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衆院選
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「自力で生活できない人を政府が助けてあげる必要はない」と考える人の割合が世界中で日本が最も多いという報告が以前に紹介されていました(参照)。いわゆる自己責任がもっとも浸透しているだろうと考えられるあのアメリカをも凌駕するとか。 この報告が正しいものだとすると、昨今のたとえばネット上でみられるような生活保護受給者への仮借のない非難やあるいは偏見がうなづけるところではあります。各国とは際立った国民の意識をうらづける背景に何があるのか、そこには日本での宗教の占める位置なんかも関係するのかもしれないとか思ったりもしますが、むろん定かではありません。 こうした日本の意識状況からみると、大阪市が今後やろうと考えていることは一見、これに逆らうかのようにもみえるものです。はたしてそうなのか。 橋下市長がすでに明らかにしていた西成区を特区にする構想に関して、同区の生活保護受給者の自立を支援する提案が予定され
三者三様(四者四様?)であるようにみえながら、実は共通点をもっているこの4人。河村たかしと橋下徹と竹原信一。東京や大阪、名古屋市とほ異なり、一地方都市の阿久根市の市長がこれほどメディアに登場するのは何故でしょうか。 それは、竹原信一という人物の言動が、度を越えている、それも極度に、ようするに常軌を逸しているからにほかなりません。思い余って、「毎日」が本日、取り上げています。 阿久根市長:暴走する「救世主」 市民の不満後ろ盾に 「毎日」の表題にあるように、竹原の極端な言動は、市民の支持によって支えられている。これに尽きます。換言すれば極端が市民によって担われているということになるでしょう。「阿久根を変えるにはあの人しかおらん」、これに尽くされています。だが、竹原のやったこと、議員定数の削減や市の人件費カットの主張に留まりません。障害者への差別的発言一つをとっても許されることではありません。ま
鳩山由紀夫内閣が成立して5カ月が経ちました。 発足直後から右に揺れ左に揺れて、有権者からみると、まさに右往左往している政権という実感が拭い去れないような毎日でしょう。その上、かねてから引きずってきた小沢金権疑惑が土地購入をめぐって再浮上し、そのことが要因で民主党の支持率の凋落ぶりが取り沙汰されている今日です。 現実は政権交代後わずか5カ月で、交代という「熱い」雰囲気が吹っ飛んでしまうほどの変化を日本政治は今、迎えているといえます。この夏の参院選でどのような議席配置になるのか、現時点で明確に予見できる人物を私は知りません。が、ともあれ、ここでは、従来の自民党政権を政権交代という形で政権の座から引きず降ろし、取って代わった民主党の性格付け、評価を少々、試みようと思います。 国民・有権者の目でみれば、少しは期待に応えてくれるだろうという思いが民主党の政権を生んだ直接的要因とみてとれる。それに応え
不起訴決定以前 小沢権力闘争論などと、しかつめらしい表題をつけました。いうまでもなく、これまで繰り返されてきた小沢疑惑にたいする、捉え方の一つです。こうした主張は基本的にいえば小沢を擁護する立場のものと言い切ることができるでしょう。 メディアが、小沢の土地購入疑惑にからんで報じるとき、多くが小沢対検察という構図を前提に、読む、あるいは聴く、視る者に所与の対決構図として押し付けてきた。小沢の動かしているカネが通常では考えらない程度の巨額であるにもかかわらず、それがこう報じられることで関心は勝負の世界に移されていく。何せ人は勝負事に弱いともいえる。昔から判官贔屓ということばもあるし、およそ、ものというものに勝ち負けを暗につけてしまうきらいのある動物が人間だともいえるでしょう。 はたして、たとえばテレビでは毎週のサンプロは、しばしばというより毎回この視点から小沢疑惑を論じる。検察の捜査は違法か否
小沢氏のコピーは金輪際、ゴメンこうむりたい。 まったく小沢氏がいったことを、そのまま繰り返している。本人は辞めないつもりらしい。 民主・石川議員「与えられた職責果たす」 議員辞職否定 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で起訴された同党の石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=は保釈後初めて地元入りし9日、進退について「私に与えられた職責を果たしていきたい」と述べ、議員辞職や離党する考えはないと表明した。北海道帯広市での記者会見で語った。 また石川議員は保釈後、小沢氏と一切連絡をとっておらず、面会もしていないと述べた。 石川議員は5日に保釈され、8日に出身地の足寄町に来た。9日夕方に開かれた同党北海道11区総支部の常任幹事会と、後援会の幹部らを集めた緊急会合に相次いで出席し、自ら事件の経緯や進退について説明した。石川議員によると
ね、こんな具合です。 この人物がもの言えば、事はそのとおりにすすむのです。しかし、どんな機制が働いているのでしょう。右に向けとこの人がいえば、右に向く。左だといえば、皆が左を向く。鳥肌がたつ事態だといえば、大げさでしょうか。 民主、政府への要望先送り 小沢氏「財源も考えないと」 民主党は14日、来年度予算編成や税制改正に反映させる党の重点要望の決定を先送りすることを決め、連立相手の社民、国民新両党に伝えた。小沢一郎幹事長が、鳩山内閣にも配慮して、歳出要望だけではなく財源も考えるよう指示したためだ。遅くとも16日までには決定するという。 重点要望は、党幹事長室に集約された陳情から小沢氏と副幹事長が選んだ。小沢氏は14日までに副幹事長らに「いくら政策一元化と言っても、財源を考えないといけない」と指示し、党側も歳入面に責任を負うべきだとの考え方を示した。 また、小沢氏は14日の記者会見で「整備新
事業仕分けは、賛否両論あるものの、国民の一定の支持を受けたという意味で政権は溜飲を下げたことだろう。削減額は、当初の思惑からすればけっして満足できるものではないにもかかわらず。税収がなお落ち込むことが想定されるだけに。 しかし、仕分けという手法は、構造改革を継承する性格をもっている。現実に今回も対象のなかに国民にとって削ってほしくない、ならない項目があって、反発が生まれた。科学技術をめぐる会場でのやりとりとその後の一連の動きは、このことを象徴する出来事だった。聖域をもうけないといいながら、仕分けにはなじまない、政治の判断を待つなどという口実で手をつけなかった、たとえば思いやり予算などが一方であった。 一般にムダの排除という点で事業仕分けは支持をえているのだろうが、上にあげた聖域を残す点で、従来の自民党の予算編成とまったく同じだ。思いやり予算で米軍への予算配分を直接、削減するようなことは、民
この産経の記事には、共産党が法案の採決に反対したことへの言及はありません。正確にいえば、乱暴な議会の運営に反対したということです。 国会攻防で「小沢色」が顕在化 自民党の抵抗は不発に 民主、社民、国民新の与党3党は19日、中小企業等金融円滑化法案の採決を自民、公明両党が欠席する中で進めた。民主党は野党時代、自公政権の採決強行に強く反発してきたが、与党になると一転し、小沢一郎幹事長が持論とする「多数決主義」を押し出して、残りの政府提出法案も審議時間を抑える方針だ。自民党は、抵抗したものの採決は阻止できず、身内からも批判が出るちぐはぐな対応に終始した。 19日夜、衆院本会議開始とほぼ同時に、山岡賢次国対委員長や松本剛明(たけあき)衆院議院運営委員長ら民主党の国対関係者が、着席したばかりの小沢氏のもとへ駆けつけると、小沢氏は「記名採決なのか」などと質問や指示を出すような激しい動作をみせた。 民主
池田信夫先生が『沈まぬ太陽』を100%フィクションだと自らのブログでのべています(参照)。 同小説については、たとえばウィキペディア一つをみても分かるようにその方法論にはさまざま意見があるようです。 ならば、そもそもフィクションだとエンドロールでも明らかにしているのに、何故、池田先生はそこに拘るのか。しかも100%という修飾語をつけてまで。 理由は、労組憎しという彼の姿勢にあるのでは、こう思います。彼の表現に従えば、つまるところ、「もちろん現在の危機をもたらした第一義的な責任は、派閥抗争に明け暮れた経営陣と、JALを食い物にしてきた政治家と運輸官僚にあるが、労組の罪も同じぐらい重い」、ここに尽きるのではないかと。労組にも、今日の日航の事態をもたらした責任を負わせようという姿勢です。 池田先生は、論談というサイトから引用しています(この論談の素性について私はまったく知りませんが)。一方で、す
ムダだ、ムダだといいながら、最大のムダを語ろうとしない。これは、橋下がやり玉にあげる民主党もそうなら、彼自身もそうではないでしょうか。これは共通しています。 最大のムダ使いの一つが、たとえば米軍への、驚くような財政措置でしょう。この是非をはたして橋下が問うたことがありますか。彼がこうして声高に叫べば叫ぶほど、米軍への湯水のように注ぎ込まれる税金が後景に押しやられる。したがって、彼の言動は、国民・有権者の関心をそこ、に集中させる役割を現実に果たしていると思います。 橋下知事、政府概算要求を批判「赤字国債ダメ、国家公務員の給与カットを」 鳩山内閣の平成22年度予算の概算要求について、大阪府の橋下徹知事は16日、「国家公務員の給与をカットせずに(民主党が)公約を断念すれば、大ウソつきになる」と述べた。 橋下知事は「国民は赤字国債の増発は望んでいない。公約実現のために国家公務員の人件費に踏み込める
谷垣自民総裁、鳩山政権は「かなり社会主義的だ」 自民党の谷垣禎一総裁は14日、党本部で就任後初の定例会見を行い、子ども手当創設など鳩山政権の掲げる政策について「困っているところがあれば補助を入れるいう(ママ)議論が多く、かなり社会主義的な政策体系だ」と述べ、臨時国会で論戦を挑む考えを示した。 また、与党が23日の臨時国会召集で合意したことについて「参院補選の投開票日(25日)前に政権側の主張が一方的に伝わることになり、フェアな国会運営でない」と反対する考えを示した。与党が召集日の23日に鳩山由紀夫首相の所信表明演説だけを行い、野党側の代表質問は選挙後の26日以降になることに反発したものだ。 谷垣氏個人が何をいおうと自由でしょうが、彼は自民党の総裁ですから、発言は重みがある。はずですが、どうもこの記事によるかぎり、軽すぎるという思いを払拭できません。 現政権を社会主義的という以上、社会主義と
身内からも独裁色に批判がでてきましたね。 議長の横路さんは、なるほど急所を衝いています。「議会は政府が決めたことをただ追認する」と。 まさに国会法を変えるという小沢提案は、この点こそ核心にしています。政治主導という謳い文句を強調することによって。 民主党の政府が決定し、それを実行する。国会は、横に置かれるわけですね。当ブログでは、別のエントリーで、鳩山首相の憲法改定案にふれましたが、強い首相、大統領的首相と強い政府、これが明確なベクトルの方向です。 政策一元化は「独裁国家」 横路議長、小沢氏に苦言 横路孝弘衆院議長は10日、札幌市で開かれた民主党北海道連の会合で「独裁国家では議会は政府が決めたことをただ追認する。日本は民主国家だから国会の自主性を持っていきたい」と述べ、鳩山政権が進める政策決定の政府への一元化を強く批判した。民主党出身の衆院議長が小沢一郎幹事長の党運営に苦言を呈する異例の発
あの城繁幸がまたぞろ、書いています。ほとんどデマゴーグの域を出ないと私は思います。 しょせん登場しているのは『Voice』なのですから、割り切ってよいのかもしれませんが、それにしてもひどい内容です。彼が、つい先日は、たしかテレビ朝日に出演していたのですから、受け入れるメディアも相当、右派(といえるのでしょうか?)に甘く、右傾化しているといえなくもないのでしょうが。 城が書いているのは、全体が4つの部分からなる「労働組合は社員の敵」という文章です。タイトルからしてすでにいかがわしさが漂うわけですが、さて、この城がのべる論点をいちばん最初のパートからひろってみました。これだけあります。それぞれにできるだけコメントを入れてあります。 1.「派遣さんがかわいそうだから派遣なんてなくしてしまえ」 派遣切りは、企業が可能なかぎり利益確保を維持できるように、ダメージを最小限にとどめようとした行為なのです
古井戸さんからのTBで知った(参照)。 帰宅途中、赤木氏の記事をこの目でたしかめようと毎日新聞の紙面を探してみたが、みつけることがかなわなかった。だから、古井戸さんの引用によるしかないことを最初に断っておく。 赤木氏の見解に疑問を私は率直にもつ。 引用によるかぎり、赤木氏は、連合のベア要求をやり玉にあげている。この、いわば非常時に何事かという意見は案外、支持を得るかもしれない。その上、このように赤木氏が連合にむかって、明確に批判するのだから。 しかし、この赤木氏の連合にたいする批判自体、裏返しにすると、連合がベア要求したことと同じ意味をもっている。ようは、今の局面でどこに手をつけるのか、という点で氏は異議申し立てをしているわけだ。 たとえば、このように。 氏はこう主張する前提をなるほど置いているのだが、それはほとんど意味をなさない。氏によれば、その前提とは「自分たちが非正規問題の『従犯』だ
妊婦死亡「医師のモラル」 二階氏、抗議受け発言撤回 脳出血を起こした妊婦が東京都内の病院で受け入れを断られ、死亡した問題について、二階経済産業相が「医師のモラル」と発言し、医師らの団体などが反発している。二階氏は13日の参院厚生労働委員会で、経産省幹部にコメントを代読させる形で謝罪し、発言を撤回した。 二階氏は舛添厚生労働相との10日の会談で、「何よりもやっぱり医者のモラルの問題だ。(医療界に)入った以上は忙しいだの人が足りないだのは言い訳に過ぎない。しっかりしてもらわないといけない」と話した。 この発言に、勤務医らでつくる全国医師連盟は12日、「勉強不足で事実の誤認がある」と反発。日本医師会も「不用意な発言で心外。考えを改めていただきたい」との声明を出した。13日には市民団体からの抗議が寄せられた。 二階氏は同委員会に「医療に携わる皆様に誤解を与えたことをおわび申し上げ、発言を撤回します
いまの日本のマスメディアが、広告宣伝費にその経営を支えられていること、したがって、その事実があることから依頼主の大企業に頭があがらぬことにふれました。 以下は、その結果、新聞社がどのような記事をつくるのか、そのことを明瞭に示す一例だと私は思います。 こんな記事の存在を、ぬるまゆにつかってすごす日々のこんたさんからのコメントではじめて知りました。 重大なことだと思います。その記事は以下。 大阪ひき逃げ 押収車は黒のワゴンタイプ 20代従業員の所在不明 大阪市北区梅田の交差点で堺市東区の会社員、鈴木源太郎さん(30)が車にはねられ、約3キロ引きずられて死亡したひき逃げ事件で、曽根崎署捜査本部が大阪市此花区内が発見、押収したのは黒いワゴンタイプの車だったことが4日、わかった。 捜査本部は、これまでの調べや目撃証言などから、鈴木さんの遺体が見つかった福島区吉野を起点に、逃走方向とみられる同区や此花
さて、『Voice』誌は右か左かと問われれば私は即座に右だと答えるでしょうが、こんな論文を掲載する同誌の水準をまず疑いました。 貧困ビジネスという一言に惹かれて読んでみたのですが、冒頭から著者の認識は、私の言葉でいえば尋常ではありません。執筆者・城繁幸氏は格差にふれているのですが、格差問題が巷間論じられて久しいのに、この人物といえば、相当の程度、世間からずれていて、ほとんど浮世びたりというカンジなのではないか。 曰く、 格差といってもいろいろあり、地域格差や年金格差までさまざまあるものの、現在議論の中心となっているものは雇用における格差だ。きっかけは、秋葉原の事件によって非正規雇用の存在がクローズアップされたことだろう。 ですって。 読者の皆さんならお分かりのように、たとえば橘木俊詔、佐藤俊樹など諸氏が「格差」を問題にかかげて論じはじめたのは、いったいいつだったのでしょうか。この城という人
「ひげ」で人事評価マイナスは人権侵害、弁護士会が勧告 ひげを理由に人事評価をマイナスにしたのは人権侵害として、大阪弁護士会は15日、日本郵政グループの「郵便事業会社」(日本郵便)に、不利益な取り扱いをやめるよう勧告した。 同会によると、日本郵便は、日本郵政公社だった2005年以降、接客マナーのレベルをランク付けする制度を導入し、ひげを生やすことは評価の対象外とされた。 申し立てていたのは同社生野支店(旧生野郵便局)職員の中村昇さん(55)。中村さんは1989年から勤務し、90年から口ひげをたくわえている。荷物引き取りなどの仕事をしていたが、最低ランク以下の評価で「身だしなみ改善に取り組んでほしい」とされた。 同会は、<1>無精ひげではなく手入れされている<2>顧客の苦情もない――などの事実から、「評価が低いと、昇給などで不利益を受ける」として改善を求めた。(2008年7月15日21時41分
どうやら新聞メディアが、この時期に増税の旗振りに乗り出したようです。 昨日のエントリーで、「毎日」を取り上げました(参照)。続いて、今日は、「朝日」が社説で、福田首相の本音を語らせようとしています(写真)。 「毎日」は首相の消費税増税の「覚悟」を問う、そして「朝日」は本音を語れという具合に、それぞれ表現の違いはありますが、「覚悟」も「本音」も、いずれも消費税増税を前提にしたものです。 つまり、この二紙は、消費税増税の立場から、福田首相の考える増税への道筋に、あるいはその道筋以外にないという世論を、かわって構築しようとするものにほかならないと考えざるをえません。 朝日社説をみてみると、はっきりとこうのべています。 医療や介護を充実させ高齢化が進んでいけば、政府の支出も増える。一方でいくら予算の無駄を削っていっても、いずれ社会保障を支えるために増税が必要になるだろう――。そうした考え方は理解で
研修をさせようという大阪府知事の判断の前に、府の職員には「自分を律する」ことができていないという事実が先行していなければなりません。 同時に、職員が(自分を)律しえているか否かという点での橋下氏の判断の是非、これは当記事だけではあきらかではありません。橋下氏の目にとまった職員の姿勢や態度に「自分を律しえていない」ものが現にあるかもしれないし、逆に橋下氏の目を疑ってみなければならないのかもしれません。いずれにせよ、記事だけでは分からない。 「自衛隊で職員研修を」 陸自信太山駐屯地視察の橋下知事 (魚拓) 大阪府の橋下徹知事は17日、同府和泉市の陸上自衛隊信太山駐屯地を視察、「自分を律することが公務員に必要」と感想を述べ、40歳代の職員を対象に自衛隊の体験入隊を検討することを明らかにした。 橋下知事はこの日、戦闘訓練や銃剣道訓練、市街地戦闘訓練などを見学。記者会見で、「新人ではなく、40歳代く
労働者派遣法が施行されたのは1986年である。そして、規制緩和の連続のなかで派遣労働者は320万人を超えるといわれている。 そのうちの多くは、いわゆる登録型の派遣だが、彼らは不安定な雇用形態、低賃金と無権利のなかに置かれている。最低限の生活すら保障されないという事実は、たとえば彼らにネットカフェ難民という貧困を強いてきたのだ。 こうした人間をまるでモノのように使い捨てにするような雇用のあり方がいま問われている。 財界・大企業の雇用戦略が矛盾に陥っているのである。それは、キヤノンやいすゞ、コマツなどの企業が製造現場から派遣労働をなくし、直接雇用の期間社員などに転換する方針を発表したことにも端的に表れている。 いうまでもなくこれは、使い捨ての働かせ方にたいする世論の強い批判の高まりが背景にある。 それだけではなく、いわゆる2009年問題の対応に財界・大企業は迫られているからである。 直接には、
日本の医療崩壊が指摘されている。同じことがヨーロッパでも起きているらしい。今日の日本からみると、フランス、お前もかと思える、こんな書き出しではじまる。 「フランス医療制度の危機」という、『ル・モンド・ディプロマティーク』の文章だ。 フランスの病院および医療制度の危機的な現状は、偶然のなせるわざではない。原因の第一は医師不足にある。過去20年間にわたって歴代政権がひたすら推し進めた政策のせいだ。年間に養成される医師の数は8500人から3500に減った(1)。この縮小政策を提唱したのは医療エコノミストの一部と自由診療医協会である。 http://www.diplo.jp/articles08/0802.html フランスは国内総生産(GDP)の11%を医療費に費やしている。ドイツやカナダ、スイスと同等で、アメリカ(16%)より少なく、イギリス(9%)より多い。フランスの医療費の割合は今後も増大
救急医療の現状をとらえた産経新聞の連載が終わる。 【風】医療費抑制策が崩壊招く? 今回のタイトルがいわば結論だろう。 疑問符がついている。が、現状をみるかぎり疑問符なしでよさそうだ。 今回の記事は、ある開業医の意見を進行役として進められている。 この医師の意見を列記すると以下のようになる。 この間の、メディアもふくめた議論の深まりによって、おおかたコンセンサスを得ている意見だといってよい。 国が進める医療費の抑制策が、医療崩壊を推し進めているのではないでしょうか 病院の収入は減少し、全国で自治体病院が赤字で閉院に追い込まれています。この10年、給料は上がらないのに仕事は高度化されて専門性は増し、責任は増えるばかりです 先進医療は当然高度な設備を必要とします。しかし医療費の抑制で収入が減り、特に救急医療はやればやるだけ赤字が増えるのが現実です 24時間最高の医療を求めるならば、医療費が増大す
日本では国民が何らかの公的な医療保険に加入している。正確にいえば、加入することになっている。 しかし、だれもが保険に入っているというこの国民皆保険制度が、いま危機に直面している。それは、保険制度からこぼれおち、さりとて生活保護も受給していない事実上の無保険者が存在しているからである。本人の意思とは関わりなく。アメリカならいざ知らず、この日本において。 この実態に『クローズアップ現代』が迫った。そのことを当ブログでとりあげた(参照)。 日本の社会保障の根幹をなす国民健康保険。いま、貧しくて保険料を支払うことができず、医療費10割負担の「資格証明書」を交付される人が急増し、その結果、命を落とすケースが全国で相次いでいる。実は、「病気の人々は保険証を維持できる」というセーフティネットがあるにもかかわらず、それが機能していないのだ。背景には、滞納世帯が増え続ける中、「資格証明書」を積極的に交付し、
世界に冠たる日本の国民皆保険制度。だれもが同じように医療の提供を受ける枠組みをつくりえたのだから。 しかし、全国民を何らかの保険で網羅するためには、社会保険でない、それでくくられない階層を保険制度に組み込む必要が当然あった。それが国民健康保険(以下、国保)制度だった。 小規模という概念ですらくくれないような事業所で働く労働者や零細な商工業者などが加入する保険制度だ。無職の人もこれに加入する。一定規模の事業所で働く労働者は社会保険か(健保)組合保険にくくられるわけだから、この国保制度の財政基盤はもとより脆弱であったといえる。 その国保に、NHK「クローズアップ現代」(1・21放映)が焦点をあてた。題して「命が守れない ~国民健康保険・滞納急増の裏で~」。 そう。今、国保制度が、本来の加入者の健康を守る保険制度としての機能を事実上、果たせない事態に直面している。ここに迫った事情について、「クロ
11月の東京地裁判決が波紋を投げかけている。 訴訟は、保険給付が認められていない診療と保険給付の診療の双方を受けた場合に、保険給付部分の診療分も含めて全額が患者負担になるのは不当だとして、患者が国に対して給付を受ける権利があることの確認を求めたものである。同地裁の定塚誠裁判長は、「混合診療を禁止する法的な根拠がない」とのべ、原告に保険の受給権があることを認める判決を下した。 判決後、これを待っていたかのように-私にはそうみえる、政府の規制改革会議からも「混合診療の全面解禁」を求める声が強まっている。 混合診療についていま一度ふれると、現行制度は保険診療と自由診療の併存を基本的に認めていないが、混合診療は併存可能になる。医療とは、初診から治癒まで多くの診療行為で成り立っている。混合診療とは、医療をこうした一連の流れとしてとらえた場合、一定の段階の診療(行為)までは保険でカバーし、それ以上は自
「給油継続」だめなら内閣総辞職も、首相が示唆(読売新聞) 安倍首相の身の振り方は想定された枠内のものですが、日米の首脳会談をへて、はじめて自分の進退に言及したことに事の本質が現われているのではないでしょうか。 結論を先にいえば、首相のこの発言は、日本政府の米国への隷従を余すところなく示している(*)。一方で、安倍首相はアメリカからの外圧を、自民党政権保持の最後の命綱にしたといえるでしょう。 首相は8日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため訪れたオーストラリア・シドニーで、ブッシュ大統領と会談しました。ブッシュ大統領から、海上自衛隊がインド洋で実施している給油活動の継続をあらためて要請され、首相も、テロ対策特別措置法の期限切れが迫っていることから活動継続に全力を尽くすと約束しています。 参院選直後から首相は続投を言明したものの、閣僚の事務所問題、報告書修正など「政治とカネ」
市場原理主義の怖さを端的に物語る一例です。 ===== ある日本人がアメリカを訪問中に倒れ、病院に運ばれました。治療の甲斐なく約3カ月後に死亡した。 幸い、海外旅行医療保険とカード会社から合計2800万円のお金がおりました。 しかし、これが生存中に底をつき、日本でお金を工面して約500万円送金しなければならなかった。 これでも足りずに、死亡後、家族は2億数千万円の追加請求を受けたというのです。この金額に、家族は茫然自失になったといいます。 その後、アメリカの病院の依頼で、取り立て屋が通訳を連れて日本まできました。長い交渉の後、追加支払い額は1400万円程度で決着しました。 すべて合算すると最終的な支払い額は4700万円、このうち自己負担が1900万円にもなったということです。 ===== アメリカの医療が貧富の差によって内容が異なること、私的保険によって成り立っていることは承知していました
所得再分配の機能が壊れている。 所得再分配とは、分かりやすくいえば、所得の多い人から所得の低い人に富を配分する機能のことです。この間の「税制改革」で、74年当時75%だった所得税最高税率が段階的に下げられ、89年には50%、99年の定率減税実施では37%にと、74年当時の半分以下にまで下げられています。金持ち減税ということができるのではないでしょうか。一方で、消費税のウエイトは右図にみるように経年的にあがってきたのです。消費税は、消費にかけられる税金ですから、金持ちも貧乏な人も同じように消費するわけで、差があったとしても所得の差みたいに何千倍、何百倍の開きにはなりません。つまり、所得の低い人の負担率が高くなるものです。これが格差をいっそう助長する結果となっているのです。 朝日新聞「私の視点」(4・3)をみると、合田寛氏(政治経済研究所)がこの点に言及していました(以下に引用)。当ブログでも
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