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2021年12月、キズナアイが無期限休止を発表した。 それは、Vにとって一つの時代の区切りのように思えた。ので、この期に、いち視聴者である私の視点での、V視聴史みたいなものを記そうと思う。 ※私は硬派なのでVなどという浅薄な流行は追っていないことになっているが、その辺の些細な設定上の矛盾は目を瞑ろう。 これは誰かに向けた読みのものではなく、ただの独り言だ。私以外の誰かが読んで何か得るものがあるとは思えない。更に、一介の視聴者が記憶を掘り起こしながら書いているので視点は偏っているしディテールも意図的にぼかしてるし論点も絞ってるし記憶はあやふやだ。 と言うかもう既に記憶は穴だらけで思い出は風化しているしログなんて気の利いたものもほとんどない。 だが記そう。そうせねばならないような気がするからだ。 出会う前 ローカルに保存されている最初のVの画像がこれだ。 当時は彼女が誰かも知らなかったし、当然
はじめに みんなだいすきヴァイキング兜。 今日でも様々なメディアに登場し、目にすることも多いヴァイキングの兜ですが、皆様はどのような形状をイメージされるでしょうか。 フィクションの世界では角つき兜として描かれることの多かった彼らの兜ですが、歴史属性の高い方々の間では「実際には角はついていなかった」という認識が広まりつつあるように思えます。例えば幸村誠「ヴィンランド・サガ」には大量のヴァイキング戦士とその兜が登場しますが、ごく僅かな例外※を除いてそこに角は描かれていません。 それ以外の作品でも、最近は角のついていないヴァイキング兜も増えつつあるように思えます。 しかし一方で「儀礼用兜としては角つき兜は存在した」なんて言説もちらほら見かけます。 となると、「で、結局の所どうなのよ」という話が気になるのが人情というものですが、その辺をきちんと扱った日本語の記事はあまりないようです。 というわけで
はじめに 「チェインメイル(chainmail)」という言葉をご存知でしょうか。当然ありますよね。電子メールじゃなくて甲冑の方です。 では、スケイルメイルという言葉を見聞きしたことはありますでしょうか。プレートメイルでは如何でしょうか。まあ、無いことはないでしょう。あるという前提で話を進めます。 さて、これらの甲冑用語に触れてきた読者諸賢におかれましては、上のような各語を聞いて下のような図をイメージされた方もおられるのではないでしょうか。 美しいですね。眺めていると何といいますか、こう、真理にたどり着けるような気がしますね。しかしながら、それは嘘です。 結論から申し上げると、これらの言葉は、現在では全て甲冑用語としては厳密には間違いとされているのです。 一体どういうことなのか。 間違いだというのならば、みんな大好きチェインメイルは一体何だったのだということになってしまいます。スケイルメイル
中世に関する15の神話 という英語の記事があります。 平たく申せば、中世についてありがちな誤解(=神話)を15個取り上げて、それぞれについて、実際はさにあらずと反論するという感じの記事内容になります。 で、件の記事を見ると、海外の人たちが中世についてどういうイメージを抱いてきたのかが概観できて面白かったので、弊ブログでも紹介したいと思います。 ただし、件のサイトの記事は内容がいささか雑に過ぎるため、本記事では独自に解説を加えています。 ので、 中世に対する神話(=誤解) 件の記事による反論 当方による解説 という三段構成で各神話を語っていく形になります。 それでは前置きは置いておいて、早速各神話について見ていきましょう。 ※尚、弊ブログでは記事が無駄に長くなる傾向があったので、今回は各トピックを折りたたみ式にしてみました。やったねベルナルドゥス、記事が短くなったよ! 神話1: 中世人は「地
唐突ですが、当方、となりのヤングジャンプで「竜と勇者と配達人」(通称吉田)という漫画を連載しています。みんな大好き中世ファンタジー漫画です。 各話の最後には中世に関するコラムが付いてお得な構成になっております。 吉田 で、9月末に掲載された8話のコラムで、中世の兜をテーマに書く流れになったので、中世兜のダサかっこよさを伝えるべく張切って執筆したわけですよ。そりゃもう全力で。 しかしなんということでしょう、張切り過ぎた結果、「分量が多すぎる」という事でコラム枠から追い出されてしまいました。 しかし折角書いたものなのでと、元のコラムより更に増量してこっちに掲載したものが本記事になります。 本記事は概ね純粋な中世兜紹介コラムですが、多少ながら弊漫画のネタバレめいたものもありますので、漫画の方を先にご覧になる事をお勧めします。面白いよ!今ならまだ全話読めるよ!単行本が出ると読めなくなるから今のうち
聖セバスティアヌス キリスト教の聖人。人類史上、最も矢で射抜かれた人物。 元々は古代ローマの親衛隊長と伝わる。当時のローマはまだキリスト教を公認していなかったため、セバスティアヌスは秘密裏に布教等のキリスト教的行為を行っていた。しかしやがてその事が皇帝に発覚。彼の行為は皇帝への裏切りと判断され、幾多の矢で射抜かれる刑に処される。そのエピソードからの連想か、射手、兵士、ペストなどの守護聖人とされる。 というわけで、キリスト教美術の文脈で、上半身裸になって矢に撃たれた男性が居れば、十中八九は聖セバスティアヌスです。 その痛々しくも劇的な死のさまは画家のインスピレーションを引き起こし、多くの絵画が遺されています(といっても、実は彼は矢で射抜かれた際には殉教しておらず、最終的な死因はその後の殴打だったりしますが)。 絵画のモチーフとしてのみならず純粋に聖人としても厚く崇敬された人物で、特に15~1
神が作り給うたこの宇宙には、甲冑を着て殴りあう愚かな生き物が存在することはご存知でしょうか? 前回の記事「甲冑バトルと愉快な仲間たち(世界編)」では、僕らの地球上で甲冑バトルなどという競技にふける人たちの分類について解説しました。 そこで、今回はその後編として、この美しい日本国でこんな酔狂なことをしている人たちの系譜について述べたいと思います。 尚、甲冑業界は今なお進化中です。この記事で述べられているのはあくまで2016年3月現在のものであり、今後いかようにも変わり得る点、ご留意下さい。 第一部: 甲冑バトルの系譜 SCAやアヴァロン、ティンタジェルといった名前を目にしたことがある方もおられると思います。ない方もおられましょう。 ともあれ、これら組織はやはり本邦の甲冑業界のメインストリームと言っても差し支えない存在ですので、まずはこの手の人々の歴史を語ることで、甲冑バトル界隈がどのように構
ハイヒールと「道の糞」起源説 いつからか、どこからか、インターネッツの世界ではハイヒールの起源について一つの言説が広まっているように見えます。端的に言えば、以下の様なものです。 中世ヨーロッパでは溜たまった糞尿を窓から投げ捨てていたため、道に落ちた糞便を踏まないようにするためにハイヒールが生み出された。 あちこちで見かける言説なので、目にした方も多いかと思われます。さてそんな言説でありますが、皆々様はどう思われたでしょうか? 個々の要素は尤もらしくも見えますが、リテラシーの高い皆様から見てみますと、なんと言いますか、こう、文字と文字の間から与太話の匂いが漂ってきませんか? この手の言説は、お堅い歴史というよりは豆知識とかファッションとかそういう文脈で語られることが多く、そういう場でソースや参考文献が示されることもまずありません。 とは言え一方で、まとまった説明も世間には無いようですので、本
唐突ですが、わたくし、ちょっと前からヘヴィファイトと呼ばれるスポーツを始めています。初めて耳にする方も居られるかもしれません。一言で言えば、「中世欧州(を中心とした)の鎧を着てど突き合う」という最高に頭の悪いスポーツです。この競技については、文章で長々と語るよりは写真を見たほうが早いのではないかと思います。 弊サイトを訪れるような物好きであれば、特別に興味は持っていなくても「なんかこういうの見たことある」という方は結構おられるのではないでしょうか。私も本来はその手の、傍から見てるだけのクチだったのですが、うっかり足を滑らせてこの甲冑バトル沼にはまってしまって今に至ります。まぁ、甲冑好きをこじらせた結果だと思って頂ければ概ね間違いはありません。 とは言えこの甲冑バトル、お世辞にもメジャーであるとは言えません。競技人口自体も、日本全体でも数十人くらいとかそんな感じだろうと言われています。こんな
別に異世界転生ものでなくてもネトゲでも何でも良いのですが、ファンタジーものの世界に付き物とも言える「ギルド」。勿論これは中世ヨーロッパに実在した同職組合であるところのギルドをモチーフにしているのですが、ファンタジー世界においてはファンタジー世界特有の味付けがなされていることが多々あります。 そこで今回は、ファンタジーギルドとリアルギルドの違いを紹介する体で、リアルギルドの忘れがちな側面を語ってみたいと思います。 本稿の内容の三行まとめ ・リアル世界においてギルドはなかなか侮れない存在だったよ ・でもリアル世界のギルドは面倒くさい存在だったよ ・ファンタジーギルドとリアルギルドは混ぜるもんじゃないね ■お断り■ 当方は中世ヨーロッパを守備範囲とする人間ですが、ファンタジー世界に関しては人並みの知見しか持ちえておりません。ので、本稿の中ではまるで見てきたかのように語っているが、実のところは調べ
死人に口なしとはよく言うが、死人には口だけではなく墓荒らしから身を守るための手も足も無い。エジプト人がその世界観合わせた壮麗な墓を掘っていた当時から、エジプトの墓や遺跡は略奪者の攻撃に遭い続けていた。 最初に墓を荒らしたのは当のエジプト人。墓荒らしはテーベの埋葬地帯では立派に組織された娯楽になっていたとも言われる。 次にやってきたのはキリスト教。勿論狂信的な司教らが古代遺跡に攻撃をする事もあったが、キリスト教への帰依を望んだ土着のコプト人自身、古くからの伝統への三行半だと言わんばかりに古代の異教的風習のあらゆる痕跡を拭い去ろうとしていたという。 その次にこの地を治めたのはイスラム教徒だったが、彼らの治世下でも事情はあまり変わらず、古代の神殿は石材の宝庫として建築材料に転用されていった(ローマと同じだな)。 そしてその次が本命、欧州人の古物収集家達である。 近世になると古物収集はビジネスとし
中世史上最手引 タイトルや編者の名から伺える通り、上からの歴史というよりは生活史に近い部分を扱った入門書。 家族や食事、水車の所有権、災害、遺言など、それぞれの研究者による15の記事集。左記のキーワードにピンと来たら買いだ。 各人が各人の担当分野を思い思いに語るため、ある意味「とりとめのない」構成になってはいるが、各記事は独立しておりかつ平易な言葉で語られているため、テンポよく読み進めることができる。各記事の末尾には「羅針盤」と称して担当分野の研究状況やお薦めの参考文献などが語られており、手引書としての役割を全うせんとしているところもポイントが高い。 しかし、初っ端から研究自体がほとんどない中世アイルランド周辺海峡がお題とは、ちょっと飛ばしすぎではなかろうか。
中世実在職業解説本その1 十三世紀のハローワーク(芋) フルカラー68p 名義:サークル 山田養蜂場 初出:COMITIA95 (2011/02/13) 値段:¥1000(通販:¥1200) 備考:売り切れ 中の人の最初のDOUJIN誌。中世ヨーロッパを中心とした歴史上の職業を、ゲームの攻略本風に紹介・解説した本。 あまり深いことは考えずに「俺が欲しい本というのはこういう事だ」と思うものをひたすら描いて刷ったところ、これが意外と好評だったもんで調子に乗って続編まで描く羽目になった諸悪の根源。 ほらほらお前らジョブとかかスキルとか好きなんだろ? ジョブツリーとかパラメータのグラフとか見てときめいちゃうんだろ? ゲームをやらなくても設定資料集だけで麦飯三杯はいけるんだろ? それでオリジナルジョブとか考えちゃうんだろ? 素直になれよまさか違うなんて言わねえよなこの野郎。 とか、だいたいそんな感じ
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