日本で未訳の海外作品を105冊紹介するブックガイド。"これはおもしろそう、読みたい"と思っても、すぐには絶対に読めないというストレスの貯まりそうな本だなぁと思いつつ、好奇心には勝てず、つい買ってしまった。ひょっとして、うまくいけばいずれ読めるかも、でもだいたいは読めないと思って間違いないわけで、やはりちょっと悔しいものがある。 まず、この本を読んで驚いたのは、これだけの数の言語・文学を研究する研究者・翻訳者が日本にいるということだ。自治領含め63カ国、関わった83人のうち、50人から先はSNSでひっぱってきたそうだ。本当によくこんなにたくさんの国について研究している人がいると感嘆する。素晴らしい。あの沈みそうで有名なツバルまで入っているとは。グアドループという国名(自治領)を私は初めて知った。 本書は確かにブックガイドなのだが、最近の作品が多く取り上げられているので、いま世界の国々で人々が