目隠しで聴かされたら、バリ島出身のバンドによる2020年代の新作とは気づかないのではないだろうか。粗削りなファズで歪んだテンション・コードとノイズの奔流はソニック・ユースやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインを思わせる。甘くてほろ苦いメロディは往年のラッシュ(Lush)やペイル・セインツ、ヴェルヴェット・クラッシュのようだ。深くかけられたリヴァーブは90年代の残響なのだろうか。 ありとあらゆる音楽が聴けるようになったこの時代に、彼(彼女)たちは、なぜこのスタイルを選び、何をつかみ取ったのか? インドネシア・バリ島のデンパサールで2020年に結成されたバンド、ミレディナイアルズ(Milledenials)の日本デビュー作『Youth, Romance, Shame』を聴きながら、そんなことを考えた。 ヴォーカル/ギターのナディヤ・ナリタを中心に、マデ・クリスタナ(ギター)、バグス・アディティヤ(