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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。
生成AIサービスにおけるUXの課題 現状、一部の生成AIサービスに対し「使いづらい」「実用性に欠ける」といった声も聞く。その根底には、1つ、UXの未成熟さという問題が存在する。極端な例えではあるが、それは時として「超優秀な部下とトランシーバーだけでやり取りしながら仕事をする」ような状況に類似している。いくら部下が優秀でも、情報共有やコミュニケーションの手段が限られていては、その能力を存分に発揮することは困難である。一部の生成AIサービスも同様の課題を抱えている。例えば、チャットという限定的なインターフェースでは、生成AI技術の能力を十分に引き出せていない場合もあるのだ。 生成AIは、従来のITプロダクト開発で活用されてきたツールとは異なる特性を持っていると考えられる。特に、「人間的な知的能力を有するような挙動が可能である」という点は、生成AIの大きな特徴の一つだろう。もちろん、これはあくま
「今この瞬間」のチャンスを逃さないこと 生成AI技術による革命が起きているこのタイミングは、「今しかない唯一無二のチャンス」だ。このチャンスを逃さないために、従来の新規事業づくりとは大きくマインドセットを変える必要がある。「今この瞬間」に正しいマインドセットで、アクションを起こすことが肝要だ。2年後、3年後に同じことをやっては出遅れてしまう可能性が高い。 そこでわれわれが常に意識しているのは、「打席数」と「打率」をいかに上げていくかということである。生成AIの領域は今まさに技術革新が猛スピードで進んでおり、それを活用してどのようなプロダクトやサービスが求められるのかはまだ誰にも分からない。 あらゆる産業が生成AIによって変革される可能性がある中で、「今この瞬間のチャンス」を勝ち取るためには、思い切って数多くのチャレンジをしていくべきだ。つまり「打席数」を増やすことが重要になる。ただし、ただ
はじめに 株式会社RevComm(レブコム)のプロダクトマネージャーの吉井です。RevCommは音声解析AI電話「MiiTel(ミーテル)」、AI搭載オンライン会議解析ツール「MiiTel Meetings」、オフライン(対面)の商談を可視化する「MiiTel RecPod」を開発・提供しています。 RevCommでは、2023年5月からドキュメント管理ツールとして「Notion」を全社に導入し、プロダクトマネジメントにも活用しています。今回は、全社員がフルリモートで業務を行っているRevCommにおけるPRD(プロダクト要求仕様書)の管理・運用についてご紹介します。 RevCommにおけるPRDの役割と運用課題 RevCommではロードマップに記載された開発タスクごとに、プロダクトマネージャーがどのような機能を開発するのかのPRDを作成し、関係者に共有します。Notion導入前は、ドキュ
Japan SaaS Insightsは、同社が国内SaaS市場の民主化を目指して、年に1回発刊しているレポートで、今回公開された「Japan SaaS Insights 2024」は、以下のような内容となっている。 2023年におけるSaaS市場の予測 答え合わせ 日本のSaaS市場動向 SaaSスタートアップの資金調達/Exit動向 SaaS上場企業のマーケット動向 2024年におけるSaaS市場 5つの予測 前回のJapan SaaS Insightsでは、Horizontal SaaSにおいてSales、Development、Analytics、Security、Automation分野が急成長すると予測していた。しかしながら、SalesやAI/Automationはプロダクト数や評価額の増加がみられたものの、他の領域では急成長が確認できず、この予測は誤っていたといえる。 一方で
プロダクトマネージャーカンファレンス2023 基調講演の紹介ページ(録画への導線あり) プロダクトマネージャーに求められる投資や財務への意識 最初のテーマは「カネを利用する覚悟」。プロダクト開発には必要なリソースが伴い、その中心は金銭である。自身がベンチャーキャピタルの立場としてスタートアップに投資することもある及川氏は、「創業者たちは自らの人生を賭け、社会を変える覚悟を持っている。このような覚悟を持つ人たちが、リスクを背負いながらも投資を求める。プロダクトマネージャーにも、スタートアップの創業者と同様のマインドセットが求められることが多い」と話した。 Tably株式会社/株式会社Global Hands-On VC Founding Partner/Adobe Executive Fellow/ 株式会社クライス&カンパニー 顧問 及川卓也氏(左側の映像では左) 一方、大企業においても数
世界中でサイバー攻撃の脅威が拡大する中、日本国内のセキュリティ意識はデジタル先進国の各国から遅れをとっている状況と言える。アメリカとの比較では、サイバーセキュリティ対策への投資額が5000万円以上の企業がアメリカは71%であるのに対し、日本は32%という調査結果(出典:IPA「企業のCISOやCSIRTに関する実態調査2017-調査報告書-」)もあり、セキュリティ投資が十分でない状況が伺える。 そこで、SaaS/ASPなどのクラウドサービスのセキュリティ対策状況を第三者評価する「Assured」は、2023年のセキュリティトレンド総括として海外/国内サービスのセキュリティ対策状況を比較し、その傾向を発表した。 調査レポートの詳細は以下の通り(Assured調べ)。 第三者認証取得 国内でSOC2を取得しているサービスは8.6%のみ。ISO/IEC 27001は海外、国内ともに半数以上が取得
Figmaとは何か Figmaは2011年頃、オンラインでデザインできるツールとして開発が始まりました。その後、2016年に公式にローンチし、ブラウザ上でリアルタイムに誰でもコラボレーションしながらデザインできるツールとして注目を浴びました。OSネイティブのアプリではなく、ブラウザで利用できるので、URLを共有すれば誰でもアクセスしやすいのが大きな特長の一つです。またデータがクラウドで管理されているので、最新データが一目瞭然であることも評価されている点といえます。 「Figma」のWebサイト Figmaは「Make design accessible to all」というビジョンを掲げ、すべての人がデザインに関われるようにするためのプラットフォームとして製品を提供しています。 それまでのデザインツールでは、基本的にデザイナー一人ひとりがローカルファイル内で作業し、完成するまでは他のメンバ
はじめに Lancers LLM Labsの入江です。私たちは生成AIを使って社内外向けに新規のプロダクト開発を行うべく立ち上がったラボです。今回はその取り組みの中でChatGPTをプログラミングに取り入れてプロダクト開発の効率を上げた話をします。 今回開発したプロダクトについて 今回、スマホだけでプログラミング学習ができる「PILE(パイル)」というアプリを開発しました。学べるスキルは15個、全部で138セクションを用意しています。 スマホで学習する場合、長時間学習をし続けるのはつらいものがあります。そこで1セクションを5分程度のボリュームに。回答もタップするだけ、ユーザーの負担を減らすことで、本来のプログラミングの楽しさを味わえるようなアプリを目指して開発しました。 そして実はこのアプリ、私がAIを使って2か月で1人で開発しています。仮にAIを使わなかった場合、倍の4~5か月はかかって
近年、プロダクト開発やUXデザインなどの体系的な情報やノウハウが注目されていますが、実践的な情報が不足していることがよくあります。一方で、Generative AI(生成AI)の登場により、誰でも開発やデザインができる時代が近づいています。このような状況下では「ユーザーに真に求められる価値を提供する」プロダクトマネジメントが重要になってきます。そこで、今回の連載では「誰もがプロダクトを通して価値を提供できるようにする」というビジョンを掲げた「PM DAO」(プロダクト開発コミュニティ)によるAIプロダクトの開発ストーリーを通じて、実践的なプロダクトマネジメントのノウハウを解説します。第3回はMVPを開発する際の流れについて。 前回までのあらすじ この連載記事では、アイデアからの仮説生成を支援するAIサービス「Value Discovery」の開発経緯を踏まえて、プロダクトマネジメントにおけ
1. ノーススターメトリックとは ノーススターメトリック/North Star Metric(以下、NSM)とは、ビジネスの成長を目的とした指標設計のフレームワークで、Meta(Facebook)、Uber、Dropboxなどの著名な企業で積極的に採用されています。 近年、その有効性が再認識され、さらに多くの企業で採用され始めたことを契機に、筆者が所属しユーザー行動分析プラットフォームを提供しているAmplitudeでも積極的に啓蒙活動を行っており、NSM教本『ノーススター・プレイブック』を展開したり、世界中でワークショップを開催し、1000以上のサービスでNSM設計を支援したりしています。 また、Amplitude自体もNSMを採用し、自社サービス運用の向上に活用しています。ここでは、Amplitudeが培ったノウハウと共に、NSMの設計手法について解説していきます。 2. 今までの指標
2022年10月7日、日本CPO協会主催のオンラインイベント「Product Leaders 2022」が開催され、Amazon、Walt Disney Company、ServiceNow、Pendo、Squareなど世界的企業でのプロダクトをリードするスピーカーたちがさまざまな知見を共有した。本稿では、2022年1月にメモアプリケーションサービス「Notion」を提供するNotion LabsのCPOとなったMadhu Muthukumar(マドゥ・ムトゥクマール)氏のセッションについて紹介する。 編集部注 記事掲載時点(11月11日)では、当該セッションについては未公開だが、YouTubeのProduct Leadersのチャンネルで、Product Leaders 2022のセッション録画が順次公開されている。 Notion Labs, Inc.のCPO Madhu Muthuku
扱う領域が多岐にわたり、それぞれに専門性が必要とされるプロダクトマネージャー。日々の業務や意思決定の合間の限られた時間に、学習を進める必要がありますが、短時間で質のよいインプットを行うには、今も昔も書籍は有効な手段の一つです。一方で、一言でプロダクトマネージャーといっても、キャリアの変遷や得意とする領域が異なり、必要とする参考書も人それぞれです。そこで本稿では、全体像を押さえつつ、自分に適したラーニングパスを見つける上で参考になる、筆者の読書経験にもとづいたプロダクトマネージャーのための読書地図をご紹介します。 最初から「プロダクトマネージャー」という人はほとんどいない 「プロダクトマネージャーは忙しい」 あらゆる職場で耳にする言葉です。 それもそのはず、プロダクトマネージャーはその仕事の性質からカバーすべき範囲が多岐にわたり、それぞれに専門性を持って臨む必要があります。 そのため、キャリ
プロダクト作りにはさまざまな「罠」がある。機能の開発とリリースに集中してしまい、顧客の本当の課題、プロダクトの本当の価値がおざなりになってしまう状況のことを「ビルドトラップ」と言い、プロダクトを開発する組織において陥りやすい「罠」の一つだ。なぜこの問題が起こるのか。どうすれば、本質的なプロダクト作りに立ち戻れるのか。『プロダクトマネジメント――ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける』の訳者であり、アジャイル開発や組織改革のトレーニングなどを行う専門家、吉羽龍太郎氏が語った。 大事なのはアウトプットではなく、アウトカムとインパクト 吉羽氏はアジャイル開発やDevOps、クラウドコンピューティング、インフラ構築自動化、組織改革を中心にオンサイトでのコンサルティングやトレーニングを提供する専門家。吉羽氏がCTOを務めるアトラクタも同様のサービスを提供している。また吉羽氏は青山大学では非常勤講師と
株式会社リクルート プロダクトデザイン室室長 戸田洋平氏 エンジニアからキャリアをスタートし、マーケティングの経験を積んだ後、株式会社リクルートへ入社。UXや事業開発に携わり、2020年にプロダクトデザイン室室長に就任。 プロダクトマネージャーの3つのキャリアパス リクルートが提供するサービスはカスタマーとクライアントをマッチングするマルチサイドプラットフォームがメインとなっており、メディアも情報誌、アプリ、Webサービスなどさまざまだ。 その中でプロダクトマネージャーの役割として、リクルートのプロダクトを選び続けてもらうために、カスタマー(消費者)側、クライアント(企業)側それぞれの情報検索や、日々の業務における課題をビジネス戦略などの上流工程から携わり、解決していくことが求められる。 リクルートのプロダクトマネージャーの業務範囲(公式サイトより引用) 各プロダクトではUIデザイナー、エ
編集部注 本記事は技術評論社の協力に基づいて記事作成しております。 はじめに はじめまして。ゆずたそ(@yuzutas0)と申します。私は業務支援ツールのプロダクトマネージャーとして活動する傍らで、データ基盤&KPIダッシュボードの受託開発や、業務改善のコンサルティングを行っています。主な相談元は各社のCPO、CSO、CTO、VPoEといった方々です。 この寄稿記事では「データ活用施策を成功に導くステップ」について解説します。記事の内容は、拙著『実践的データ基盤への処方箋』(技術評論社)の1章9節「ユースケースを優先的に検討しツールの整備を逆算する」をもとに加工・編集したものとなります。 想定する読者は、担当プロダクトのデータ活用施策を検討する方です。「プロダクトの会員数ダッシュボードを用意しよう」「デジタル広告を見直して流入を増やそう」「クーポンメールを配信して売上を伸ばそう」といった施
はじめに こんにちは、ゆずたそ(@yuzutas0)です。この連載では、ソフトウェア開発者からプロダクトマネージャーに転向した筆者が、多くの失敗を経て重要性を痛感した「プロダクトマネージャーのマインドセット」を解説します。 主な対象読者としては、同じようにソフトウェア開発を出自とした方で、「同じような失敗経験のある方」「これから失敗を経験するであろう方」を想定しています。連載の前提条件の詳細、免責事項などについては、第1回の冒頭を併せて参照ください。 トレードオフが生じる場面 今回は意思決定について扱います。たとえステークホルダーの協力を引き出し、どれだけ試行錯誤しても、どこかでトレードオフが生じることになります。関係者全員が問題と向き合い、議論を整理した上で、それでも一つの結論にならないという場面が訪れます。そこではプロダクトマネージャーとして意思決定を求められます。 画面に表示するテキ
はじめに こんにちは、ゆずたそ(@yuzutas0)です。この連載では、ソフトウェア開発者からプロダクトマネージャーに転向した筆者が、多くの失敗を経て重要性を痛感した「プロダクトマネージャーのマインドセット」を解説します。 主な対象読者としては、同じようにソフトウェア開発を出自とした方で、「同じような失敗経験のある方」「これから失敗を経験するであろう方」を想定しています。連載の前提条件の詳細、免責事項などについては、第1回の冒頭を併せて参照ください。 話を聞くことはゴールではない 前回は「責任から逃げてしまう」という問題を取り上げました。法律や集客などの幅広い論点について「Not for me」(この仕事は私向きではない)と考えてしまうと、プロダクト開発は破綻します。対処策として「多様な視点からコメントを受けること」「責任を果たせているかどうかをチェックすること」の2点が必要になると話しま
プロダクトマネージャーの本当の悩み 本連載のテーマは「他部署と経営陣に信頼されるプロダクトマネジメント」です。プロダクトマネージャーが対面するステークホルダーの中で社外ではなく社内、その中でも特にビジネス部門や経営陣とのコミュニケーションや関係構築について扱います。 近年、プロダクトマネージャーという職種の知名度も向上してきており、関連する記事や書籍、イベントも増えています。そこで頻繁に取り上げられるテーマとしては、プロダクトマネージャーの役割やキャリア、ユーザー理解やリサーチ、開発チームとの連携や開発プロセス論などが挙げられます。 しかし、実際にプロダクトマネージャーが日々の現場で苦慮していて頭を悩ませているポイントは、もっと他のところにもあるのではないでしょうか。夜も眠れないほど悩む問題は、実は開発チームとのやり取りではなく、他部署や経営陣との関係性から生じている、というケースも多いと
はじめに こんにちは、ゆずたそ(@yuzutas0)です。この連載では、ソフトウェア開発者からプロダクトマネージャーに転向した筆者が、多くの失敗を経て重要性を痛感した「プロダクトマネージャーのマインドセット」を解説します。 主な対象読者としては、同じようにソフトウェア開発を出自とした方で、「同じような失敗経験のある方」「これから失敗を経験するであろう方」を想定しています。連載の前提条件の詳細、免責事項などについては、第1回の冒頭を併せて参照ください。 「Not for me」からの卒業 前回は「品質から逃げてしまう」という問題を取り上げました。焦りに負けると、品質を担保しないまま、顧客にデバッグさせることになります。対処法として、企画とテストに投資せよと話しました。 今回は「責任から逃げてしまう」という問題を取り上げます。プロダクト開発はソースコードを書くだけではありません。法律や集客など
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