サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
新年度はじまる
answers.and-pro.jp
アステラス製薬が4月1日付で、トップマネジメントにデジタル&変革担当(CDTO=Chief Digital & Transformation Officer)を新設します。その任に就くニック・エシュケナジー氏がメディアの共同取材に応じ、CDTOとして取り組む変革とデジタル戦略について説明。最も重要なことは「アジャイルなマインドセットを根付かせること」だと強調しました。 中核となるのは「部門横断的な少人数のチーム」 エシュケナジー氏は、米コストコやオーストラリアのスーパー大手ウールワースなど、他業界でデジタル/テクノロジーのイニシアチブを推進してきた経歴を持つ人物。アステラスには、昨年11月にデジタル部門の部門長(CDO=Chief Digital Officer)として入社し、同社のデジタルケイパビリティの強化に取り組んでいます。 この4月からトップマネジメントに加わって推進していくのは、
今年も本格的な花粉症シーズンが迫ってきました。2016年以降に発売された新しい抗ヒスタミン薬を中心に、抗アレルギー薬の市場を俯瞰します。 花粉飛散量 関東などで多くなる見込み 環境省によると、今シーズンのスギ花粉の飛散量は例年に比べて多くなると予想されています。同省が昨年11~12月に行った調査では、関東、北陸、近畿、中国地方などで花粉を飛ばすスギの雄花が過去10年で最も多くなっており、これらの地域を中心に飛散量が多くなる見込みです。一方、日本気象協会によると花粉の飛散開始時期はほぼ平年並みで、▽福岡2月8日▽東京同11日▽大阪同22日▽名古屋同23日▽仙台同24日――などと予想。関東ではヒノキ花粉もかなり多くなるとみられています。ヒノキ花粉はスギより1カ月ほど遅れて飛散が始まるため、ヒノキ花粉の多い地域では飛散期間も長くなりそうです。 花粉症に対する薬物治療は、抗アレルギー薬が主体です。
mRNA医薬品として初の実用化例となったファイザーの新型コロナウイルスワクチン(同社提供) 新型コロナウイルスワクチンとして初めて実用化され、注目を集めている「mRNA医薬品」。感染症予防以外にも、がん治療や再生医療などへの応用が期待されています。研究開発をリードしているのは独ビオンテックや米モデルナといった欧米のバイオテックで、英アストラゼネカや米メルク、同ジェネンテックなどの大手も参入しています。 設計図を投与しタンパク質を作らせる 今月17日、国内でも接種が始まった新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」。米ファイザーと独ビオンテックが開発した同ワクチンは、mRNA医薬品の実用化第一号となりました。海外では米モデルナのmRNAワクチンも承認されており、WHOのまとめによると、ほかにも5つのmRNAワクチンが新型コロナウイルスを対象に臨床試験を行っています。 mRNA(メッセンジャーR
ダブル・ブラインド・テスト(double blind test;DBT)とは、試験デザインの一種で、治験実施に関わるすべての人間が、どんな薬を投与するのか一切知らずに行われる治験方法。 新薬(被験薬)の治療効果・有効性を確かめるための比較試験として最も一般的な方法であり、二重盲検比較試験ともいわれる。 ダブル・ブラインド・テストは、治験の被験者群をA群とB群に二分し、一方の群には被験薬を、もう一方には対照薬(プラセボなど)を投与して比較するもので、どちらのグループにどちらの薬を投与しているかを、医師、患者、スタッフが誰も知らない状態で行う。 比較試験にはダブル・ブラインド・テストのほかに、どんな薬(偽薬)が投与されるかを被験者のみが知らない「単盲検試験(シングル・ブラインド・テスト)」、治験実施側と被験者の両方が投与(実施)される薬(治療内容)を知っている「非盲検試験」などがある。 シング
オミクロン株対応ワクチン 接種率44% 政府のまとめによると、3月17日公表時点の国内の新型コロナウイルスワクチンの総接種回数は3億8274万5462回。総接種回数のうち、▽1回以上接種したのは1億467万9968人(接種率81.3%)▽2回接種が完了したのは1億333万7283人(80.3%)▽3回接種したのは8624万7739人(68.5%)▽4回接種したのは5819万9141人▽5回接種したのは3028万1331人――となっています。 昨年2月から接種が始まった5~11歳の小児の接種回数は、3月17日公表時点で413万1170回となっており、1回以上接種したのは176万667人(24.1%)、2回接種を完了したのは170万1507人(23.3%)。同9月から始まった追加接種は66万8996人(9.1%)が受けています。昨年10月5日に承認された生後6カ月~4歳未満の乳幼児の接種回数は
[東京 ロイター]米モデルナの新型コロナウイルスワクチンが日本で承認を取得できるのは5月以降になりそうで、東京オリンピック前の全国的なワクチン接種に暗雲を投げかけている。 7月23日に開幕予定のオリンピックに向け、日本は欧米の複数の製薬企業から5億4000万回分以上の新型コロナウイルスワクチンを確保している。これはアジアで最も多く、1億2600万人という人口に対して十分な量だ。 ただ、承認申請を行うには国内で臨床試験を行う必要があり、東京は規制上のボトルネックに直面している。ほかのいくつかの国では、大規模接種を促進するため、審査プロセスを迅速化している。 モデルナのワクチンはすでに、米国、欧州、カナダ、イスラエルで承認を取得している。日本では今月から臨床試験が始まる予定だ。日本での開発、申請、流通は武田薬品工業が担う。 同社の今川昌之・日本ワクチン事業部長は、ロイターに対し、試験の完了には
[ロイター]米国で新型コロナウイルスの感染が広がり始めた3月中旬、ファイザーのアルバート・ブーラCEO(最高経営責任者)は、同社のワクチン研究者に電話をかけ、明確なミッションを与えた。 「彼は『このワクチンを作ることが君たちの使命だ。要求してくれれば、必要なリソースは手当てする』と言った」。同社でワクチン研究のトップを務めるフィリップ・ドリミッツァー氏は、ロイターの取材にこう振り返る。 そのミッションは、刺激的であると同時に困難なものだった。過去に例のない取り組み―パンデミックを止めるワクチンを1年以内につくること―のため、ファイザーは研究者を強力にバックアップした。 「ブーラは、私たちが直面するかもしれない潜在的な障壁にばかりに関心を向けることは望んでおらず、そのかわり、『不可能に挑戦することの方がはるかに良い。たとえ成功しなかったとしても、素晴らしいことを成し遂げたことに変わりはないの
急ピッチで開発が進む新型コロナウイルスワクチン。開発競争が過熱する一方で、有望なワクチンをめぐる国家間の争奪戦も激しくなっています。先進国が競って巨費を投じ、ワクチンを囲い込む、熾烈な「ワクチン争奪戦」を図解します。(写真はロイター) 世界で170種類以上開発 WHO(世界保健機関)のまとめによると、9月3日現在、世界で176の新型コロナウイルスワクチンが開発されており、このうち33種類が臨床試験を実施中。最終段階の臨床第3相(P3)試験に入っているのは8種類で、一部のワクチンは年末から来年はじめにかけて接種が始まる可能性があります。 大規模な臨床試験で安全性と有効性が証明されたワクチンはまだありません。ロシア政府は8月、同国立ガマレヤ研究所が開発したアデノウイルルベクターワクチン「スプートニクV」を承認しましたが、P3試験は完了しておらず、専門家からは安全性や有効性について懐疑的な意見が
2020年3月、中国の保険最大手「中国平安保険集団」との資本業務提携を発表した塩野義製薬。8月に中国平安との合弁会社を設立し、中国事業を本格化させます。中国を拠点にアジア市場を開拓する方針で、2025年3月期にはこの合弁事業から1000億円以上の売り上げを目指しています。(写真はロイター) 数億人の健康・医療データを活用 塩野義製薬は7月13日、中国平安保険集団との合弁会社「平安塩野義有限公司」を8月に中国・上海に設立すると発表しました。出資比率は塩野義が51%、中国平安が49%。合弁会社のトップには塩野義の吉田達守・執行役員グローバルビジネス部長が就任します。 塩野義と中国平安が合弁会社で行う事業としてこれまでに合意しているのは、 ▽データドリブンの創薬・開発プラットフォームの構築と、それによる医薬品の創薬・開発 ▽AI(人工知能)テクノロジーによる製造・品質管理体制の構築と、それによる
花粉症シーズンが目前に迫り、今年も抗アレルギー薬の販売競争が熱を帯びています。今シーズンは花粉症治療薬として世界初の抗体医薬となる「ゾレア」が登場。昨年1月から供給が止まっていた「デザレックス」も供給を再開し、抗ヒスタミン薬も激しいシェア争いが続きます。 世界初の抗体医薬 今シーズンの花粉の飛散量は、全国の広い範囲で例年より少なくなりそうです。日本気象協会が昨年12月に発表した今春の花粉飛散予測によると、九州から関東甲信にかけては例年より少なく、中でも九州は「非常に少ない」見込み。北陸と東北は平年並みで、北海道は「やや多い」と予測されています。昨シーズンとの比較では、九州から東海が非常に少なく、北陸と関東甲信は少ないと予測。東北は昨シーズン並みの飛散量ですが、北海道は非常に多くなるとみられています。 こうした中、今シーズンも花粉症に新たな治療薬が登場しました。ノバルティスファーマの抗IgE
米バイオジェンとエーザイが、臨床第3相試験を中止したアルツハイマー病治療薬アデュカヌマブを、来年初頭に米国で申請すると発表しました。一体何があったのでしょうか。 2本のうち1本のP3試験で主要評価項目達成 米バイオジェンとエーザイは10月22日、今年3月に2本の臨床第3相(P3)試験を中止したアルツハイマー病治療薬の抗アミロイドβ抗体アデュカヌマブについて、一転して2020年の初頭に米国で承認申請を行うと発表しました。申請の方針は米FDA(食品医薬品局)との協議に基づくものだといい、両社は欧州や日本など米国以外の国や地域でも規制当局と協議し、申請を行う予定だとしています。 そもそも3月にP3試験(EMERGE試験とENGAGE試験)を中止したのは、試験を続けても有効性を示す見込みがないと予測されたからです。両試験の独立データモニタリング委員会は、あらかじめ定められた無益性解析の結果から「主
ゲームの要素をゲーム以外のサービスやシステムに応用する「ゲーミフィケーション」。これを活用して新たなデジタルヘルスケアソリューションを生み出そうと、アステラス製薬が横浜市立大、東京芸術大と産学連携の枠組み「Health Mock Lab.」を発足させました。ゲーミフィケーションによってヘルスケアはどう変わるのでしょうか。 ゲーミフィケーションとは何か 「ヘルスケアには『頭ではわかっているのに始められない』『思い切って始めてみたものの続かない』といった障壁がある。ゲームの要素を織り込むことで、行動変容や継続といった障壁を乗り越えられるのではないか」 10月2日、アステラス製薬と横浜市立大、東京芸術大が東京・六本木で開いた「Healthcare×Gamification Forum~ゲームによるヘルスケアの進化~」と題するイベント。その冒頭、アステラスの岡村直樹副社長(経営戦略担当)は、同社が
医療ITのスタートアップ企業「サスメド」が、ブロックチェーン技術を使って臨床研究データをモニタリングするシステムの実証実験に乗り出します。代表取締役で医師の上野太郎さんに、背景や展望を聞きました。 (聞き手・前田雄樹) 治験のコストに課題感 サスメドは4月22日、ブロックチェーン技術を使った臨床データのモニタリングシステムに関する実証計画が、国の「規制のサンドボックス制度」(新技術等実証制度)に基づき、厚生労働、経済産業両省から認定されたと発表しました。規制のサンドボックス制度とは、参加者や期間を限定することで、既存の規制に縛られず新しい技術の実証を行えるようにする制度。サスメドは今月から、国立がん研究センターと共同で、ブロックチェーンによるモニタリングシステムを使った臨床研究を開始します。 サスメドは2015年創業のスタートアップ企業で、不眠症治療用アプリの開発を手がけています。今回実証
ウイルスを使ってがんを治療する「腫瘍溶解性ウイルス」が、国内でも今年から来年にかけて相次いで承認される見通しとなってきました。タカラバイオは今年3月、「C-REV」をメラノーマの適応で申請。第一三共は、先駆け審査指定制度の対象品目である「G47Δ」を5月にも申請する予定で、年内の承認が見込まれています。 国内では第一三共やタカラバイオが開発中 腫瘍溶解性ウイルス(Oncolytic Virus)とは、がん細胞だけで増殖し、これを破壊するウイルスのことです。使われるウイルスは、風邪を引き起こす「アデノウイルス」や口唇ヘルペスの原因となる「単純ヘルペスウイルス」など。正常細胞では増殖しないよう遺伝子改変が施されており、正常細胞を傷つけることはありません。高い有効性と安全性を兼ね備える治療法として期待されています。 ウイルスを使ってがんを治療するというアイデア自体は古くからありましたが、近年、遺
従来の治療では症状をコントロールできない「重症喘息」に、生物学的製剤が相次いで登場しています。16年グラクソ・スミスクラインが「ヌーカラ」を、18年にはアストラゼネカが「ファセンラ」を発売。今年3月にはサノフィの「デュピクセント」も適応拡大が承認されました。治療選択肢は広がっていますが、普及のペースは鈍いといい、患者や医療関係者への啓発が課題となっています。 重症喘息 患者数は40~80万人 喘息(気管支喘息)は、慢性的な炎症により気道が狭くなる疾患です。炎症がある気道にダニやホコリ、ハウスダストといった刺激が加わると発作が起こり、喘鳴や息切れ、咳といった症状が出ます。 厚生労働省の厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ・アレルギー対策委員会の報告書(2011年)によると、国内の喘息患者数は推定約800万人。喘息による死亡者数は減少傾向にありますが、厚労省の人口動態統計によると2017年には1
細胞治療に遺伝子治療、核酸医薬品…。新たなモダリティは、製薬会社・製薬業界のビジネスにどんな影響を与えるのでしょうか。ヘルスケア分野で活躍するコンサルタントの増井慶太さん(アーサー・ディ・リトル・ジャパン プリンシパル)に語っていただきます。 連載第1回目となる今回は、新規モダリティの登場で製薬会社のセールスとマーケティングはどう変わっていくのか展望します。 ■連載「モダリティ新時代」 【1】MR 高度化の要請―変わる製薬会社のセールス&マーケティング 【2】“機械屋”化する“薬屋”…製薬会社が医療機器メーカーから学ぶべきこと 【3】製薬再編 カギは医薬品卸に―進む“イノベーション”と“オペレーション”の棲み分け ヘルスケア業界で起こるパラダイムシフト ヘルスケア業界では今、「枠組み」と「技術」の両面において、パラダイムシフトの真っ只中にあります。 ヘルスケアの枠組みという面で言うと、「治
花粉症シーズンが目前に迫り、抗アレルギー薬市場が混戦の度合いを増しています。田辺三菱製薬の「ルパフィン」が長期処方解禁後初めてのシーズンで一気に販売拡大を狙う一方、杏林製薬の「デザレックス」は製造販売元の薬事手続きの不備で自主回収を余儀なくされました。久光製薬からは世界初の貼り薬も登場し、市場では今年も激しいシェア争いが繰り広げられています。 処方額 トップはザイザル、処方数ではタリオンが首位 日本気象協会の発表によると、今シーズンの花粉の飛散量は、全国的に例年に比べて「やや多い」と予想されています。東北から近畿にかけてと九州では例年の110~140%、中国では160%となる見込み。ただ、飛散量の多かった昨シーズンと比べると、東日本ではおおむね少なく、西日本でも昨シーズン並みだといいます。 花粉症の主な治療は、くしゃみや鼻水、鼻づまりを抑える薬物療法。なかでも中心となるのが、第2世代の経口
ここ数年、減少傾向が続いている製薬会社のMR。MR認定センターによると、国内のMR数は2013年度の6万5752人をピークに4年連続で減少しており、この4年間で3319人減りました。早期退職を行う企業も相次いでおり、今後も減少は続きそうです。 そうした中、第二・第三のキャリアとして、医療機器営業に転職するMRが増えています。彼ら・彼女らは、なぜMRを辞め、異業界へと飛び込んだのか。インテュイティブサージカルで手術支援ロボット「ダビンチ」の営業を担当する2人に話を聞きました。 20年後がイメージできなかった MRの価値に迷い 「ざっくり言うと、20年後をイメージできなかったということです」 今年4月にインテュイティブサージカルに入社した前田大樹さん(30)は、製薬業界やMRの将来に不安を感じたことが転職の理由だったと話します。前田さんは都内の私立大理学部を卒業後、内資系の中堅製薬会社に就職。
本庶佑・京都大特別教授のノーベル賞受賞で、あらためて注目が高まった免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」。同薬によって収益を大きく伸ばした小野薬品は、将来に向けた投資を拡大しています。 「稼ぐ力」大きく向上 本庶佑・京都大特別教授のノーベル医学生理学賞受賞決定から一夜明けた10月2日。小野薬品工業の株価は一時、前日終値から220円高となる3430円をつけ、年初来高値を更新しました。小野薬品は本庶氏の研究成果をもとに免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」を開発。ノーベル賞受賞であらためて関心が高まりました。 小野薬品がオプジーボを日本で発売したのは2014年9月。当初の適応は悪性黒色腫でしたが、翌15年12月に非小細胞肺がんに適応が広がったのを機に販売が急増し、16年度の同薬の売上高は1039億円に達しました。この年、小野薬品の連結業績は売上高2448億円(前年度比52.7%増)、営業利
大腸の粘膜に炎症が起こり、下痢などの症状が続く潰瘍性大腸炎。国の指定難病にもなっているこの疾患に、新薬が相次いで登場しています。2016年以降、「リアルダ」や「レクタブル」「ゼルヤンツ」などが承認を取得。海外でブロックバスターに成長した武田薬品工業の「エンタイビオ」も近く発売される見通しで、治療薬の市場も拡大が予想されています。 患者数 10年で1.8倍に 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、びらん(ただれ)や潰瘍ができる疾患です。血便や下痢、腹痛が主な症状で、ひどくなると1日に何度もトイレに駆け込むなど、生活の質に大きな影響を与えます。免疫の異常が発症に関わっていると考えられていますが、はっきりとした原因は明らかになっていません。 潰瘍性大腸炎は国の「指定難病」に指定されており、2016年度の患者数(特定疾患医療受給証の所持者)は約16万8000人。実際の患者数は20万人以上に上る
中外製薬が開発した血友病A治療薬の二重特異性抗体「ヘムライブラ」が先月、日本でも発売されました。高い効果で治療を大きく変えると期待され、ピーク時の売上高は世界で2000億円を超えるとみられているこの薬。血友病治療薬が主力のアイルランド・シャイアーを買収する武田薬品工業の今後にも大きな影響を及ぼしそうです。 2000億円規模の世界売上高を期待 「血友病はこれまで参入したことのない領域だが、ヘムライブラはまさに、中外の技術ドリブンでの創薬アプローチを象徴する薬剤。新規作用機序を持つファースト・イン・クラスの薬剤で、患者や家族、医療従事者に新しい価値を提供できると期待している」 中外製薬の小坂達朗社長は6月1日、東京都内で開いた血友病A治療薬「ヘムライブラ」(一般名・エミシズマブ)の説明会で、自信たっぷりにこう話しました。 ヘムライブラは中外が創製した血友病A治療薬。血友病治療薬としては世界初の
海外大手製薬会社の2017年の業績が出そろい、スイス・ロシュが初めて世界首位となりました。 AnswersNewsが17年12月期(日本企業は18年3月期)の世界売上高100億ドル超の製薬会社25社の業績を集計したところ、抗体医薬の抗がん剤が好調なロシュが、米ファイザーから売上高世界一の座を奪取。ファイザーは2位に後退し、スイス・ノバルティスは3位をキープしました。 ※3月1日に公開した記事に、独ベーリンガーインゲルハイム、米マイラン、アステラス製薬の業績発表を反映しました(4月27日)。 ※4月27日に更新した記事に、武田薬品工業の業績発表を反映しました(6月11日)。 ロシュ 抗がん剤堅調で5%増収 ファイザーは微減 2017年、売上高で世界トップとなったのは、公表通貨ベースで前年比5.4%増の543億6500万ドル(532億9900万スイスフラン、6兆761億円)を売り上げたスイス・
最近、製薬企業の間で活用に向けた取り組みが急速に進む「リアルワールドデータ」。実臨床から得られる膨大な医療データは、製薬企業に何をもたらすのでしょうか。アイ・エム・エス・ジャパンの松井信智氏(リアルワールド・データコンサルティング シニアプリンシパル)に話を聞きました。 「今まで見えなかったものが見えるように」 リアルワールドデータ(RWD)とは、臨床現場から得られる匿名化された患者単位のデータのこと。レセプト(診療報酬明細書)や電子カルテがその代表です。2015年ごろから、アステラス製薬やエーザイ、中外製薬、塩野義製薬などが相次いで専門部署を立ち上げており、製薬企業の間でその利活用に向けた動きが進んでいます。 ここ数年で急速に盛り上がりを見せてきたRWD。松井氏はその背景として「やはり国の動きが大きい」と指摘します。 2016年、厚生労働省はレセプトデータベース(NDB)を公開し、今年4
塩野義製薬が開発中の新規作用機序を持つ抗インフルエンザウイルス薬「S-033188」が、臨床第3相試験に成功しました。2017年度中に国内で承認申請を行う予定で、2018年度の発売が見込まれます。 1回の経口投与で治療が完了するという、既存の抗インフルエンザウイルス薬とは全く異なる特徴を持つ同剤。大型化が期待されています。 「十分すぎるくらいきれいなデータが出た」 「非常にいい成績だった。日本での申請には十分すぎるくらい、きれいなデータが出た」。7月24日、アナリスト向けに開いたカンファレンスコールで、塩野義製薬の手代木功社長は声を弾ませました。 同社はこの日、開発中の抗インフルエンザウイルス薬「S-033188」のグローバル臨床第3相試験の結果(速報)を発表しました。インフルエンザ罹病期間(インフルエンザ症状が消失するまでの期間)をプラセボに比べて有意に短縮し、プラセボと同等の有害事象発
近年、急速に盛り上がりを見せる創薬へのAI(人工知能)の活用。ディー・エヌ・エー(DeNA)が、塩野義製薬、旭化成ファーマの2社と組み、AI創薬の実現可能性を技術的に検証する共同研究に乗り出しました。 DeNAによると、製薬企業から化合物データの提供を受けるという共同研究の枠組みは、AI創薬では世界でも例がありません。「化合物の最適化にかかる時間とコストの半減を目指す」という同社が描くAI創薬の展望とは。ヘルスケア事業部ビジネスディベロップメントディレクターの佐野毅氏に話を聞きました。 (聞き手・前田雄樹) 製薬企業から化合物データ 世界でも例のない共同研究 ――まず、DeNAのAIに対するこれまでの取り組みについて教えてください。 DeNAとしての取り組みは2009年からです。この年、協調フィルタリングという手法をゲームのレコメンドに実装し、2012年にはベイジアンという手法を同様にレコ
今年は、アトピー性皮膚炎と血友病にそれぞれ初めての抗体医薬が登場するなど、各社が大型化を期待する製品が相次いで発売される見通しです。 2018年に国内で発売が予想される主な新薬を、領域別に2回に分けて紹介します。 【2018年に発売予想の新薬まとめ1】はこちら 【中枢神経系】エビリファイ後継品の「レキサルティ」 減酒薬も登場 中枢神経系領域では、大塚製薬が今年、新薬ラッシュを迎えます。 昨年1月に申請した抗精神病薬「レキサルティ」(ブレクスピプラゾール)は、かつて世界で年間6000億円規模の売り上げを誇った「エビリファイ」(アリピプラゾール)の後継品。1月に承認となる見通しです。昨年7月にはアリピプラゾールと塩酸セルトラリンとの配合剤をうつ病・うつ状態の適応で申請しています。 大塚がもう1つ年内にも発売を見込むのが、アルコール依存症に対する「減酒」をコンセプトとした国内初の薬剤ナルメフェン
薬価改定や後発医薬品の浸透で前年度比3.8%減の10兆4307億円となった2016年度の国内医療用医薬品市場(クインタイルズIMS調べ)。免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」が売り上げを急激に伸ばし、高額な薬剤をめぐる問題が大きな注目を集めました。 AnswersNewsでは、製薬各社が決算資料で公表した製品売上高などをもとに、16年度の国内医療用医薬品の売上高を製品別に集計。年間売上高50億円以上の212品目をランキングしました。 2年連続でトップとなったのは、1647億円を売り上げたC型肝炎治療薬「ハーボニー」。2位は前年比4.9倍に急成長した「オプジーボ」で、3位はARB「ミカルディス(配合剤含む)」でした。 「ハーボニー」4割減も首位キープ「オプジーボ」は1039億円 2016年度の国内医療用医薬品売上高トップとなったのは、ギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ハーボニー」。
8月末、朝日新聞が美容目的での使用に疑問を投げかける記事を掲載したことで話題となった医療用医薬品の血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド」。厚生労働省の公開データをAnswersNewsが分析したところ、2014~15年度にかけてヒルドイドなどの「ヘパリン類似物質」の処方が大きく増えていたことがわかりました。 増加の要因は明らかではありませんが、処方が大きく伸びているのは20~50歳代の女性。処方量の増加により、医療費は60億円押し上げられました。公的医療保険財政が逼迫する中、処方する側、される側、双方にモラルとコスト意識が求められています。 処方量14年度→15年度で17%増 8月31日、朝日新聞デジタルに「高級美容クリームより処方薬 医療費増、乏しい危機感」との記事が掲載されました。 「美容には、何万円もする超高級クリームよりも、医療用医薬品『ヒルドイド』がいい――。 ここ数年、女性誌やウェ
薬局と医療機関の独立性をめぐる規制が10月1日から一部緩和され、医療機関の敷地内に薬局を開設する、いわゆる“敷地内薬局(門内薬局)”が解禁されます。大学病院や公立病院を中心に、規制緩和を見据えて病院敷地内に薬局を誘致する動きが活発化しています。 一方、医薬分業への批判の高まりを受けて厚生労働省が昨年まとめた「患者のための薬局ビジョン」がうたうのは、「『門前』から『かかりつけ』、そして『地域』へ」。門前薬局中心の医薬分業から脱却し、地域に根ざした「かかりつけ薬局」に再編する方針です。 薬局のあり方が問われる中で出てきた相反する2つの動き。薬局の向かう先は「門前から門内」なのか、それとも「門前から地域」なのか。困惑が広がっています。 薬局と医療機関を隔てるフェンスが不要に 10月1日から、薬局と医療機関の独立性に関する規制が一部緩和されます。厚生労働省は従来、処方箋を持った患者が医療機関から薬
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『製薬メーカー・医薬品業界の転職エージェント・求人 | Answers(アンサーズ)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く