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円安とは
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ついに日本デビューした新型ミニ・クーパー。発表会ではBEVのクーパーE/クーパーSEに焦点が当たっていたが、新型にはICEのクーパーC/クーパーSもある。デザインは同じ・・かと思ったら、実は違う。そこに隠された意図をデザイナーに聞いた。 TEXT:千葉 匠(CHIBA Takumi) PHOTO:千葉 匠/MINI 元祖に立ち返った『カリスマ的なシンプルさ』 新型ミニ・クーパーはBEVもICEも、そして内外装共に、非常にシンプルなデザインが印象的だ。ミニ・ブランドのデザインディレクター、オリバー・ハイルマー氏はその理由を次のように語る。 オリバー・ハイルマー氏はドイツの名門、フォルツハイム大学でデザインを学んで2000年にBMWに就職。先行開発やインテリアデザインで頭角を現し、16年に米国デザイン拠点「デザインワークス社」の社長に就任。翌17年からミニ・ブランドのデザインディレクターを兼
ポルシェ「Alias 3Dモデラー」で働くプロデザイナーのLukas Wenzhofer(ルーカス ・フェンツォーファー)氏が、BMWのパフォーマンスクーペ「M2」サイズのEVを提案した。ブランドの新たなデザインの方向性を探求し、M2やM4より攻めたデザインが目指すものとは? BMW 03クーペEVコンセプト ポルシェ「Alias 3Dモデラー」で働くプロデザイナーのLukas Wenzhofer(ルーカス・フェンツォーファー)氏が、休憩の合間に制作したというこのモデルは、「BMW 03クーペEVコンセプト」と命名。M2やM4より攻めたデザインとなっている。 全長は4.469mmで、全世代のM2(F87)に匹敵。フルエレクトリックパワートレインと、伝統的な後輪駆動レイアウトを備え、BMW「ノイエク・ラッセ」アーキテクチャーと互換性を持つよう設計されている。 同氏によると、ブランドの新たなデ
1月、トリノ工科大学で行われた機械工学の名誉学位の授与セレモニーでスピーチするマルチェロ・ガンディーニ。 マルチェロ・ガンディーニ──スーパーカー好き、クルマ好きなら、その名を知らないものはいないだろう。その名匠が3月13日に85歳で逝去した。これまで数多くの名作を生み出し、世のデザインに大きな影響を与えてきた偉大なるマエストロの功績に敬意を表し、本誌『GENROQ』2024年4月号に掲載された、トリノ工科大学から機械工学名誉学位が授与された際の記事を転載する。ご冥福をお祈りします。(GENROQ 2024年4月号より転載・再構成) Marcello Gandini トリノ工科大学の名誉学位の授与セレモニーで この日、トリノ工科大学の中庭は、集められたガンディーニの作品たちによって、ちょっとしたミュージアムに変身した。それはもはや工業製品というより、芸術品といった表現の方が相応しい。 「私
WO BIKES(ダブルオーバイクス)・WONKEY(ウォンキー)……16万5000円(消費税込み/予価) 「WONKEY(ウォンキー)」は、愛らしい見た目ながら俊敏性を兼ね備えた、オーストラリアに生息する動物“ウォンバット”から着想を得たモデル。小型でユニークな見た目とは裏腹に、機動力に優れた電動モビリティとして開発された。 ウォンキーは運転免許が不要な、「特定小型原動機付自転車」にカテゴライズ。特定小型原動機付自転車とは、2022年4月の道路交通法改正により新しくできた軽車両(自転車)と原付の間の区分。最高速度は時速20km/h(歩道走行モードは6km/h)に設定。ハンドルに装備されたアクセルレバーの操作で、手軽に移動ができるのがポイントだ。 ※「特定小型原動機付自転車」はナンバーの登録、自賠責保険への加入が義務付けられている。 WONKEY(ウォンキー)はココがポイント! コンパクト
第1回【第1回/全2回】において、「原付は30km/hで走っていれば本当に安全なのか?」を体感すべく、筆者(バイクの運転歴38年)は実際に原付に乗り、交通量の多い一般道を30km/hで体験走行。その結果、 1:自動車との速度差が大きく、車線変更等が困難。特に路上駐車の車両や、突如車線変更して急停車するタクシーをかわしながらの走行は極めて危険 2:自動車、特に車幅が広くて車体の大きな大型トラックやダンプカーに追い抜かれる時は恐怖を感じる 3:左折レーンでの自動車による巻き込みや接触の危険性 4:追い越し禁止区域の場合、30km/h走行では渋滞を誘発 5:多くの道路は雨水の撥水性を良くするため、道路の端を斜めに傾斜。道路の左端を走る原付は、傾斜に逆らって直進するため、「左側に振られやすい」というリスクを負っている などの問題を体感した。
車種によって多少異なってくるが、タイヤハウスカバーは比較的簡単に取り外すことができ、作業時間もさほどかからない。初心者にもお勧めの“デッドニング作業”なのだ。 ドアやフロアパネル、天井などに吸音材や制振材を貼り付けることで、車内を優れた音響空間に変える、いわゆるデッドニング作業。様々なメニューが用意されているが、今回はロードノイズを劇的に抑えることができる“タイヤハウス遮音”を実際に体感してみた。 タイヤハウスにデッドニングを施して快適な車内音響空間を創り出す 車内の静音性を高めるなどして、優れた音響空間を作り出すことができる、いわゆる“デッドニング”作業。ドアパネルなどを外す作業以外は特別な工具を必要とせず、DIYでも気軽に挑戦できるが、実際の作業では様々なノウハウがあり、ドアやフロアパネル、ルーフパネルなど施工できる個所も多く、実に奥の深いチューニングメニューなのだ。 そこで今回、オー
写真左)ホンダCT125・ハンターカブ 写真右)ヤマハPG-1 PG-1とライバル車、CT125・ハンターカブの主要スペックを比較・検証! 2023年11月30日に開催されたタイのモーターサイクルショー「モーターエキスポ2023」において、ヤマハの現地法人であるタイヤマハが。また2023年12月2日にはヤマハのベトナム現地法人であるヤマハモーターベトナムが、バックボーンフレームに空冷4ストローク単気筒SOHC 2バルブ113.7ccの横型エンジンを搭載したNEWモデル「PG-1」を発表。前後16インチホイールに険しいオフロード走行もこなせるブロックパターンタイヤを組み合わせたそのフォルムは、アウトドアやキャンプに大人気のモデル「ホンダCT125・ハンターカブ」とオーバーラップ。世界が注目するPG-1とはどのようなモデルなのか? CT125・ハンターカブの主要スペックと比較しながら、その魅力
ヒョンデとキアが開発した「ユニバーサル・ホイール・ドライブ・システム」は、EVの駆動パーツをホイール内に組み込むことで、大幅な効率性アップを実現した。 ヒョンデ・モーターカンパニーとキアは、韓国・ソウルで開催されたユニ・ホイール・テック・デイ(Uni Wheel Tech Day)において、足まわりの技術にパラダイムシフトをもたらす「ユニバーサル・ホイール・ドライブ・システム(ユニ・ホイール:Universal Wheel Drive System)」を発表した。 Universal Wheel Drive System EVの駆動パーツをホイール内に移動 ヒョンデとキアは、EV専用の駆動システム「ユニバーサル・ホイール・ドライブ・システム」を、韓国・ソウルのユニ・ホイール・テック・デイで公開した。 「ユニバーサル・ホイール・ドライブ・システム(ユニ・ホイール)」は、既存のEV用駆動パーツ
コロナ禍以降、ウーバーイーツや出前館などのデリバリー業務が急速に発達。街中では大型のリュックを背負い、自転車やバイクで宅配に勤しむ人の姿も当たり前の風景となりました。この記事ではウーバーイーツや出前館など、フードデリバリー業務の使用におすすめしたい、普段の足替わりにも使える、便利で経済的な新車で購入可能なミニバイクをご紹介します。宅配の王道ともいえるスリーター(三輪スクーター)、街中華やそば屋さんの出前でおなじみの超ロングセラーモデルであるスーパーカブ、コスパが高くて疲れ知らずのスクーターまで、幅広くセレクトしてみました! REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) ※注:文中のデータはすべて2023年4月現在のものです デリバリー(配達)はミニバイクが便利! フードデリバリーは、お店での商品受け取りやお客さんへの配達など、バイクへの乗り降りが頻繁に発生する業務となります。また、商
写真左はホンダ スーパーカブC125(排気量123cc)、写真右はホンダ スーパーカブ50(排気量49cc)。 2023年9月7日、警察庁は原付(原動機付自転車)免許で乗車できる排気量を、現況の50cc以下から125cc以下に見直す検討に入ると発表。対象予定は排気量125cc以下で、最高出力を4kW(5.4ps)まで抑制した車両。かねてから声高に叫ばれていたバイクメーカーやバイク関連団体の意見・要望に対し、ようやく国が動き始めた。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) 警察庁の発表資料 https://www.npa.go.jp/news/release/2023/20230907001.html 原付(原動機付自転車)免許で乗車できるバイクの排気量は、現況50cc以下に規定。今回警察庁が発表したのは、これを125cc以下(運転は普通二輪小型限定免許以上が必要)まで引き上げよ
窓(グレージング)とボディ側を一体成形する樹脂製バックドア。外板樹脂化の技術は日本が世界をリードしてきたが、日本の新しい技術を日本のOEMが採用しないという状況から、技術の「持ち腐れ」状態が長く続いた。 ホンダが連結子会社・八千代工業の売却を発表した。売り先はインドの部品大手マザーサンの子会社だ。自動車の多くがBEV(バッテリー電気自動車)になれば、いまのICE(内燃機関)車で使われている部品の相当数が不要になる。ホンダの八千代工業売却も、根本的な理由はそこにあるのだろうか。世界中で「これから本格化する」と言われる、BEVシフトがもたらすサプライヤー(自動車部品・資材の供給元)の大再編および業態変えをメディアは「BEVリストラ」と呼びたがる。しかし、これはリフォームでなければならない。 TEXT & PHOTO:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) ホンダは八千代工業をインドの部品大手に
トヨタが大物アルミダイキャスト部品を採用する—トヨタが開催した取材会でその試作品を見たメディアは、いっせいにこう報じた。「テスラに学んだ」「テスラを追う」と、あたかもトヨタがテスラの後塵を拝したような報道が目立つ。しかし、当のテスラも紆余曲折を経て大物アルミダイキャスト部品、いわゆるメガキャストにたどり着いた。トヨタにもテスラにもそれぞれの事情がある。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) おそらくテスラは「モデル3」で懲りたのだろう テスラ最初の量産モデル「ロードスター」は2008年に発売された。ボディはロータス・エリーゼによく似ていた。2005年にテスラはロータスとの間で設計支援およびサービスパーツの供給について業務提携が結ばれ、テスラはアルミ押出し材を多用した「エリーゼ」を手本に「ロードスター」を設計した。両者のホイールベースは約5cmしか差がなく、姉妹車と呼べる関係だっ
トヨタは、TOYOTA TECHNICAL WORKSHOP2023でさまざまな新技術・先行開発を披露した。そのなかで次世代電池と並んでひときわ注目を浴びたのが「ギガキャスト」である。「クルマ屋が考える最適形状を高い生産性の一体成形で実現」するアルミダイカスト技術だ。 TEXT:鈴木慎一(SUZUKI Shin-ichi) テスラや中国勢を追撃、追い抜くための「ギガキャスト」 トヨタは2023年5月にバッテリーEV専任組織「BEVファクトリー」を発足させている。ここでは、クルマ・モノづくり・仕事を変革し、「BEVで未来を変える」ことをテーマに据えている。 クルマ軸では、次世代電池が主役となる。これについては、別稿で詳細にレポートする。 左が従来工法、右がギガキャストによって作られたリヤセクション。bZ4Xの場合だとこうなる、という例。 モノづくり軸のメイントピックは「ギガキャスト」の採用で
環境に配慮したEVのRAPIDE 3(ラピード スリー)。 実用車なれど、乗って楽しいスポーツ性も兼ね備えていた。 PHOTO・REPORT●古谷重治(FURUYA Shigeharu) 全長2500mm×幅1000mm×高さ1900mmのラピード3に乗車した筆者。かなり大きく見えるカーゴの外寸は左右が975mm、高さが1200mm 2023年4月中旬、横浜港の湾奥で、ラピード3の試乗会が開催された。ラピード3は台湾ガイアス・オートモーティブの主に宅配に特化した3輪EVで、国内の小口配送を担う企業への売り込みを図っている。 ガイアスの社長、アンソニー氏は都市部での効率良い宅配車両を考えた。まずは、二酸化炭素の排出量を削減するため動力のEV化。そして適度の積載量や俊敏な機動力、さらに使い勝手……。それらすべてを考慮して像を結んだのが3輪EVのラピード3だった。 ラピード3の骨格。ステアリング
毎日何気なく使っている道路も、よく見るとふと疑問が湧くことがある。GENROQ永田元輔編集長が、日々、クルマを運転し、道を歩き、自転車に乗って感じたことを語る。テーマは、「歩道の植え込み」について! REPORT:永田元輔(NAGATA Gensuke) 自転車レーンは車道走行がキホン クルマを運転していると、気をつけなければいけないことがたくさんあります。歩行者はもちろんですが、最近は自転車がその最たるものではないでしょうか。コロナ禍以降、自転車の数はかなり増えたような気がしますし、また電動キックボードという新たな移動手段も登場し、ドライバーを悩ませています。 自転車がドライバーにとって脅威なのは、車道走行が基本だからです。最近は自転車走行レーンが設けられている道が増えましたが、ほとんどは車道の左側にペイントで自転車のイラストを書いただけで、実質意味はありません。 最近整備された道ですが
EU(欧州連合)委員会が2035年にICE(内燃機関)車の域内販売を禁止する方針を事実上撤回し、再生可能エネルギーを使って合成したe-Fuelの使用を認める方針を固めた——このニュースは大きく報じられたが、筆者は「EUがそう簡単にあきらめるはずはない」と思っている。EUがCN=カーボン・ニュートラリティであると認めた燃料以外は使わせないだろうし、e-Fuel車には何らかの装置を取り付けて監視する手段に出るだろう。「BEV(バッテリー電気自動車)だけのEU」を実現するための、あの手この手を打ってくるはずだ。このEUの一件も含めて、現時点での世界の「ICE車販売禁止」の動きをまとめた。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) 国政を決定する議会がICE車販売禁止を決定した国はない EU委員会はまだ、正式にe-FuelやバイオフューエルなどのCN燃料を認めたわけではない。どういうふうに
10b専用エンジンとなったCR10DE搭載!! 歴史の闇に葬られた悲しき珍車 ロングセラーの大ヒットモデル、2代目K11マーチの跡を継いで2002年2月に登場した3代目K12マーチ。ボディバリエーションは3ドアと5ドア、エンジンは1.4/1.2/1.0Lと3種類の排気量が揃う、新開発のCR系直4DOHCが搭載された。ここで、「あれ? CRに1.0Lあった?」と思った人はかなりのマニアだ。 そこでグレード展開を見ていくと、最上級モデルがCR14DE搭載の14eで5ドアのみにラインナップ。中間グレードがCR12DE搭載の12cで3ドア、5ドアが存在し、シリーズ唯一の5速MT(これがワンメイクレースのベース車両になった)も用意された…と、ここまでは多くの人が知るところだ。 では、CR10DEはどんなグレードに搭載されていたのかというと、今回取材した廉価モデルの10bだ。 ボディは3ドア、5ドアが
レクサスUXで国内に初登場し、順次トヨタ/レクサスの新型モデルに搭載されていく2.0L直列4気筒エンジンM20A型は今後、全世界で年間200万基もの生産数が見込まれるという、まさに主力ユニットである。その誕生には、最適な燃焼をコモンアーキテクチャー化し、開発のスピードアップを図るなど新しいアプローチが用いられた。 TEXT:安藤 眞(Makoto ANDO) PHOTO:MFi/TOYOTA FIGURE:TOYOTA/LEXUS モーターファン・イラストレーテッド Vol.155「第5世代エンジン」より一部転載 「もっといいクルマづくり」を掲げるトヨタが、TNGA戦略(Toyota New Global Architecture。これまで慣例的に行なってきたコンポーネント別の開発を改め、パワートレーンからプラットフォームまでを一括開発することで、車両全体の性能を底上げすると同時に、モジュ
ICE(内燃機関)が悪いのではない。問題はCO₂(二酸化炭素)が出ることだ。CO₂均衡=カーボン・ニュートラリティ燃料を使えばICEはこれからも堂々と使い続けることができる……こう主張する研究者は少なくない。「だからICEはなくならない」とこじつけるつもりはないが、果たしてICEは本当に存続の危機に直面しているのか。すでに出番はなくなりつつあるのか。この4回目と最終回の5回めは、欧州と中国を比べながらICEの地位を考えてみる。 EUにとってBEVは「いまさら後戻りできない」案件 ICEは燃焼によって発生するエネルギーを回転力に換える。いまの人類の知恵では、燃焼は「酸化反応」である。酸化には酸素(O²)が要る。酸素と結びついてエネルギーを発するものといえば、たとえば水素(H²)がある。H²にO²がくっ付いて燃焼エネルギーを生み出し、そのあとに残るのはH²O、つまり水だ。ただし微量のNO(一酸
EU(欧州連合)委員会が「ユーロ7」排出ガス規制案を発表した。これはまだ決定ではなくEU閣僚理事会と欧州議会で審議し議決を取らなければならないが、近い将来は「BEV(バッテリー・エレクトリック・ビークル)だけに走行を認める」という案であり、BEV以外の選択肢については「提案なし」だった。旧ソ連や中国のような一党独裁国家が人民に下した「命令」をつい思い出してしまうICE(内燃機関)車否定である。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) EU委員会はICEを廃止したいのだろう 去る10月27日にEU閣僚理事会と欧州議会は、車両重量3.5トン以下の乗用車とLCV(ライト・コマーシャル・ビークル=小型商用車)のCO₂(二酸化炭素)排出基準をどうするかについて、もろもろ暫定合意していた。これは議論をはぐらかす手段だったのだろうか。 暫定合意には「年間販売台数1,000台未満の小規模OEM(
10月24日にロイター通信は「トヨタがEV戦略の見直しに入った」と報じた。トヨタの正式発表ではなく「事情に詳しい関係者」の話として伝えた。見直しの理由は「想定以上の速度でEV市場が拡大し、専業の米テスラがすでに黒字化を達成するなか、より競争力のある車両を開発する必要がある」との危機感からボトムアップの形で見直しが始まったという。どこまで信頼できるかは別として、報道内容は納得のいくものだ。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) 製造コスト面でト太刀打ちできなくなる危機感が一部の技術者や幹部の間に広がり始めた ロイター電の原文では、「事情に詳しい関係者4人」と、別の「関係者2人」が登場する。米・オートモーティブニュースの記事も同様でありニュースソースはロイターだ。日本のメディアもロイター電をベースにした記事を書いた。以下、本項では原文のEVをBEV=バッテリー・エレクトリック・ビー
昨年(2021年)の中国自動車市場でもっとも販売台数が多かったBEV(バッテリー・エレクトリック・ビークル=バッテリー充電式電気自動車)は、日本円で50万円を切る格安グレードを持つ上海通用五菱汽車製の「宏光MINI」だった。乗用車市場信息聯席会(乗聯会)まとめの販売台数は39.5万台で、2位テスラ「モデルY」の16.9万台を大きく上回った。一体どんなクルマなのか。バラバラに分解された「宏光MINI」を観察した。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) 全バラにして見てわかる中身 全バラ状態の「宏光MINI」。この話題のBEVは横浜税関だけでもすでに約100台の通関記録があるが、ナンバーを取得した例はない。筆者の印象は「思い切りやすく作った三菱i-MiEV」だ。三菱「i」も、かつてのスバル・オリジナルのRR「サンバー」も、とても良くできた軽自動車だった。RRには再考の余地があると思
もともとは「ラジエーターの要らない戦闘車両」を実現するための技術だった。それがいつしか民生用で実現させようという機運が高まり、日本ではいすゞを始めセラミックエンジンの実用化研究が活発化した。しかし、現在ではだれもセラミックの話をしなくなった。 TEXT:牧野茂雄(Shigeo MAKINO) FIGURE:Isuzu モーターファン・イラストレーテッド vol.156「最適冷却」より一部転載 いまは昔、セラミックエンジンなるもの、ありにけり……。 こう書き始めなければならないくらい、すでに昔の話である。日系2世エンジニア、ロイ・カモ氏がカミンズ・エンジン・カンパニーで仕事を始めたのは1948年、氏は83年に退社するまで熱機関研究所でエンジン研究一筋に過ごした。セラミックエンジンの研究は70年代末に着手され、カモ氏がカミンズの役員に就任した82年には試作セラミックエンジンを米陸軍の5tトラッ
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