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パリ五輪
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先日驚いたのは、Xに投稿された次のポストだ。は???なんで萩生田2728万円が優勝パレードの車に乗ってんの???????(後援会長なのは知ってる) 大相撲名古屋場所で優勝した横綱・照ノ富士の優勝パレー…
『2028年 街から書店が消える日 ~本屋再生!識者30人からのメッセージ~』(小島俊一 著)プレジデント社 書店の危機をめぐる報道が絶えない。全国各地で廃業する店が相次ぐだけでなく、政府が本格的に書店支援に乗り出すことが喧伝され、直木賞作家の運営する「シェア型書店」に注目が集まったりもしている。 しかし書店危機の問題は業界の複雑な商慣習がからんでおり、外からは本質が見極めにくい。いったいなぜ書店は消えていくのか。 2028年というそれほど遠くない未来に「街から書店が消える」。そんなショッキングな仮説を提示する本書は、大手出版取次で営業部長を務め、地方書店の経営改革に携わったこともある経営コンサルタントによる警世の書だ。 書店人によって書かれた本がこのところ増えているが、それらと本書が一線を画するのは徹頭徹尾ビジネスの話、しかも現場から聞こえてくる声に軸足を置いている点にある。出版文化をめ
「お母さん お父さんへ これを読んでいるという事は、私が死んだって事ですね」――2018年8月に電車にその身を投げ、亡くなった永石陽菜(当時13歳)さん。中学2年生の彼女を何がそこまで追い詰めたのか? そして残された遺族の思いとは? ジャーナリストの高木瑞穂氏と、YouTubeを中心に活躍するドキュメンタリー班「日影のこえ」による新刊『事件の涙 犯罪加害者・被害者遺族の声なき声を拾い集めて』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む) 2018年8月28日、駅のホームから線路内へ飛び込み自殺を図ったのは永石陽菜(当時13歳)、中学2年生の少女だった。 陽菜の友人(19歳)は、この日を忘れもしない。 「たまたまバイトの帰りで、車でお母さんが迎えに来て、車に乗ったとき陽菜ちゃんが飛び込み自殺で亡くなったって聞いて。正直、半分嘘だと思っていて、状況がつかめなくて」 2歳年
桜蔭高校→慶應医学部→モルガン・スタンレー……。まさに“超エリート”といえる経歴を持ちながら、年収や地位を捨てて南房総に移住したくるみさん(24)の人生は、SNSでたびたび話題になっている。 「平均年収2000万」と言われる会社を辞め、20歳で結婚した夫と長男の家族3人で“年間100万円未満の生活”をするようになるまでに、一体何があったのか? 彼女が「エリートコース」から外れたことを後悔しなかった理由とは。(全3回の2回目/続きを読む) ◆◆◆ 医学部中退後、ヘッドハンターの紹介で外資系投資銀行と五大証券から内定 ――慶應義塾大学医学部を中退後、外資系金融大手のモルガン・スタンレーに入社されたそうですが、どのようにして採用に至ったのでしょうか。 くるみさん(以降、くるみ) Twitter(現:X)に、「証券系に興味ありませんか」というDMが来たので返信してみたら、ヘッドハンターを紹介しても
(右から)くるみさんとトマトさん ――結婚に至った経緯は? くるみ 慶應大学の医学部を中退した後、モルガン・スタンレーに入る前に不動産会社で働いていたんですけど、転職を考えて会社をやめていたので、名前を変えるんだったら今が合理的かなと思って。 ――籍を入れない選択肢もあったと思うのですが、あえて結婚を選んだのはなぜ? くるみ 結婚した方が日本の制度的にメリットが多いのと、私は苗字にこだわりがなかった一方で、トマトの方は苗字にアイデンティティがあったので、夫の方に合わせればいいかなって。 両親は学生結婚に反対 ――プロポーズもくるみさんから? くるみ プロポーズと言えるのかって感じですけど、「会社入ってから途中で名前変えるの面倒だから、今のタイミングで籍入れちゃわない?」みたいな、全然ロマンチックじゃないやつです(笑)。
「死刑囚って言うなっ!」4人が死亡した和歌山毒物カレー事件・林眞須美(63)が、長男に投げかけた“言葉の真意”〈映画『マミー』〉 相澤冬樹のドキュメンタリー・シアター
夏とは思えない涼しさの勝浦に移住 ――育児のために勝浦に引っ越しをされたそうで。 くるみさん(以降、くるみ) 移住先の候補地の中で、勝浦が一番、夏が涼しかったんです。夫のトマトはすごい暑がりなんで、その意味でもいいなと思って。でも、最初は夫にすごい反対されたんですけど。 (左から)くるみさんとトマトさん ――トマトさんは移住に後ろ向きだったんですか。 トマトさん(以降、トマト) 僕はもともと安定志向なので、ずっと生まれ育った場所で暮らしていきたいと思ってたんです。 でも結局、くるみの提案に乗ってみると面白いし、それもいいかな、と思えるようになっていった感じです。 くるみ 私が生活を定期的に変えたがるから、それに合わせてくれてる感じだよね。 生活費は3人で月6万7000円 ――くるみさんは23歳でほぼリタイア生活ができているそうですが、収入と支出含め、どんな風に生活を? くるみ この前ちょう
東京都知事選(7月7日投開票)で2位となる約165万票を獲得し、今後の動向が注目されている石丸伸二前安芸高田市長(41)が、ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(75)と、都知事選後に“極秘会談”していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。 会談に同席した第二電電(現KDDI)共同創業者の千本倖生氏(81)らが事実関係を認めた。
冷凍うどんで有名なテーブルマークのホームページに「東京うどん日和」という企画があります。冷凍うどんにとことんこだわるテーブルマークが、東京のうどん文化そのものを盛り上げようと、都内の美味しいお店を紹介するページで、2011年に始まって以来13年、90店舗360種類ものうどんを食べ歩いて紹介している、もはや東京のうどんデータベースと言えるほどの情報量をもつページです。 ここで初めて公表するのですが、実はこの記事、すべて僕小宮山雄飛が(覆面で)食べ歩いて書いたものなんです! そんな僕が、90店舗訪れた中でも、今おすすめするお店をご紹介します。(※各店のメニューや価格などは取材時/更新時のもので、現在とは異なる場合があります)
平出和也さんと中島健郎さんが「世界中の登山家の憧れだった」理由 「誰もやっていないこと」を何度も成し遂げた2人が挑んだ人類未踏の“最難関ルート”とは《K2で遭難、救助は打ち切りに…》
保険金が隊員たちの“小遣い”として気軽に申請 陸自関係者が証言する。 「独身の自衛隊員は、駐屯地内の寮に住んでいることが多い。風邪や病気になった場合、医師が駐屯地に常駐していなければ、駐屯地外の民間病院で診断を受けます。例えばインフルエンザと診断されれば、病院のベッドではなく寮の個室で隔離・療養となることがある。この場合、富国生命だけに『みなし入院』として保険金を支払う独自の仕組みがあります。この仕組みを悪用するケースが相次いだのです」 この「みなし入院」を証明する重要書類が「隔離証明書」だ。「週刊文春」は、ある駐屯地で実際に提出された隔離証明書を入手。この文書からは、自衛隊による杜撰な保険金申請の取り扱いと、保険金が隊員たちの“小遣い”として気軽に申請されている実態が浮かび上がってきた――。
1997年に現役引退した“ギャオス内藤”こと内藤尚行氏 ©時事通信社 球団には1円も入金されていなかった 事態が発覚したのは、参加した講師からの訴えだった。 「野球教室のあと村中コーチから球団側に『(球団営業部で次長の)Aさんに何度も講師代が振り込まれていないと催促したが対応してくれない』と申告があった。球団は、その教室があったことも知らず、契約書もなければ稟議書もなかったことで、“闇営業”だったことが発覚したのです」(同前) 主催したスポンサー企業は仲介した代理店に開催費を支払ったものの、球団には1円も入金されていなかった。さらに球団が調査を進めるとA氏がかかわっている別の闇野球教室の存在も発覚した。
今回の都知事選で大躍進を遂げ、今や時の人となった石丸氏。そんな気鋭の政治家に強い関心を示したのが、日本を代表する超大物経営者だ。2人は7月下旬、共通の知人が仲介する形で秘密裡に対面を果たすのだが――。 7月22日の昼下がり、銀座・並木通り沿いの商業ビルの最上階にある豪奢なサロン。絨毯張りのフロアには重厚な深紅の丸テーブルが2つ、その周りに大きな革張りのソファが並ぶ。 部屋の奥に座っているのは、サロンの主、ドトールコーヒー創業者の鳥(とり)羽(ば)博道氏(86)。その横には、KDDIの前身、第二電電共同創業者の千本(せんもと)倖(さち)生(お)氏(81)が腰掛ける。
アベノミクスのブレーンとして知られる経済学者の浜田宏一氏。その活躍の裏側で長らく躁うつ病に苦しんできた。さらに回復の途上、実の息子を自死で亡くす。人生とは何か? ともにアメリカで活躍するハーバード大学医学部准教授で小児精神科医の内田舞氏を聞き手に、その波乱に満ちた半生を語る。7月19日に発売になった『うつを生きる 精神科医と患者の対話』(文春新書)から、精神医学と経済学の相似性について語られた箇所から一部抜粋してお届けします。(全4回の4回目/最初から読む) ◆◆◆ アベノミクスが実現したこと、やり残したこと 浜田 さて、戦後の歴史を見ると、円安だった時期のほうが日本経済は生き生きとしていた。円安でエズラ・ヴォ―ゲルから「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とおそらく揶揄をも含めて言われていた日本の成長経路は、日本の貿易相手、欧米の産業にとってはハンディがきつすぎたと思います。そこで円高を是正し
「それまでの人生分以上の性交をした 」と語る選手も 配布がはじまったのは、1998年ソウル五輪とされる。その後、7万個を用意しても足りなくなった2000年シドニー五輪以来、配布数は10万をこえるようになった。 公式的に、避妊具は啓発用だ。世界中の選手がコンドームを持って帰れば性感染症防止精神が広まるというわけだ。しかし、選手の性行為用だとする証言も出てきている。前出の金メダリストは語る。「IOCは認めないけど、事実だから隠さないよ。じゃないとあんな大量のコンドーム配らない」 。1992年バルセロナの2週間で「それまでの人生分以上の性交をした」と告白する英卓球選手マシュー・サイドにいたっては、五輪を「セックスフェスティバル」と表現した。 「選手の70~75%はオリンピックで関係を持っているだろう」 。こう語ったのは、6つの金メダルに輝いた米水泳選手ライアン・ロクテ。同じく金メダリストである米
西播磨県民局長のX氏が斎藤知事のパワハラなどの7項目にわたる疑惑を告発し、その後死亡した一連の問題について取材を続けている「週刊文春」のK記者が解説する。 「斎藤知事の関連政治団体として『さいとう元彦後援会』と『ひょうごを前に進める会』という2つの団体があるのですが、政治資金収支報告書によると、知事に当選した2021年に両団体の経常経費の項目について、それぞれ約490万円と約410万円、合計約900万円が事務所費として計上されているのです。 当時はどちらの団体も代表者は知事のお父さんで、『主たる事務所』の所在地というのも、当時はともにお父さんの家、つまり斎藤知事の実家だったんです。そうすると、900万円もの事務所費というのは、ちょっと高すぎないか」 果たして本当に900万円の経費がかかっていたのか――。斎藤知事の代理人に尋ねると、返ってきたのは“釈然としない回答”だった。 「一回目の答えと
世界的な人気を誇るアメリカのオートバイメーカー「ハーレーダビッドソン」の日本法人「ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)」のディーラーで「自社登録」や「業販」といった正規ディーラー契約上の禁止行為が相次いでいることを受け、日本を含むアジア太平洋地域を管轄する「ハーレーダビッドソンアジアパシフィック(HDAP)」が調査に乗り出していたことが「週刊文春」の取材で分かった。
「阪神・オリックス優勝パレード担当 兵庫県元課長が死亡 告発文で『疲労し療養中』と記載 斎藤知事が公表」(毎日放送7月25日) 《兵庫県の斎藤知事を告発した文書で、阪神・オリックスの優勝パレードの業務で疲弊し療養中と記載されていた元課長の男性(53)が、今年4月に死亡していたことがわかりました。》 ここで言う「斎藤知事を告発した文書」とは、この春まで兵庫県で西播磨県民局長を務めていた60歳の男性職員(以下X氏)による文書のことだ。 X氏は3月中旬、知事による部下へのパワハラや視察先企業からの贈答品の受け取りなど7項目の疑惑を指摘した文書を、一部の報道機関や県議に送付。県はX氏が文書作成者だと断定し、X氏の公用PCを押収した。 その2日後、斎藤知事は定例会見で「業務時間中に『うそ八百』を含め、文書を作って流す行為は公務員として失格だ」と述べた。県はX氏を停職3カ月の懲戒処分にした。 7月12
昨年2月25日にNHK-Eテレで放送された「ETV特集 ルポ死亡退院 ~精神医療・闇の実態~」。2023年のテレビで最も優れたスクープ報道として高く評価された。日本新聞協会賞、放送人の会グランプリ、石橋湛山早稲田ジャーナリズム大賞、貧困ジャーナリズム大賞など主だった賞の最高賞を受賞した。 東京・八王子市にある民間の精神科病院・滝山病院。精神科のほかに内科も併設し、人工透析治療などができるため、精神疾患に加えて腎疾患などを抱える合併症の患者が他の病院からも送り込まれてくる。そこではベッドに寝たきりの高齢患者を看護師らが問答無用で殴る、叩く、つねる、蹴る。暴力や虐待が日常茶飯事。ベッドに縛り付ける身体拘禁も日常化。入手した資料で入院患者の約8割が死亡して退院。いったん入院すると死亡しない限りは退院できないというおぞましい実態、“死亡退院”の現実があった。 「このままでは殺される……。どうか助け
東京・八王子市にある民間の精神科病院・滝山病院。精神科のほかに内科も併設し、人工透析治療などができるため、精神疾患に加えて腎疾患などを抱える合併症の患者が他の病院からも送り込まれてくる。そこではベッドに寝たきりの高齢患者を看護師らが問答無用で殴る、叩く、つねる、蹴る。暴力や虐待が日常茶飯事。ベッドに縛り付ける身体拘禁も日常化。入手した資料で入院患者の約8割が死亡して退院。いったん入院すると死亡しない限りは退院できないというおぞましい実態、“死亡退院”の現実について、NHK-Eテレ・6月29日放送の「ETV特集 死亡退院 さらなる闇」が続報した。(全2回の2回目/前編を読む) 死亡診断書。朝倉院長の指示で「急性心筋梗塞」という診断名に(ETV「死亡退院 さらなる闇」より) ◆ ◆ ◆ 「お金にもなる。お金取れるでしょ」 院長が率先する患者への過剰な医療行為をスタッフは「濃厚治療」という隠語で
裁判員が「社会のセーフティネットがあれば違った人生を送っていたはずだ」と語り、現場の捜査員が彼の生い立ちを知り「彼も被害者」と匿名でコメントを寄せる異例の事態…。高齢者2人を殺害したにもかかわらず、「前橋高齢者強盗殺人事件」犯人男(当時26歳)に同情が集まったのはなぜか? 事件後の加害者や、その家族を追った高木瑞穂氏と、YouTubeを中心に活躍するドキュメンタリー班「日影のこえ」による新刊『事件の涙 犯罪加害者・被害者遺族の声なき声を拾い集めて』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む) 土屋和也。生活保護を受けていた20代前半、就職すべく履歴書に貼った写真(写真:筆者提供) ◆◆◆ 殺人犯に同情の眼差しが向けられる裁判 和也の存在を初めて知ったのは、2014年11月と12月、前橋市内で起きた2件の強盗殺人事件の容疑者として和也が逮捕されたことを報じる、新聞の片
越境進学で受けたバッシング ――静岡県立清水東高等学校には越境進学しましたが、そこまでしても入りたかったわけですよね。 武田修宏(以下、武田) 全国高等学校サッカー選手権大会で清水東高校の優勝を見て、「すげえ、絶対にここに行くんだ」と思ったんですよ。清水東高は進学校で、そこも「文武両道、かっこいい」って。 ――でも、越境進学したことでバッシングが。 武田 当時は、「浜松で育ったら浜松」って考えだったから。学区を越えて清水東に行くのって、あんまりいいことではなかったんですよ。静岡は西部とか中部とか、ライバル同士で火花をちらしてたんです。浜松、清水、藤枝あたりはバチバチだったけど、それがあったから強くなっていったんでね。 浜松から清水に行っちゃったら、浜松の人たちは、そりゃあ気分がよくないわけですよ。「浜松で育って、浜松の小学校、中学校に通ったのに、なんでライバルの清水に行くんだ」っていうね。
Jリーガー時代、凄まじい人気で“いわれのない話”も ――武田さんは、陽キャであることでも人気が高かったですよね。1993年のワールドカップ・アメリカ大会のアジア最終予選となった対イラク戦、いわゆる“ドーハの悲劇”で日本代表チームが沈痛な面持ちで帰りの飛行機に乗る中、武田さんはCAたちをナンパしていたそうですけど。 武田修宏(以下、武田) それ、ラモス(瑠偉)さんが面白おかしくテレビで話して、ネットニュースになっちゃったんですよ。 当時のヴェルディって、めちゃくちゃ実力があって、有名だった。だから、こちらからだけじゃなくて、女性のほうからも寄ってきてくれた時代だったんです。普通に国内線に乗ってるだけで、電話番号を渡してくれる時もありました。 ドーハの帰りの飛行機って、当然チャーター便じゃないですか。しかも乗ってるのは、日本代表ですよ。「今度、飲みに行きましょう」ってなりますよ。 現役時代は甘
「今まで生きてきた中で、一番幸せです」 1992年のバルセロナ五輪。当時14歳の少女の言葉に、日本中が沸いた。競泳の史上最年少金メダリストである、岩崎恭子さん(46)。世間が興奮に包まれる一方で、本人はどう感じていたのか? あらためて話を聞いた。(全3回の1回目/つづきを読む) 未だに覚えていただいてありがたい ――五輪シーズンになると風物詩のように、「今まで生きてきた中で、一番幸せです」という言葉が紹介されます。32年経っても変わらず伝えられることをご本人はどう思っているんですか。 岩崎恭子さん(以下、岩崎) ありがたいですよ。これまで競泳だけでなく、五輪で活躍した選手はたくさんいるのに、未だに覚えていただいているんですから。でも、時には、「岩崎宏美ちゃん」と呼ばれたりもしますが(笑)。「人生で一番幸せ」と言ったよね、と確認されるので、やっぱり覚えていただいているんだな、って。幸せなこと
「今まで生きてきた中で、一番幸せです」 1992年のバルセロナ五輪。当時14歳の少女の言葉に、日本中が沸いた。競泳の史上最年少メダリストである、岩崎恭子さん(46)。その人生は、金メダルを獲った日を境に一変したという。 突然注目されたことによる強いストレスから、記憶障害に。「金メダルなんて獲らなきゃよかった」と後悔する日々がつづいた。そこからどのようにアトランタ五輪出場を果たしたのか? そして着衣泳の普及に努める現在について、岩崎さんに聞いた。(全3回の2回目/つづきを読む) ©深野未季/文藝春秋 ◆ ◆ ◆ 「13歳の時の自分に戻ればいいんだ」苦境から立ち直ったきっかけ ――解離性健忘(心的外傷やストレスによって引き起こされる記憶障害のこと)を発症するほどの強いストレスはいつごろまで続きましたか。 岩崎恭子さん(以下、岩崎) 高1ぐらいまでですね。バルセロナ直後は過大な注目がストレスにな
ジャーナリストの中原一歩氏が出版した『小山田圭吾 炎上の「嘘」』には、小山田氏が「人生で精神的に一番辛い期間だった」と語る“空白の5日間”が克明に描かれている。あの時、本当は何が起きていたのか、小山田氏本人に話を聞いた。 東京オリンピックの開幕を4日後に控えた2021年7月19日、開会式の音楽を担当していた小山田圭吾氏が辞任を発表した。 4日前の15日からインターネット上で、過去に音楽誌やサブカルチャー誌のインタビュー記事に掲載された学生時代のイジメについての発言をきっかけに炎上状態となり、小山田氏の所属事務所には殺害予告まで届く事態に――。 ©文藝春秋 撮影・三宅史郎 ▼▼▼ ――3年前の東京オリンピックで、開会式直前に小山田さんが辞任したのは本当に衝撃的でした。あの時、小山田さん自身には何が起きていたんでしょう。 小山田 開会式のスタッフとして名前が発表された次の日でした。僕は昼からバ
『点と線』や『ゼロの焦点』『砂の器』といった長編推理小説によって国民的作家の地位を築いた松本清張は、もちろん短編も名作の宝庫。数百作に及ぶ清張短編の中からミステリ界の旗手二人が各々のベストを厳選、その魅力について縦横無尽に語り合った。 北村 今回は私と有栖川さんが持ち寄った、それぞれのベスト5を中心に、非常に豊かな宝の森、松本清張の短編について語り合いたいと思います。清張先生の短編は質量共にさすがで、アンソロジーも多数編まれています。それらの収録回数ベスト3の作品では、すでに語り尽くされている「張込み」と「顔」が同率トップという結果になりました。 有栖川 両方とも、「或る『小倉日記』伝」などで歴史小説的な作風を見せていた松本清張が、推理作家としての存在感を示し始めた初期の作品ですね。 北村 多彩な清張短編だからこそ、何を選ぶかに編者の個性が出ますね。佐野洋・五木寛之選のアンソロジー(『短編
青山隊員はすぐに詰所を飛び出し、一ノ倉沢に向かう。途中で通報者と合流して、1時間半後には、早くも岩壁の基部にたどり着いた。 「あれ、人間じゃないか?」 目の前には、標高差300メートルにおよぶ垂直の岩壁が突き立っている。これこそが、長いこと「登攀不可能」として日本の登山界で名を馳せた「衝立岩」である。難攻不落を誇った衝立岩は、この前年、1959年についに登られたばかりだった。 青山隊員はその衝立岩に目を向けた。すると、岩壁の真ん中あたりに、不自然な赤い一本の線が見えた。よく見るとそれはザイル(登山用ロープ)である。その赤い線をたどって目線を下げていくと、その末端にはなにやら黒っぽい塊がぶら下がっている。 「あれ、人間じゃないか?」 右の三角形の岩壁が衝立岩。ここに人間が吊り下がっていた… そこまでの距離は200メートルほど。人間のように見えるものの小さくてよくわからない。青山隊員はさらに近
2021年7月、ミュージシャン・小山田圭吾氏は表舞台から姿を消した。過去に雑誌に掲載された自身の“いじめ告白”記事がSNS上で炎上し、東京オリンピック開会式音楽担当の辞任を余儀なくされたのだ。 炎上の発端となったX(旧ツイッター)の投稿がされたのは、就任が発表された翌日の早朝。その後、どんどん過熱するバッシングに小山田氏と周囲の人々は追い込まれていく。 ここでは、ノンフィクション作家の中原一歩氏が小山田氏本人や関係者に取材してまとめた『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪騒動の知られざる真相』(文藝春秋)より一部を抜粋して紹介。炎上の影響は小山田氏の家族にも及び、ついに「殺害予告」にまで発展する――。(全4回の4回目/最初から読む) 小山田圭吾氏 ©時事通信社 ◆◆◆ ホテルでの逃亡生活 炎上は本人以外にも影響を与え始めていた。リハーサルの最中、家族からあるメールが入る。 「週刊誌の記者らし
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