猫の糖尿病、最初の難関はインスリンの量を決めること。血糖値を安定させるためにはインスリンが必須となるが、この量を決定するまでが獣医泣かせ。量が少なければケトアシドーシス(症状については前回のコラムをお読みください)、逆に多ければ低血糖症。どっちに振れてもリスクが高い上に、猫の血糖値はストレスでも跳ね上がり、とにかく安定しない。 入院ができない好のために、先生は他の患者(患畜とは書きたくない)の影響を受けないように配慮して、通院時間を開院前に指定する。好のストレスがかからないうちに血糖値を測るという試みだが、しかしそこは人気病院。開院5~10分前には他の患者さんたちが来てしまうことも多かった。結果、通院が開院30分前なんてこともあり、病院のスタッフ全員に時間外労働を強いてしまうことにもなった。 流れとしては、家でフードを食べる→すぐに病院に連れて行き、血糖値を測る→インスリン量の指導、実施→