サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
TGS2024
bunshun.jp
潜入取材で大事にしている「ウソをつかないこと」 ――『潜入取材、全手法』では、潜入ルポを書くうえで大事にしていることの2つ目として「ウソをつかないこと」をあげています。 横田 潜入目的でアルバイトの採用面接を受ける際に、素性を隠そうとして履歴書に偽名やウソの住所を書いたりすると、取材の成果を発表したとき、企業から私文書偽造だと言われかねないですからね。日本では潜入取材は卑怯なやり方だと批判する人も多い。だから面接時にかぎらず、ウソをついてはいけない。 潜入取材するのは、企業にとって都合が悪いこと、隠したいことを報じるためです。アマゾンに潜入したことのあるイギリスの記者は「卑怯なのは情報公開しない企業のほうで、イギリスでは潜入取材を批判する人はいない」と言っていましたね。 高齢者が1日20キロも歩いていたアマゾン ――横田さんが潜入した企業ですと、ユニクロの店舗は若い人が中心だと聞きましたが
石破茂新首相(67)が10月27日投開票の日程で行うと表明した衆院選。自民党は、昨年から今年にかけて政界を激しく揺るがせた裏金問題以降、初めて国民の審判を仰ぐことになる。 では、派閥からキックバックを…
「安全保障の問題から考えると…」名誉教授が警鐘 留学生全体の数が増えることは、国際化していることの証で、歓迎されるべき点もある。その一方で、特定の国の留学生が増え続けることに警鐘を鳴らすのが東大名誉教授の山内昌之氏である。 「東京大学は国の最先端の研究機関であり、国の安全保障に関わる研究もおこなわれています。日本を取り巻く安全保障の問題から考えると、中国人が東大を席巻し、ここまで増えているというのはリスクを懸念せざるを得ません」 山内昌之東大名誉教授 ©時事通信社 山内氏は、国際化の流れは否定しないが、バランスが重要だと提言する。 「もちろん、『日本で学びたい』という人たちの自由は尊重すべきだと思います。一方で東大には国から多額のお金が入っていることを忘れてはいけません。中国という国が軍事大国であり、日本の脅威となっていることを踏まえると、制限なく受け入れ続けるのは、国民にとって危ない事態
石破氏が代表を務める「自由民主党鳥取県第一選挙区支部」の収支報告書によれば、籔本雅巳氏が代表(当時)を務める医療法人グループ「錦秀会」から過去3年間(2012年、2014年、2017年)で計150万円の寄附を受け取っていた。 さらにこれに加え、同グループは2014年に石破氏の資金管理団体「石破茂政経懇話会」のパーティ券を30万円分購入している。何者なのか。 薮本雅巳氏(錦秀会HPより) 故・安倍晋三元首相の「悪だくみ人脈」の一人 「錦秀会は、大阪を中心に9の病院と16の介護施設を運営しています。グループの病床数は約6000で、徳洲会グループに次ぎ日本有数の規模を誇る。グループの入職式には芸能人や力士がゲストに招かれます」(社会部記者) 籔本氏の金満ぶりも有名だ。 「籔本氏はフェラーリなどの高級車を50台近くも保有するような資産家。加計学園問題で取り沙汰された加計孝太郎氏と並んで、故・安倍晋
10月1日、石破茂首相による新内閣が発足した。初入閣は13人と多いが、全員が衆議院当選5回以上、参議院当選3回以上の、いわゆる「待機組」。若手からの抜擢は見送られた。 そんな中、デジタル相として初入閣したのが、衆院東京4区の平将明氏(57)だ。政治部記者が語る。 平将明氏(公式HPより) 石破氏のLINEスタンプを作ったことも 「2005年衆院選で初当選し、現在6期目。これまで経済産業政務官や内閣府副大臣などを歴任しています。安倍晋三政権で石破氏が地方創生担当相だった頃には、内閣府副大臣だった平氏、内閣府政務官だった小泉進次郎氏が『チーム石破』として連携していたこともあった。総裁選では石破氏の推薦人に名をつらねました」 平氏は東京都生まれ。早稲田大法学部からサラリーマン生活を経て、家業である大田青果市場の仲卸会社を継いだ。東京JC理事長などを務めたあと、2005年に自民党の公募へ応募。初当
いわくつきの企業から献金を受けていた 「これまで経済産業政務官や内閣府副大臣などを歴任しています。安倍晋三政権で石破氏が地方創生担当相だった頃には、内閣府副大臣だった平氏、内閣府政務官だった小泉進次郎氏が『チーム石破』として連携していたこともあった」(政治部記者) 石破氏と平氏(平氏のFacebookより) そんな平新大臣に早くも発覚した“政治とカネ”の疑惑。平氏が代表を務める「自民党東京都第四選挙区支部」が“いわくつきの企業”から2011年から2022年までの間、献金を受けていたのである。 平将明氏(GLOBIS学び放題×知見録YouTubeチャンネルより) この企業が複数の銀行から詐取した金額は総額で11億円にも上っている。 社長が詐欺罪で摘発された企業から長年にわたり献金を受けていた平氏。政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授は「債権者から詐取したおカネが寄附され、支部に流れている
「石破茂さん、相当いろんな筋を心から恨んでいたんだね」 おいなんだあの総務大臣に村上誠一郎さん抜擢って。 よりによって、安倍晋三さんが凶弾に斃れるにあたり「国賊」発言まで踏み込み顰蹙を買った人物を政権要職の総務大臣にあてる人事って、すごくすごいな(語彙力)って思うんですよ。 それに、概ね今回の石破人事は、早期に行われるであろう衆議院の解散総選挙に向けて、重厚感と爆発力とが兼ね備えられた、実にねっとりとした質感を抱かせる代物となっています。 農水族と地方自治と慶應人脈が目立つんですが、それ以上に「石破茂さん、いままで日陰者で自民党非主流派にいたために、相当いろんな筋を心から恨んでいたんだね」っていう感じの報復人事スペシャルといったところでしょうか。 というのも、旧石破派(水月会)の解体に繋がった有力な人物が、今回ことごとく組閣や党人事から見事に追い出されているのです。 村上誠一郎氏 ©文藝春
『高市早苗氏支える“選挙の神様”の票読み「石破さんよりは議員は掌握している」』(9月26日) 投開票前日の記事だ。話しているのは選挙プランナーの藤川晋之助氏。「自身が支援する高市氏の勝利に自信を見せた」とある。藤川氏は東京都知事選で前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏の選挙参謀を務めた。 「『高市』と言うとバッシングが起きるから、みんな黙っている」 石丸氏が2位となり“石丸現象”と言われたのは記憶に新しい。藤川氏は今回石丸氏の時と同様に大手コーヒーチェーン「ドトールコーヒー」の鳥羽博道名誉会長から「高市を頼む」と要請され、支援することになったという。 藤川氏は高市氏の国会議員票について「高市さんは30って言われてるけど。『高市』と言うとバッシングが起きるから、みんな黙っている」と語る。そして「石破さんよりは議員は掌握していると私は読んでますけどね」。
臨床心理学者で『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』を上梓したばかりの東畑開人さんと、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が15万部を突破し異例のヒットとなっている書評家の三宅香帆さん。 仕事と家庭との関係、「揉める」ことの素晴らしさ、寂しさと向き合うこと……パートナーシップについて、2人が語りました。対談一部を『週刊文春WOMAN2024秋号』より抜粋・編集し、掲載します。 「中年の危機」とは「カップルの危機」である 三宅 私、『群像』で「夫婦はどこへ?」という連載をはじめたんです。親子の話はフィクションでたくさん描かれているのに、夫婦の話になると途端に少なくなると感じたことが動機でした。 河合隼雄さんが、村上春樹さんとの対談で「これからは夫婦が一番大変だと思う」というようなことをおっしゃっていました。共働きで育児も共同でやることを求められ、「対話しながらやっていきましょう」
「不祥事のデパート」と言われる日本維新の会。今度は対立候補へのスパイ疑惑という前代未聞の不祥事が明らかになった。 「後援会の作り方も教えちゃったし、エラいことですよ。一緒に終日、選挙区を回ったりもしていたので」 小誌の取材にため息をつくのは、無所属・京都4区選出の北神圭朗衆院議員(57)だ。 9月25日、日本維新の会・藤田文武幹事長は、次期衆院選で京都4区からの立候補を予定していた新人の松井春樹氏(26)の立候補辞退を正式に発表した。 松井春樹氏 ©️時事通信社 ライバル候補の事務所に潜り込んでいた 地元記者が解説する。 「松井事務所の事務局長であるK氏が、その素性を隠して北神事務所に潜り込んでいたのです。潜入は昨年末から今年6月まで、約半年間続いた。他陣営の演説をこっそり聞きに行く程度の偵察ならよくあることですが、他陣営に入り込むなんで聞いたことがない。しかも同じ選挙区で戦うライバル候補
「どうすれば20代30代に落語を聴いてもらえるんだろう」 談春 僕は落語家になって今年でちょうど40年。ということは、84年にスタートしたということで、その頃生まれた人はいま40歳。それより上の世代までは聴いてくれる人がいるんです、落語をね。でもそれよりも下の世代となるとまったく聴かれなくなっちゃう。 だから、「どうすれば20代30代に落語を聴いてもらえるんだろう」とよく考えるんです。「いいじゃねえか同世代だけ相手にしてりゃ逃げ切れるよ」「いや、だけどさ、俺の師匠は若い世代に落語をプレゼンできた人じゃない」「お前とは才能が違うよ」「わかってるけどさ。才能が違うからってうつむいて生きてんのも苦しくない? 名人ぶって」「だな」。なんて自問自答を繰り返して。 僕が談志の弟子になろうと決めたのは「芝浜」でした。夫婦の情愛を描いた人情噺。談志の定番といわれた落語です。 でもこれをいまの時代に聴いたな
2024年2月、SNSでの不適切な投稿や配信が原因で吉本興業からマネジメント契約を解消され、お笑いコンビ「プラス・マイナス」の解散にまで至った岩橋良昌さん。その背景には何があったのか。以前から公表していた強迫性障害との関係は? YouTube「たかまつななのSocial Action!」で、その本音に迫りました。(聞き手:たかまつなな/笑下村塾) 吉本興業で「プラス・マイナス」としてかつどうしていた岩橋良昌さんとたかまつななさん ――今年1月に過去にご自身が受けたパワハラ被害をXで告白し、2月にコンビ解散、退所に至りました。そもそも過去のパワハラを告発しようと思ったのはなぜですか? 岩橋 持病の強迫性障害とかチック症みたいなやつが爆発しちゃって。自暴自棄になって「死にたい」みたいになっちゃったんですよ。そしたら胸の中にある腹が立っていることを言ってからじゃないと終われないみたいな、そういう
2024年3月に放送作家を引退したのを機に、「小説SMAP」をうたった『もう明日が待っている』を刊行。SMAPの素顔を余すところなく描き出したのが鈴木おさむさんである。 テレビの世界を離れて半年。いまこそ語れる「SMAP論」を、存分に披露していただこう。今回はSMAPのリーダー、中居正広について。(全2回の1回目/後編に続く) だれよりもグループのことを考えた 中居正広さんといえば、言わずと知れたSMAPのリーダー。いつも先頭に立って明るい笑顔をふりまき、グループを引っ張っていました。同時にそんな立場だからこそ、SMAPという人気グループを維持していくためにだれよりも苦しみもがいてきたのだとも思います。 SMAPは1988年に結成、1991年にCDデビューしますが、当初は鳴かず飛ばずでした。なんとか突破口を見つけようとして、テレビのバラエティー番組へと進出します。先頭に立って切り込んでいっ
ビートルズをしのぎ全米1位の大ヒットを飛ばした人気バンドが、“あっという間に凋落”した驚きの真相【『ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか?』】 相澤冬樹のドキュメンタリー・シアター
58年前、静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑が確定した袴田巌さんの再審(やり直しの裁判)で、9月26日午後、静岡地方裁判所は無罪を言い渡した。 姉・ひで子さんの献身、死刑判決を書いた元裁判官の告白と謝罪など、袴田さんが確定死刑囚のまま釈放された2014年以降を密着取材。袴田さん自身は、“拘禁反応”とみられる症状が残る中で何を語ってきたのか。『袴田事件 神になるしかなかった男の58年』(青柳雄介著、文春新書)よりプロローグを掲載する。 ◆ ◆ ◆ 拘留生活という大きな犠牲の上で、私は何を得ようとしているか。私は今、人間としてすべての欲望を抑え、そして代わりにそれとは比べものにならない程の大きな満足感を得ようとしているのだ。(中略) さて、私も冤罪ながら死刑囚。全身にしみわたって来る悲しみにたえつつ、生きなければならない。そして死刑執行という未知のものに対するはてしない恐怖が、私の
米津玄師(よねづけんし)が出演したテレビ番組が、ここ最近立て続けに放送された。8月にリリースされたアルバム『LOST CORNER』のプロモーションや、主題歌を担当した朝の連続ドラマ小説『虎に翼』(NHK総合)関連での出演である。 これまでの米津はどちらかといえば、マスメディアへの露出を控えてきた印象がある。特にテレビ出演はほとんどなく、それだけにベールに包まれた存在だった。メディア露出の少なさは、時に陰りを帯びた歌詞も相まって米津の神秘性をさらに高めていたように思う。芸能人の多くが神秘性を剥ぎ取られるSNSの時代にあって、その存在感は今もって希少だ。 徳島県出身、33歳の米津玄師(米津玄師オフィシャルサイトより) そんな米津が続けざまにテレビに出演し、作品について、来歴について、自分自身について語った。その言葉をふりかえりながら、ドラマ『虎に翼』と米津が歌う主題歌『さよーならまたいつか!
文書が外交官のスピーチや優秀な中国人学生のレポートのような雰囲気を漂わせていることや、内容が中国外交部の記者会見内容にぴったりと一致したものであることも、こうした背景を踏まえて考えれば納得がいく。 直近の『週刊文春』記事によれば、被害男児の父親は兵庫県尼崎市出身の1986年生まれ。龍谷大学在学中、交換留学生に選ばれて上海師範大学に留学したとみられ、現地で後に男児の母となる中国人女性と交際、大学卒業後に再び上海大学で3年間学んでいる(私が在日中国人筋から聞いた未確認情報では上海師範大学の修士課程に在籍したともいう)。その後、語学力を見込まれてN社の幹部から直接スカウトされた模様だ。 過去には、被害男児の父親とほぼ同世代で同じく中国留学歴を持つ加藤嘉一氏が、中国の『人民日報』にコラムを寄稿するほどハイレベルな中国語力を獲得した例がある。学習意欲が高いまじめな人物であれば、この世代の長期留学経験
「CIAOちゅ〜る」で知られる缶詰製造大手「いなば食品」の内部通報件数がすでに200件を上回っていることが「週刊文春」の取材で分かった。 「いなば食品」といえば、今年4月に一般職で入社するはずだった新入社員の9割が内定を辞退していたこと、その背景に古い一軒家の社宅に住まわせる“ボロ家ハラスメント”があることを「週刊文春」が報道。記事は反響を呼び、いなば食品のホームページが一時繋がりにくくなる事態にまで発展した。以降、「週刊文春」では実に12回(電子版オリジナル記事を含む)にわたり、いなば食品の“衝撃的な企業体質”を報じてきた。 そして今回、判明したのが7月1日に「内部通報制度」が始まり、すでに200件以上の通報が寄せられている事実だ。運用を開始するやいなや、ある特定の人物への告発が集中したという。
事件当日は、中国で反日感情がひときわ高まる満洲事変の記念日だった。同じく歴史的にセンシティブな日である7月7日(盧溝橋事件の日)を控えた今年6月にも、江蘇省蘇州市で日本人学校のスクールバスが刃物を持つ中年の中国人男性に襲われ、中国人乗務員の女性が死亡した事件があった。短期間に類似の事件が連続した背後に、強い反日感情が関係しているのは間違いない。 9月20日、深圳日本人学校に供えられた花束 ©時事通信 いっぽう、事件は一部の中国人にも波紋を投げかけた。近年、日本には中国の強権的な体制を避けて移住してきたリベラル派の中国人知識人が増えている。彼らのグループは事件を受けて、発生翌日の19日夜に追悼集会を開くなど活発に活動。また、深圳の日本人学校前にも多数の献花が集まった。現地での献花の理由はさまざまなはずだが、近年の体制下での硬直的な愛国主義宣伝に批判的な、リベラル層の中国人たちが行動した面も大
死刑囚にいつ、執行を告知するのか。この点について、かつては執行の1~2日ほど前に告知が行われていた時代があった。執行命令が下された死刑囚に対しては「心の準備」をする時間が与えられ、死刑囚どうしの対話集会や教誨師、親族との面会も許されていたという。 1949~1955年の6年間、大阪拘置所長をつとめた玉井策郎氏の著書『死と壁』(創元社、1953年)のなかには、当時の死刑囚に対する「告知」のシーンが随所に登場する。「法相のサインから5日以内に執行」というルールはいまと変わらないが、当時の大阪拘置所は執行の前々日に、所長が死刑囚本人に告知していた。 「極楽では私の方が先輩ですからね」という最後の言葉 その死刑囚とは1946年に起きた「神戸3人組拳銃強盗殺人事件」の大谷高雄(享年38)であった。大谷死刑囚は玉井所長の「告知」に対し次のように答えている。 「大谷君、特別恩赦を願っていたけれども、残念
「android恥ずかしい」「androidいじめられる」「androidをiphoneみたいにする」――若者に人気のSNSで「Android」と検索欄に打ち込むと出てくる不穏なワードの数々。本当にAndroidスマホを使うといじめられるのか? 若者たちはAndroidスマホにどんなイメージを抱いているのか? ITジャーナリストで成蹊大学客員教授の高橋暁子氏が解説する。
「日中の架け橋になりたい」。そんな夢を語っていた商社マンの愛息を襲った44歳の男。彼を凶行に駆り立てた反日教育、ヘイト動画はいかなるものか。10歳の尊い命が犠牲となってもなお、日本は中国にNOと言えないのか。 ▶刺殺犯は無職、借金苦でブラックリスト入り ▶昆虫好き男児を喪った浙江省出身母と商社マン父の痛恨 ▶「スパイ養成機関だ」「小鬼子の首を切れ」ヘイト氾濫 「本当に中国が好きな男で日中問題にも深く関心を持っていて、正義感も強い。2010年頃、彼が上海大学に留学していたとき、中国人同士の喧嘩を止めに入り、逆にボコボコに殴られたことがあった。頭から流血して入院したそうです。それくらい彼は中国と中国人に対して、真正面から向き合ってきた。常々『日中間の架け橋になりたい』と語っていた男です。実は事件が起きた9月18日、共通の友人たちと飲んでいて、彼に電話しようとなったんです。結局、酔っぱらって電話
今、ハリウッドで“日本”が旋風を巻き起こしている。第76回エミー賞で最多の25ノミネートを記録した真田広之主演・プロデュースの『SHOGUN 将軍』、渡辺謙出演、巨匠マイケル・マンが製作総指揮に名を連ねる『TOKYO VICE』など日本を舞台にしたドラマが立て続けにヒットしている。これらの作品に共通するのが“本物志向”だ。前者は日本からわざわざ時代劇のスタッフを呼び寄せ、後者は“世界で最も撮影が難しい都市”東京でロケを敢行した。一昔前のような過剰にデフォルメした「似非(えせ)日本」ではなく、日本人が見慣れた「本当の日本」を目の肥えた海外のドラマファンが味わう時代を迎えているのだ。 そうした中で今、最もトンガった作品を送り続ける気鋭の制作スタジオ「A24」が目を付けたのも日本だった。近未来の京都を舞台にしたドラマ『サニー』(AppleTV+で配信中)。出演は西島秀俊、國村隼、YOUなど。ロボ
女性の権利向上や社会進出を求める「フェミニズム」を真正面から扱った『虎に翼』(NHK総合)は、これまでさまざまなヒロインの人生を通して、社会に「はて?」を問うてきたNHK朝ドラにおける、一つの集大成だ。だからといって、女性を優遇する物語ではない。高等試験に合格し弁護士になった寅子が「困っている方を救いつづけます。男女関係なく!」と高らかに宣言したように、男性たちの生きづらさも含め、あらゆる個人の生き方に対して目を向ける作品になっていた。 第1話で「私にはこれからしたいことを見つけたり、そのしたいことで一番を目指す権利だってある」と熱弁していた寅子(伊藤沙莉)は法律と出会う。女性の社会的地位が現在よりもずっと低かった時代に、女性法曹のパイオニアとして、最前線で道を切り開いてきたヒロインの物語が、いよいよ最終回を迎えようとしている。
「なぜ、あんな大嘘をつけるのでしょうか……。彼の人間性を心底疑います。真実を伝えるため、取材を受けることにしました」 小誌電子版(12月3日配信)が報じた立憲民主党の重徳和彦衆院議員(52)による強制わいせつ疑惑。警察の捜査を理由に取材に応じていなかった被害女性のA子さんが、初めて胸の裡(うち)を明かした。
「からゆき」とは元々、日本から海外への出稼ぎ者全体を指す、九州の一部で使われた言葉。それがいつからか、東南アジアなどの現地で娼婦として働いた女性の総称として定着した。その大半は、貧しい生活の中で親たちから売られた女性だったといわれる。密航も含め、船で海を渡った「からゆき」の総数は不明だが、数十万人とする研究者もいる。そのために各地で日本人に対する悪評が立ち、「国辱」と憤激した日本人もいた。一体、彼女たちはどのようにして海を渡ったのか。故郷をはるか離れた異郷の地で、何を目にしたのか――。 文中、現在では使われない「差別語」「不快用語」が登場する。文語体の記事などは、見出しのみ原文のまま、本文は適宜、現代文に直して整理。敬称は省略する。(全4回の1本目/つづきを読む)
話は転生するが——もとい、話を転じるが、集団意識にとって手の届く記憶の範囲で日本というエリアは、ギャップの大きな異世界との接触を二回、繰り返している。すなわち開国と敗戦である。たとえば「洋食」というカテゴリの料理は開国の産物と言えるもので、味覚と生活スタイルにおける異文化との融合は、この第一期接触を象徴する無形文化としての地位を表象上でも得ている。異世界ライトノベルの人気シリーズ『異世界食堂』では、中世風ファンタジー世界(異世界転生に限らずライトノベルの多くが世界観の基軸としてきた中世ヨーロッパ風ファンタジー世界だが、これはアマチュア作家が採用しやすいイメージ先行の世界設定であり、現実の中世ヨーロッパとは一致しないことから「小説家になろう」×ヨーロッパを組み合わせたナーロッパという蔑称もある)に住まう異世界人たちが、次元の扉を通り日本の洋食店でコロッケやビーフシチュー、エビフライ、チョコレ
大型トラックに轢かれて異世界に転生し、電車にはねられて異世界に転生し、通り魔に刺殺されて異世界に転生し、頭を打ったり、病気になったり、過労死したり、はたまた特に何もなくても転生してしまう。水洗トイレに流されたのは転生じゃなくて転移ものだったっけ。異世界転生と呼ばれる物語群は、今日も今日とて右から左へこちらからあちらへ転生者を送り出して大繁盛しているようだ。今さら説明の必要も薄いかと思われるが、異世界転生の中でも「なろう系」と称される種類の群れは、すなわち小説投稿サイトの先発「小説家になろう」において発祥し、あまたのアマチュア作家たちによって書かれ、WEB小説読者たちに読まれ、出版前からあらかじめ高い人気を得ている作品を書籍化して売るという、きわめて民主的かつ商業主義なやりかたで市場を拡大していったものだ。これは、「書籍化」や「作家」という言葉の意味さえ変容させてしまうほどの現象だったと言う
要はメディアへの介入である。新総裁が次の首相になるなら有力候補が何を考えているか、どんな人物なのかという報道が多めになるのは当然のことだ。 私は8月の当コラムで新総裁が誕生して解散総選挙をすることになった場合《自民党は今度はテレビ局に「公平中立な報道を」とけん制しまくる。お約束のこの振る舞いは今回も見どころの一つ。》と書いたが早々に的中してしまった。 自民党は2014年の衆院選の際、報道の公平性などを求める文書を在京テレビ各局に送っていた。差出人は萩生田光一筆頭副幹事長と福井照報道局長の連名。
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『文春オンライン | 週刊文春も読めるニュースサイト』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く