加藤陽子/著, 新潮文庫(2016年) 偏差値の高い中高一貫の私立進学校の中学1年生から高校2年生を相手に行った近現代史の講義のドキュメンタリー. 明治期以降の4度の対外戦争. なぜ,戦争に至ったのかを考える切っ掛け,別の関連書籍への導入,となる良書だと思う. 左・右への偏りも少ないと思えるし,評判が良いのも納得. アレックス・メスーディ/著, 野中香方子/訳, NTT出版(2016) ここ数ヶ月の間に読んだモノの中で最も印象に残っているのがコレ. 設計とか解析とかを生業とし,理系寄りの思考にバイアス掛かっている私は,当然のことながら(当然と言ってイイのか?)ダーウィンを尊敬・敬愛している. そこへきて,『文化進化論』という書名を見たときは,つい触手が動いた. “ダーウィン進化論は文化を説明できるか”,という副題(問い)にも心引かれた. 20世紀後半は,ダーウィンの進化論が理論フレームとな