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ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第3講:中世の内部紛争 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第3講:中世の内部紛争 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
またラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の続きです。第3講。第2講で異世界性とこの世性/存在の連鎖の発端... またラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の続きです。第3講。第2講で異世界性とこの世性/存在の連鎖の発端を説明し、4講でそれが天文学でいろいろ応用されたので、その二つの間の中世の話で、何かその天文学の前段にあたるひねりがあるかも、というのが期待だった。 cruel.hatenablog.com cruel.hatenablog.com が、残念ながらそんなおもしろい章ではなかった。第2章で説明された、人間には及びもつかない自足した完全な神様という話(異世界性) が中世神学の基本教義だったんだけれど、じゃあなぜこの世はこんなダメなの、もっといい世界を神様は作れなかったの、神様無能やーいやーい、という批判に対して、「そんなことないやい、この世は最高の完璧なんだい!」という話をこじつけるには、充満の原理を持ち出さざるを得なくなり、トマス・アクィナスなどえらい人も右往左往して屁理屈こねてた、という話。