち/増えてきたカメと心配ごと/ウミガメと共存するために/「憎い存在ではないんです」/多くが絶滅危惧種/メスばっかり? 新しい脅威も/放流会で増や
まえがき 1 植物園ってどんなところ? 植物園の起源と発展 今日の植物園 筑波実験植物園のミッション コラム 学名を知ってもっと楽しく 2 植物園の歩き方――多様性にどっぷりつかろう サボテンで感じる多様性 進化を実感する――水草からのスタート 「収斂進化」を実感する 特殊な進化に驚く ストーリーで植物を身近に コレクションから生まれるストーリーも コラム 他の植物園の名物植物 温室で世界旅行 ジャングルのような温室も 屋外の生態区――生きもののつながりまで実現 五感で楽しむ植物園 3 植物を集める 植物園の植物コレクション 現地調査は危険がいっぱい 特徴あるコレクションをつくる コラム 許可を得る コラム 絶滅危惧種とは? 寄贈を受ける①――事の発端 寄贈を受ける②――いざ出発、その前に 寄贈を受ける③――日本への輸出の準備 個体の情報を管理する 4 植物を育てる バックヤードは心臓部
4月から大学生となる皆さま、ご入学おめでとうございます。実り多きキャンパスライフとなることを願っています。 大学生活に関連したブックリストを準備しました。ご参考にしていただければ幸いです。
比較言語学の目的は、言語間の系統関係の確立にとどまらず、系統関係にある諸言語の祖語を再建し、各言語が祖語の状態から現在の状態に至るまでにどのように変化を遂げてきたのかを解明することにある。文献に記録のない言語史を、比較言語学の手法によってどのように再建するのか。日琉諸語の例に基づいて解説する画期的な書。 まえがき 第1章 言語史研究における比較方法の位置づけ 1.1 最も古い文献に在証されるものが言語的に古いとは限らない 1.2 諸方言を上代語の子孫と考えることの問題 1.2.1 古典作品の本文批判と原文復元を例に 1.2.2 言語の場合 1.2.3 言語変化に関する前提 1.3 日本語史を文献資料のみによって研究することの問題 1.4 文献以前の日本語の歴史を明らかにする 第2章 言語変化 2.1 言語は変化する 2.2 音の変化 2.2.1 音変化とは何か? 2.2.2 条件変化と無条
生殖不能要件は憲法違反――長く放置されてきた人権侵害を是正するため、「性同一性障害特例法」の改正が求められている。いま私たちに必要な基礎知識とは何なのか。特例法が制定された背景から、法・医学・国際人権の知見まで、高井ゆと里、野宮亜紀、立石結夏、谷口洋幸、中塚幹也らエキスパートが解説する。 はじめに……………高井ゆと里 第1章 特例法の制定過程から考える、その意義と限界……………野宮亜紀 第2章 性別変更要件とはなにか……………立石結夏 第3章 国際人権基準と性別記載変更法の現在……………谷口洋幸 第4章 特例法とトランスジェンダー医療……………中塚幹也 おわりに……………高井ゆと里 〈編者〉 高井ゆと里(たかい・ゆとり) はじめに,おわりに 群馬大学情報学部准教授.哲学・倫理学.周司あきらとの共著に『トランスジェンダー入門』(集英社新書),訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題』(
因果推論の基本的な考え方を図とことばで平易に説明し、シンプルな事例によりポイントを直感的なイメージで示す。推定結果の解釈・利用における注意点や質的研究との関連も丁寧に解説。数式はあまり得意でないが統計的因果推論の原理を理解したい初学者、分析対象のありようを深く研究したいと望む人に最適。(カバーイラスト=渡辺ペコ) はじめに BOX 0.1 そもそもなぜ「ちがい」と「しくみ」の両面から見ていくのか 第Ⅰ部 因果推論の基本的な考え方 1 因果と相関と「特性の分布の(アン)バランス」 1.1 まず、「対象のありよう」を丁寧に考えよう 1.2 相関と因果と、特性の分布のバランス 1.3 基本的なゴールとしての「特性の分布のバランシング」 BOX 1.1 「共変量のバランシング/処置Tと特性Cが独立」のイメージをつかむ 1.4 そもそも何が揃うと「因果関係」といえるのか? BOX 1.2 因果概念を
失敗や敗北は、成功や勝利よりもはるかに創造的で驚異的だ! 『ファインディング・ニモ』『シュレック』といった傑作アニメから前衛アートまでを縦横に読み解き、資本主義と異性愛規範に支配された現代における「成功」と「失敗」の二分法を解体する。バトラー以降のクイア理論を代表する批評家ハルバースタム、待望の初邦訳。 ■人物紹介 本書の人物紹介は、こちらをご参照ください。 » PDFファイル(1MB) 導 入 低俗理論 第一章 反乱のアニメ化と反乱するアニメーション 第二章 「この野郎、俺のファルスはどこだ?」――忘却、敗北、堂々巡り 第三章 失敗のクィアアート 第四章 シャドウ・フェミニズム――クィアな否定性とラディカルな受動性 第五章 「私のなかの殺人者は、あなたのなかの殺人者」――同性愛とファシズム 第六章 失敗を活性化する――エンディング、逃れること、生き延びること 謝 辞 原 注 訳 注 訳者
第1巻理論・方法 北田暁大・筒井淳也 編 定価3,740円 ISBN 978-4-00-011441-7 第3巻宗教・エスニシティ 岸政彦・稲場圭信・丹野清人 編 定価3,740円 ISBN 978-4-00-011443-1
世界暦と黙示的文学が終末意識を突き動かすとき、ヨーロッパの歴史は大きく躍動した。古代末期に源流をもつ地中海=ヨーロッパの歴史を、人びとを駆動し「近代」をも産み落とした〈力〉の真相とともに探究する。「世界」を拡大し、統合した〈力〉とは何か。ナショナリズムと国民国家を超えた、汎ヨーロッパ世界展望の旅。 はじめに――ヨーロッパ史とは何か 地図 「中世」のヨーロッパ 第1章 大帝を動かす〈力〉――伏流水 一 大帝と呼ばれた皇帝たち――ローマ皇帝の当為 二 ユスティニアヌス――帝国の復興 三 カール――世界統治の理念 四 オットー一世――教会と王国支配 五 黙示的文学の広がり 第2章 終末と救済の時間意識――動力 一 「最後の日は近い」――ヨーロッパを駆動した世界観 二 世界年代記の出現 三 「いま」がもつ意味――キリスト暦の始まり 第3章 ヨーロッパ世界の広がり――外延 一 古代末期から長い「中世
治安戦とは、占領地、植民地の統治の安定を確保するための戦略、作戦、戦闘、施策の総称である。日本軍が行った治安戦(三光作戦)の過程を丹念に辿り、加害の論理と被害の記憶から実相を浮彫にする。解説=齋藤一晴。 プロローグ 山西省の治安戦における宮柊二と田村泰次郎 歌集『山西省』に歌われた治安戦 田村泰次郎「裸女のいる隊列」に描かれた治安戦 治安戦と三光作戦 第一章 日中戦争のなかの治安戦 1 日中戦争の開始 中国における二つの戦場と治安戦 盧溝橋事件 治安維持工作の始まり 2 一九三八年の作戦と戦闘 長期総力戦へ 華北の占領地統治 特務機関の宣撫工作 3 一九三九年の作戦と戦闘 泥沼の戦争へ 天皇制集団無責任体制 重慶爆撃 汪精衛政権樹立工作 海軍の海南島占領 南寧占領と北部仏印進駐の強行 関東軍の暴走によるノモンハン事件 4 華北における治安工作の開始 日支新関係調整方針 「治安粛正」の目的
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