サイバー・グリッド・ジャパン 金融犯罪対策センター(Financial Crime Control Center:以下、FC3)の佐野です。FC3ではデジタル金融サービスの利用者を保護するために様々な調査や研究を行っています。 近年、デジタルサービスの利用者を騙すフィッシングの被害が深刻化しており、詐取されたクレジットカード情報やインターネットバンキングの認証情報が悪用され、金銭被害につながるケースも見られます。フィッシング対策協議会への報告件数も年々増加傾向にあり、2024年は171万8,036件と、前年に比べ1.4倍に達しています[1]。 フィッシング被害を低減・撲滅するためには、フィッシングサイトの検出・閉塞が重要です。昨今急速に増加するフィッシングサイトに対抗するためには、より効果的な検出手法が求められています。近年ではWebサイト上のURLの構造、表示画像、文章内容といった情報源