立憲民主党が今夏の参院選の公約に「1年間の食料品消費税ゼロ」を掲げた。ジャーナリストの尾中香尚里さんは「立憲の価値観と相反する、コア支持層も一気に逃げ出す政策だ。得られる支持よりも失う支持のほうが格段に大きいだろう」という――。 「食料品の消費税ゼロ」を打ち出してしまった立憲 予想通りとはいえ、懸念が現実になったのは残念だ。立憲民主党が参院選の公約に「食料品消費税ゼロ」を掲げたことである。筆者は3月25日公開の記事(「減税を謳っても選挙に勝てない」は歴史が証明している…立憲幹部が頭を痛める「減税議員」の残念な思考回路)で「消費減税の公約化」への誘惑に揺れる同党への懸念を記したが、焼け石に水だったようだ。 立憲民主党を含む旧民主党勢力の「党内の酷いごたごた」を30年近く見てきた立場から見れば、今回の立憲の「ごたごた」(?)には、正直驚きも失望もない。 同党が結党以来の理念や基本政策を全否定し