マレーシアには近年、イスラーム信仰や教育の自由を求めて移住する中国の回族が増えている。写真はクアラルンプールの寧夏レストラン。(著者撮影) マレーシアには中国回族が数千人住んでいるといわれている。正式な統計はない。2000年代から留学やビジネスなどで徐々に増え始めた。仕事のうち80%ぐらいはレストラン経営、特にラーメン店(豚肉を使わない、日本では蘭州ラーメンとして知られている麺類)はすでに100軒以上はあるという。その他、IT関連業、運送業、ファッション取引業、教育仲介業などさまざまだ。中国と行き来を繰り返している人が多いが長期滞在ヴィザでほぼ移民状態の人もいる。子どもを国際学校にやっている保護者も多い。なぜマレーシアなのか? 結論から先にいえば、彼ら/彼女らはイスラーム信仰や教育の自由を求めてマレーシアに来ている。マレーシアは人口の約6割がマレー人で、ムスリム多数派の国家である。 かたや