札幌市営地下鉄は3路線全てがゴムタイヤ式の地下鉄です。地下鉄としては日本唯一ですが、ほかにも注目すべき特徴があります。 ゴムタイヤとした理由は 利用するといくつかの“違和感”を覚える地下鉄が、札幌市営地下鉄です。乗車する前、駅にいる時から“日本唯一”の光景を見聞きできます。「ゴムタイヤで走る」ことをはじめ、ほかの都市の地下鉄と比べて、特異なポイントが多いのです。それらはなぜ採用されたのでしょうか。 拡大画像 札幌市営地下鉄南北線の5000形電車(安藤昌季撮影)。 北海道札幌市を走る札幌市営地下鉄が最初に開通したのは、1971(昭和46)年。この時点では、東京、大阪、名古屋にしか地下鉄はありませんでした。これは、札幌オリンピックが1972(昭和47)年に開催されることに合わせたものですが、この時期の札幌市は積雪期の公共交通維持に苦労していました。 当時、市電や路線バスの輸送力はすでに限界に達