サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
iPhone 16
bunshun.jp
8月21日、秋のアメリカ合衆国大統領選挙に向けたシカゴでの民主党全国大会の3日目、26歳の青年桂冠詩人アマンダ・ゴーマンが新作の詩『この聖なる場』(The Sacred Scene)を披露した。それは、いま真っ二つに分断されているアメリカ国民への力強い呼びかけでもあった。今回の詩で感じられたのは、アメリカという国に対する、これまでにない彼女の危機感と決意だ。 アマンダ・ゴーマンとは何者か この若い詩人はいったい何者なのか? ここ数十年、米国の大統領就任式には詩人が登壇して詩を朗誦するという習慣がある。ゴーマンは大学を卒業してまもないわずか22歳のときに、ジョー・バイデンの大統領就任式でこの任に抜擢され、まったくの無名詩人として登場しながら、ひと晩にして世界に名を轟かせた人物である。 そのとき朗誦した『わたしたちの登る丘』という詩は、社会の断絶や戦争やウイルスの猛威を前に、アメリカという国が
兵庫県の斎藤元彦知事はなぜ辞めないのだろう? 最大の謎である。いや、辞めれば済むという話ではないのだが、例えばどういう気持ちになれば次の発言ができるのか。 『兵庫県の斎藤元彦知事、パワハラ体質問われ「過去取り戻せない」「もっといい知事に」…百条委員会の証人尋問』(読売新聞オンライン8月30日) 3月に斎藤知事をめぐる疑惑が浮上して以降、すでに2人の職員が死亡している(自死とみられる)。 そのうちの1人が、この春まで兵庫県で西播磨県民局長を務めていた男性職員のX氏だ(※以下「X氏」)。X氏は斎藤知事を告発した文書を報道機関などに送付したら寄ってたかって追い詰められ、処分された。「寄ってたかって」の部分は重要なので後半に詳しく書く。 X氏の告発には2023年11月23日に開催された阪神タイガースとオリックス・バファローズのリーグ優勝を記念したパレードもあった。文書には、兵庫県は「必要経費を補う
3月27日午前9時半ごろ。 目に力がなくやや憔悴気味の兵庫県西播磨県民局長X氏が、兵庫県庁の副知事室の前に立っていた。なぜ呼び出されたのか理解できていない様子だったが、職員の一人が持っていた盆の上に辞令が乗っていたのを見ると驚いて声を上げる。 「今日、辞令が出るのか!? 弁明の機会はないのか」 そして入室すると、片山安孝副知事から辞令を交付されたのだった。 「本日付で、西播磨県民局長の任を解き、総務部付を命ずる。今日中に西播磨県民局長室を片付け、早急に官舎から転居すること」 小誌はこの現場に居合わせたわけではない。ただ、この様子を詳細に記したメモと音声を入手したのだ。(音声はこちらの記事で公開中)
「真正保守」の再興を求めて歴史の地下水脈を辿り直す本連載では、石橋湛山に続いて、後藤田正晴とその系譜を再検討するつもりだが、今回はその助走として、一度迂回して、いまの東京の風景に目を向けてみたい。看過できない政治的な変調が起きているように感じるからである。 小池百合子知事の任期満了に伴う東京都知事選は、7月7日に投開票が行われ、現職の小池知事が3期目の当選を果たした。56人もの候補者が乱立するかつてない選挙戦であったが、蓋を開けてみれば、42%以上の得票率を得た小池知事の圧勝だったと言える。得票数では2位が前広島県安芸高田市長の石丸伸二候補、小池知事の対立候補とみなされていた前立憲民主党参議院議員の蓮舫候補は3位に終わった。 約166万票を獲得した石丸伸二氏 ©時事通信社 告示から投開票日まで17日間にわたって繰り広げられた首都決戦は、候補者をめぐるスキャンダルや、新しい形態の支援運動や、
【新連載】日米徹底ルポ「誰も知らないジャニー喜多川」 第1話 僧侶の父、アメリカでの虚実、母の早逝、和歌山への移住 お伽の島でおじさんと 「『僕は幼い頃、お城みたいなところに住んでいたんだよ。そこは親戚が持っていた島で、大きなお屋敷があって、お手伝いさんがいっぱいいて。そのお伽噺に出てくるような島で、僕は、親戚のおじさんからとても愛された。お互いに深く愛しあう日々を送ったんだ』——ジャニーは、確かにそう言いました。ジャニーズ事務所の合宿所に泊まった翌朝、NHKのレッスン場に向かう時だったと思います。首都高を走る車内には、私とジャニーだけ。ジャニーは話しながら、助手席にいた私の手を強く握ってきた。私は、『だから、ユーと僕も、僕とあのおじさんのように長く愛しあっていこうね』と、暗に求められたようで気持ちが沈んだことを憶えています」 四半世紀前の出来事をこう明かすのは、元ジャニーズJr.の大島幸
指示書の存在を報じた記事「兵庫県知事・斎藤元彦(46)の自死局長ガサ入れ指示書をスッパ抜く!」のX(旧Twitter)投稿に対し、さまざまな返信、引用での投稿が寄せられた。多く見られたのが情報源を執拗に特定しようとする緻密な調査のやり方に驚くコメントだ。 「パワハラどころじゃない」 「パワハラの疑いをかけられ、揉み消そうとする行為でパワハラを証明してしまった」 「おねだりレベルでは無い狂気を感じる」 「通報者は守らない兵庫県」 指示書に示された、県職員の調査のため幹部が職場などを突然訪れ、偶然を装い「ガサ入れ」を行うという手順。その用意周到な調査方法にも批判の声があがった。 「内部告発したらガサ入れ。 誰も内部告発できないよな」 「いやぁ~ジメジメの陰湿なんですね」 「なんかいまどきの事件とは思えない」 大阪府知事など自治体首長の経験もあり、地域政党・大阪維新の会を創設した“維新の生み
コムアイさんと太田光海さん ーーその村は、ペルーの首都リマから遠いんですか。 コムアイ 地球にこんな遠いとこあるんだー、って。 太田光海(以下、太田) リマからだと、行くのは4日かかりますね。 ーー陸路で。 コムアイ アマゾンに近い街に飛行場があって、飛行機を使えば1日短縮できて3日で行けたはずなんです。でも、滑走路がダメになっているとかで、1年以上閉まっちゃってて。 太田 それで、バスで20時間かけて移動して。 コムアイ なんかずっと山を登ってるなーと思って、やたら絶景で雲より上にいるから、ここ標高どれくらい?と聞いたら4000mくらいだって言われて。天城越えならぬアンデス越え(笑)。また山を下って砂漠っぽい街も通って。 「大変だったけど、すごく楽しかったな」「生きてる感じがした」 ーーアマゾンに向かった時は、たしか妊娠8ヶ月ですよね。体力的に大変だったのでは。 コムアイ 乗り物に座って
「クラスでボール投げをやらせると、男子でも8割くらいの子が“女の子投げ”をするのが普通です」…近年、ボールを正しく投げられない子どもたちが増えているという。ボール投げの飛距離も年々低下、いったい何が起きているのか? ジャーナリストの石井光太氏の新刊『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』(新潮社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む) なぜ「女の子投げ」する男の子が増えたのか? 写真はイメージ ©getty ◆◆◆ バンザイの姿勢をとれない 学校生活では帰宅組と学童組だけでなく、運動能力の面でも運動ができる子とそうでない子の“分断”が顕著だという。 先日、保護者向けの講演会で小学校を訪れた時、見慣れない光景に出くわした。校庭であるクラスが体育の授業でドッジボールをしていた。子どもたちの何人かが黒い防弾チョッキのようなものを上半身につけている。 最初、私は運動能力の高い子た
兵庫県総務部人事課が、斎藤元彦知事(46)の側近4人組のひとりだった元総務部長の妻(県職員)を特別に優遇する人事異動案を作成していたことが「週刊文春」の取材で分かった。 元総務部長は出向先の仙台で、総務官僚として東日本大震災の復興に従事していた当時の斎藤氏と知り合い、知事に就任した斎藤氏のもと側近として昇進を重ねた人物。県庁内で知事と側近4人組は「牛タン倶楽部」と呼ばれている。 県庁は2か月半で2人の職員が自殺した問題で紛糾中だが、人事について恣意的な異動が多発していたことが職員から相次いで指摘されており、地方公務員法上の任命権者である斎藤知事の責任も問われている。 斎藤元彦兵庫県知事 県庁担当記者が語る。 「今回の騒動は、元西播磨県民局長のX氏(故人)が3月に知事のパワハラなど7項目を告発する文書を作成したことに端を発する。県はX氏を懲戒処分とし、X氏は7月に自死。さらに告発文書内でも言
共産党の機関紙、赤旗は時に自民党議員の不正を暴き、スクープを飛ばす。8月25日付の一面にはこんな見出しが躍った。 「岸田首相が退陣表明“表紙”のすげ替えでは変わらない」 政治部記者は「これまで何度も自民の裏金事件を掘り起こした赤旗の功績は大きい」とした上で、「表紙のすげ替えでは変わらない、とは共産党も同じだろ」と苦笑いする。 2000年11月から23年あまり在任した志位和夫委員長から今年1月に田村智子氏(59)が初の女性委員長に就任。だが、志位体制と何も変わらない。最たるものが「恐怖政治」。最近も典型例があった。
〈南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな〉 NHK会長は「際番組基準に抵触する極めて深刻な事態」 22日に、NHKの稲葉延雄会長は自民党情報通信戦略調査会で陳謝し、報道陣に対し、「国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態だと受け止めている」と謝罪。 NHKの稲葉延雄会長 ©時事通信社 “不適切発言”を繰り返したA氏とは何者なのか NHKは25日になってA氏が靖国神社のニュースを読む際、〈『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた〉と、発言したことも新たに発表した。さらに、その翌日の26日にはNHK総合で5分間の謝罪番組も放送された。 A氏とは何者なのか。NHK関係者が語る。 「1975年生まれとのことで、中国の山西省出身です。日本に留学し、東京大学大学院総合文化研究科で文学修士となった。英語も流暢で、TOEICでは875点を取っていま
国土交通省が管轄し、航空管制官などを養成する日本唯一の教育訓練機関である航空保安大学校。同校で教鞭を執る40代教官の男女の「W不倫関係」を示す証拠メッセージが流出し、同校が関係者に聞き取り調査を行っていたことが「週刊文春」の取材でわかった。流出したメッセージの中には、学校施設内で不適切行為に及んでいたことを示唆する内容も含まれていた。 40代教官の男女が施設内で不適切な行為 「週刊文春」が、「教官のW不倫騒動」について学校側に問い合わせると、「当校の教官のLINEアカウントから多数の画像が投稿されたことは把握しており、関係者への聞き取りなど、事実関係の確認を行っている状況です」と回答。 小誌が問い合わせを行った後の8月27日午後、国土交通省は「職員の懲戒処分について」と題するプレスリリースを出し、同省が管轄する航空保安大学校の40代教官の男女が施設内で不適切な行為をしたとして戒告処分にした
能登半島の観光はどうなるのか。 「まずは護岸」の理由と“温泉の歴史” これまで、金沢駅の観光案内所で「ここなら大丈夫ですよ」と勧められたルートをたどってきた。 千里浜なぎさドライブウェイ(#1)を通り、羽咋(はくい)市で妙成寺などに立ち寄り(#2)、志賀(しか)町で「能登金剛」の名所・巌門(#3、#4)を訪れた。その全ての場所で観光関係者が一様に口にしていたのは「和倉温泉に泊まれないから、お客さんがうちまで足を延ばせない」という嘆きだった。 和倉温泉街(七尾市) 温泉街は七尾市の中心部から7kmほど離れた七尾湾沿いにある。確かに観光客がおらず、道路や建物の損壊も目立っていた。 とりあえず旅館の一軒を訪ねてみた。出てきた幹部社員は元気がない。 「まずは護岸です。護岸をしっかり直さないと、宿の復旧工事に進めません」と話していた。 どういうことなのか。旅館本体の工事より、護岸に先に手をつけなけれ
兵庫県西部の内陸部、神戸市から車で1時間半ほどかかる上郡町の林間に、西播磨県民局は置かれている。 3月25日、未明からの小雨でひんやりと湿った庁舎に、ある“指示書”を手にした兵庫県副知事・片山安孝の姿があった。 県ナンバーツーの突然の来訪に驚く職員らを尻目に、副知事は県民局長室で部屋の主、X氏と対面する。 午前10時45分。 長時間の尋問が始まった。
日本は麺食文化のある国であり、製麺屋が多数存在している。乾麺やインスタント麺を作る製麺屋、そうめん専門、一般家庭向けに大規模に小売りする製麺屋、家族経営で細々と小売りする街の製麺屋......。そして、中には立ち食いそば屋に卸売りしている中堅の業務用製麺屋というのもある。 今回は立ち食いそば屋の業務用麺類製造卸として有名な「むらめん株式会社」を訪問し、その知られざる姿を少しだけ見てみようという企画である。個人的には長年取材したいと考えていた会社である。 創業当時の村井製麺所 写真提供=むらめん株式会社 創業76年の「むらめん」は東京一円の立ち食いそば屋を席巻している 「むらめん」は昭和23(1948)年、愛知県岡崎市で製粉製麺工場を創設することから始まった。昭和35(1960)年7月に東京都世田谷区にて「有限会社むらい麺店」を設立し、手打うどんを中心に製造販売。昭和50(1975)年7月に
12人が乱立し、思いがけず大変なことになってしまった自民党総裁選。「自らが出馬意思の表明を行った(ことが報じられた)順」で、前編では小林鷹之さん、青山繁晴さん、高市早苗さん、上川陽子さん、石破茂さんまで紹介してきました。 後編は、まさかの本命になりつつある小泉進次郎さんからです。 「人気あるし真面目だし毛並みもいいんだけど能力的に全く未知数」小泉進次郎(43歳) 小泉進次郎 ©文藝春秋 いつかは勝負をかけてくるはずのプリンス、どうも出馬含みの話が出てきて踏ん切りがついた模様です。出馬方針が明らかになれば推薦議員20名のハードルも楽勝でクリアになるとしつつも、なぜか本人が電話かけて推薦人集めをしているご様子。 「まだ推薦人集まり切っていないので、先生にもぜひご協力をお願いします」と下手に出る作戦なのでしょうが、さすがに海千山千の先生方は「出馬表明後に議員票をお願いするより出馬前に一本電話を入
日頃あれだけ岸田文雄批判で『増税メガネ』やら『検討使』やらとさんざん揶揄してきたメディアさんサイドも、いざ岸田さんが辞めるとなるとしおらしく「でも、やっぱり岸田文雄っていろいろ頑張ってたよな。あれもこれも実現したし」って言い始める始末。いや、いま褒めるんなら在任中にもっとちゃんと評価してあげろよな。 総裁選への不出馬を表明した岸田文雄首相 ©時事通信社 なもんで、完全な追い込まれ辞任にはならず、総裁任期満了での勇退となった岸田文雄さんは、まだ67歳の「若い元総理」として、自由民主党がこれからなんかあったときにまた登板できる人材ストックとして鎮座ましますことになります。その点でも、引き際が潔かったのは岸田文雄一流の美学だったと言えましょう。 情勢としては、小泉進次郎さんの出馬表明で一気に小泉本命に。マジかよぉー。確かに43歳で若いし刷新感はあるけど、真面目で誠実な人柄はともかく能力には疑問符
お約束といえばこの時期は候補者や政策が出そろう前に「次の首相にふさわしい人」という世論調査の結果を新聞が発表する。謎の人気投票をして興行を盛り上げる。新聞は社説では政策論争をと書くが、政治部記者は権力闘争が嬉しくてたまらない。 大きな興行をするときは大きな嘘が必要なのである さて総裁選は「興行」と述べたが、大事なのは売り文句だ。どれだけデカいことを言えるかに尽きる。東京五輪を思い出してほしい。招致委員会は国際オリンピック委員会(IOC)に提出した立候補ファイルで次のようにプレゼンしていた。 「五輪が開催される東京の夏は温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候です」 海外メディアからは「うそつき」とツッコまれていたが、大きな興行をするときは大きな嘘が必要なのである。事実、東京五輪は招致に成功できたから大きな嘘、いや、夢のような言葉は有効なのだ。 では今回の自民党
ちゃんと明かりがともっているし、なんだかんだと行き交う人も多い。小さな丘を抜けて横浜駅近くの市街地から反町方面を結んでくれる遊歩道トンネルは、近道として地元の人にも重宝されているようだ。 トンネルを抜けると大ターミナル横浜駅がすぐそこに ちなみにこのトンネル、現役時代は複線用のトンネルだった。だから、遊歩道になるにあたって少し幅を縮める改修工事をしたのだとか。保安上の理由からか、通行できる時間は午後9時半までに制限されているのもポイント。 それはまあ、中に入ると薄暗いトンネル、真夜中も通れると、何が起こるかわかりませんからね……。 トンネルを抜けた先の高架跡(左手)には、道路を隔ててJRと京急線(右奥)がやってくる トンネルを抜けて旧東海道を渡ると、すぐに左手からJR線の線路がやってきて、横浜駅は目の前だ。 東横線の横浜駅は、JR線と西口の駅前広場(と駅ビル)の間にぎゅっと押し込まれていた
いまではお馴染み「元町・中華街行き」だが... 渋谷駅を出発した東横線は、目黒川を渡って中目黒、学芸大学や都立大学を経て、自由が丘は大井町線と交差するターミナル。 田園調布駅では目黒線、多摩川駅では東急多摩川線と接続し、多摩川を渡ると武蔵小杉のタワマン群が見えてくる。日吉はいわずと知れた慶應義塾大学の門前駅だ。 かつては温泉があった綱島駅を過ぎると鶴見川を渡り、東海道新幹線と交差すると横浜線と接続する菊名駅。以後、横浜市郊外の住宅地の中を走って横浜駅に向かう。 ここからは地下を走ってみなとみらい地区へ。馬車道や日本大通りといった、幕末以来の港町・横浜の中心だったエリアを東に走り、終点の元町・中華街駅へ。北にはマリンタワーに山下公園、西側には駅名の通りの横浜中華街が広がる終点のターミナルである。 終点「元町・中華街」にある横浜中華街は観光客でにぎわう ©時事通信 正しくは横浜〜元町・中華街間
共犯の実名が公表 事件に動きがあったのは8月2日。旭川地検は内田の共犯として逮捕された小西の氏名を公表し、殺人などの罪で起訴した。小西は事件当時19歳。改正少年法で、起訴後の実名報道が可能な「特定少年」にあたり、実名を公表するのは北海道内では初めてだった。全国紙社会部記者が解説する。 「起訴状などによると、4月18日深夜~19日未明、小西は内田らと共謀して留萌市内から女子高生の村山月(るな)さんを車で連れ去り、顔面を殴るなどして暴行。その後、神居大橋の欄干に座らせ『落ちろ』『死ねや』などと罵り、川に落下させて死亡させました」
現在94歳。ドキュメンタリー界の巨匠の好奇心と行動力はまったく衰えていない。『パリ・オペラ座のすべて』、『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』など、アメリカからヨーロッパまで様々な場所や組織にカメラを向け、数々の傑作ドキュメンタリーを手掛けてきたフレデリック・ワイズマン監督。 新作『至福のレストラン 三つ星トロワグロ』で彼がカメラを向けたのは、フランス中部にある三つ星レストラン〈トロワグロ〉。4世代に渡り家族経営を続け、55年間星を維持してきたこのレストランは、世界中から美食家たちが通う名店。240分という長大な時間のなかで、人々を魅了する美しく荘厳な料理が次々に映され、それを作りあげる人々の仕事、そして店に通う常連客たちとの交流が描かれる。
合宿では朝7時に起きて昼を挟んで8時間ほど練習し、22時には寝るというバレーボール漬けの生活。しかし夕食を終えて女子マネージャーたちが入浴しているところを、当時1年生だったA男にスマホで側面から撮影されたという。 合宿所は木造の古い建物で、風呂は男性用と女性用が壁で区切られているだけで上部がつながっており、長身男性が背伸びすれば壁の上からスマホを差し出すことができる構造だった。しかし、娘たちはそうした構造に全然気づいていなかったという。 写真はイメージです ©AFLO 「盗撮はバレー部ほぼ全員が知っている。証言をしてくれる部員もいる」 入浴時間がバラバラなため盗撮が行われた時に現場にいた男子部員の人数は定かではないが、少なくとも複数名が写真を見て、盗撮があったこと自体は2名を除く男子部員全員が知っていたという。さらに、5人ほどのLINEグループでも写真が共有されていた……。 盗撮被害が発覚
兵庫県で2か月半の間に2人の職員が自殺した問題を巡り、批判にさらされている斎藤元彦知事(46)。「週刊文春」は、斎藤氏のパワハラなどを告発する文書を作成した県職員X氏(故人)に対し、県側が行っていた事情聴取の音声を入手した。(音声全編はこちらの記事で公開中) 音声には、斎藤知事の指示を受けた片山安孝副知事(当時)が「なんでそれを知っとるんやって聞きよんやろが!」などとX氏を強い口調で詰問する生々しい様子が録音されている。X氏はこの聴取を受けた約3か月後の7月7日、「死をもって抗議する」とのメッセージを遺して自殺した。
世の中には、解決に至っていない犯罪が存在する。俗に言う「未解決事件」である。 何の手がかりもないまま何年も経過したり、公訴時効を迎えて迷宮入りになったりしたケースも少なくない。しかし、ふとした出来事が、未解決だった難事件を一気に解明に向かわせることも時として起こり得る。捜査関係者の執念なのか、あるいは天の配剤か。 意外なきっかけで真相が明らかになった“元・未解決事件”を追う。 石川千佳子さん ©共同通信社 小学校は夏休み中とはいえ、公立学校の教員は地方公務員なので、実際に休みが取れるのは、「夏季特別休暇」の5日間だけ。出勤してこない石川さんを心配した同校の校長は、彼女が一人暮らしするアパートに電話したものの応答がない。ちょうどお盆なので帰省した可能性もある。校長は北海道小樽市の石川さんの実家に連絡を取ったが、やはりそちらにも連絡は入っていないという。 この夏休み期間、石川さんは7月末から8
兵庫県で2か月半の間に2人の職員が自殺した問題を巡り、批判にさらされている斎藤元彦知事(46)。「週刊文春」は、斎藤氏のパワハラなどを告発する文書を作成した県職員X氏(故人)に対し、県側が行っていた事情聴取の音声を入手した。 【テキストの記事はこちら】
足立区の小学校教諭・石川千佳子さん(当時29歳)が行方不明になってから26年。彼女を殺害した男が名乗り出て、石川さんの遺体も発見された。しかし、すでに公訴時効が成立しており、男を殺人罪で起訴することはできない。このままでは犯人の逃げ得となる可能性もあったが……。 写真はイメージです ©AFLO 石川さんの遺族は黙って泣き寝入りすることはなかった。男に対して逸失利益等及び原告らの慰謝料等の支払を求め、請求総額およそ1億8000万円の民事訴訟を起こしたのである。補償金が欲しいわけではない、あくまで男に社会的な制裁を与えることを求めた決断だったろう。 「殺人」の損害賠償が地裁では認められなかったが、高裁で一転 不法行為(殺害)に基づく損害賠償請求権は20年で消失するものだが、その20年をいつから起算するかが裁判では焦点となった。男が石川さんを殺害し、死体を遺棄した時点から計算すれば、26年も
《兵庫県知事パワハラ疑惑に新展開》自殺職員が詰問される“証拠音声”を入手!「なんでそれを知っとるんやって聞きよんやろが!」知事側近が高圧取り調べ…《斎藤元彦知事は公開拒否》
パリ五輪・スポーツクライミング女子複合で4位となった森秋彩(もりあい・20)。メダルは逃したものの、リード種目で全体最高点をたたき出し、その粘り強い登りに観衆が沸いた。 一方で、154cmの森が高い位置のホールドを掴み切れず、0点に終わった課題があったことについては「不公平」などと批判の声も挙がっている。彼女のクライミングの“本当の強さ”、4年後に起こりうる“ある変化”とは……? 2013年からスポーツクライミングの取材を続ける津金壱郎氏が読み解く。(#1を読む) ◇◇◇ パリ五輪スポーツクライミング女子複合で4位だった森秋彩 ©JMPA リード1位で存在感を示した 五輪初出場の森は、準決勝を20選手中4位の成績で通過すると、8選手で争った決勝ではボルダー7位、リード1位で総合4位。メダルには届かなかったものの、リードでは完登に迫るクライミングで、五輪連覇を達成した“女王”ヤンヤ・ガンブレ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『文春オンライン | 週刊文春も読めるニュースサイト』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く