清話会昭和13年創立!政治、経済、社会、経営、トレンド・・・ あらゆるジャンルの質の高い情報を提供いたします。 第38回 筋立て、四つ 森野榮一氏(経済評論家) 先週は、ユーロ圏のソブリンリスクが懸念されていたが、ポルトガルやスペインの国債入札は堅調で、市場の懸念は後退し、この間、下落していたユーロは対ドルで上昇する展開となった。 ECBのトリシエはユーロ圏のインフレ懸念を持ち出し、債務危機から強調点をずらそうとする老獪さを見せたが、ユーロの下落が一服したといっても、ユーロ加盟国の債務問題が大規模な入札があるたびに蒸し返される事情に変わりはない。なにが材料視されるかで事態は変わるが、債務危機は続いている。そう感じさせられたのは、12日付けで高名な経済学者のクルーグマンがニューヨーク・タイムスに書いた「欧州は救われうるか」という長文の議論を読んだせいかもしれない。 http://www.ny