『本と貝殻: 書評/読書論』(コトニ社) - 著者：管 啓次郎 - 堀江 敏幸による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

『本は読めないものだから心配するな』の著者による最新の、本にまつわる読書エッセイ。本書は、稀代のエッセイストがいろいろな媒体に書きつづったさまざまな書評や読書論のなかからとくに… 『本は読めないものだから心配するな』の著者による最新の、本にまつわる読書エッセイ。 本書は、稀代のエッセイストがいろいろな媒体に書きつづったさまざまな書評や読書論のなかからとくに厳選したテクストを集成したものです。読書の方法と書物への讃歌にあふれた本です。 日本文学最高の文章家のひとりである著者が、本とともに生きたいとのぞむ人たちへとどける、読書のための書物の実用論です。 本という〈物〉の不思議。 それは、この世のあらゆるものとつながっていること。 ヒトが集合的に経験したすべての記憶・知識・情動が流れこむ一冊一冊の本は、タイムマシン、そして意識の乗り物。 いまこそ本を大切にしよう。 私たちのもとにやって来て、そし

[facebooook]

“言葉は自分がつくりだしたものではない。だから拾うのだ。それを食べて中身が大きくなったら殻を脱ぎ、虚ろな穴にべつの貝殻の沈黙を呼び入れて知らない響きに耳を澄ます。言葉の表情が変わり、本の姿が変わり、”