今月5日、京都市下京区のJR京都駅に到着した列車の網棚から不審なリュックサックが見つかり、JR西日本が在来線のホームを封鎖したり列車の運行を見合わせたりする騒動があった。結果的に単なる忘れ物として取り扱われたものの、大型連休のまっただ中とあって乗客の足やJR西日本の業務に多大な影響を及ぼした。そこで気になるのが、今回のケースは損害賠償請求や被害届の対象になり得るのかということだ。JR西日本や法律の専門家に見解を聞いた。 まずは当日の状況を振り返ろう。午後4時20分ごろ、京都駅に到着した湖西線の普通列車の網棚から不審なリュックサックが発見されたため、駅員が「化学薬品の可能性がある」と110番した。安全を確保するため、京都府警とJR西日本は同駅在来線のホームを封鎖し、同駅を発着する列車の運行をすべて見合わせた。駅構内にいた利用客は避難させられたほか、京都駅の改札の外にも足止めされた利用客の人だ