(写真はイメージ/gettyimage) この記事の写真をすべて見る 作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は日本社会について。 【写真】記者会見に臨む参政党の神谷宗幣代表 * * * オウム真理教による地下鉄サリン事件から今年で30年。1995年は日本社会が「カルト」というものの存在を目の当たりにした年だった。カルトとは私たちの身近にあり、そこには陽があたることもあり、人は自ら志をもってそこに集い、熱狂し、自らの人生をかける覚悟もあるのだと知った。また、社会的な弱者がカリスマ指導者にすがるだけではなく、高学歴者や高所得者のような社会的に恵まれていると思われる人であっても心酔することも知った。 私の知人にもオウム真理教に入った人が2人いる。あの時代、東京の大学にはたいていオウム真理教の熱心な勧誘者が入り込んでいた。知人の一人はヨガをきっかけにオウムに入信し、サティア