根津美術館を訪れる楽しみの一つに、都会のオアシスとも言われる庭園の散策があります。1階の庭園口、または地階の茶席口から出て石畳の小径を進み樹々の中へ入ってゆくと、茶席やさまざまな石造物が見えてきます。ここは、その起伏に富んだ土地を気に入った初代根津嘉一郎が明治39年に求めた場所です。深山幽谷の趣のある庭園を造り、田舎家風の建物や茶席を配し、大正2年にはその成果を世に問うとして「庭園講評会」を行いました。 新しい美術館の建設に際して、主要な園路をこれまでの飛び石から歩きやすい石畳に改めました。自然そのままの景観を作り出した初代の意を汲みつつ、誰もが散策を楽しめる庭園に作り替えたともいえます。美術館鑑賞のあとに、緑豊かな庭園の四季の移ろいをお楽しみください。 案内図内のカメラマークをクリックいただくと、根津美術館庭園の全方位をパノラマビューでご覧いただけます。画面内でマウスの左クリックをおした