アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す（3）流れる雲、流れる私 | マンバ通信

マンガのことばはテキストで、アニメーションは声。 そう書くと、いや、マンガのセリフだって話し言葉ではないか、という反論がくるかもしれない。しかし、たとえ話し言葉であってもそれはテキストである。その多くは抑揚や強弱や速度、あるいは表情を欠いている。もちろん、？や！、あるいは太文字や書き文字による装飾によって多少の表情をつけることはできるし、そうした装飾付きのテキストから頭の中で誰かが話しているところを想像したり、実際に自分で朗読することもできる。しかし、そのやり方は読み手に委ねられている。 たとえば、「ほんらいはアニの役目でしたが風邪のため、わたくしが」というテキストがあるとする。これをわたしたちはどう読めばよいだろう。見たところ、何の変哲もない標準語だ。何の装飾もない。すらすらと、訛りのないことばで読めばよいように思える。 では、次の３コマを見てみよう。上のテキストは実は『この世界の片隅に

[navix]

「これらの、テキストには表れない微細な言語上の表現や感情表現が一気にきこえてきて、わたしたちは始まってほんの１，２分のうちに、のんの声がすずから発していることを体感する」

[YOW]

「『うちゃあぼーっとしとるけえ、じゃけあの日のこともきっと昼間見た夢じゃったんに違いない』このとき観客は初めて、冒頭のことばは実は長いエピソードとオープニングを挟んでここにかかっていたことに気づく」

[frivolousman]

「もしかしたら、この映画自体もまた、彼女の右手によって生まれたものなのではないか」→「右手は神となってメタレベルから永劫回帰しているよ！説」

[hi_kmd]

これ……これ、1〜2回見た人にとっても結構ネタバレというか……。細馬さんの評論は、自分で気づいたらさぞハッとしただろうなということがたくさん指摘されるのだ。ああ、自分で繰り返し見たときに気づきたかった！

[ilya]

2016/12/14

[yoyoprofane]

そう、「漫画の台詞のまま喋る不自然な人」にしないように映画では全面的に細かい改変があるんだけど、イデオロギーを作品に優先させる人達は自分が見たい改変だけをフレームアップしたんだよな…。恐るべき卑怯さ

[pikarin1404]

アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す（3）流れる雲、流れる私 – マンバ通信

[synonymous]

すずさんの世界